数字は執筆年/発表年。
HPL:クトゥルフの呼び声(1925/1928)、ネクロノミコンの歴史(1927/没後1938)、ダンウィッチの怪(1928/1929)、インスマウスの影(1931/1936)、狂気の山脈にて(1931/1936)
HPL代作:電気処刑器(1930)、羽のある死神
朱鷺田祐介はHPLの作品を12の系統に分けた[23][注 6]。つまりクトゥルフ神話を12のジャンルに分類する考え方であるが、これに則ると、クトゥルフはクトゥルフ物語のメインテーマであり、インスマス物語とも関連が大きく、また古のもの物語はクトゥルフの古代史に関わる。 「クトゥルフ神話」の名に冠されている、いわば顔役のような邪神であり、日本の初期クトゥルフ神話でも重要な役どころが与えられている。最初期の2作たる『邪教の神』『銀の弾丸』は、独自アレンジがなされたクトゥルフとなっている。1980年代の初期の長編3作『クトゥルー・オペラ』『魔界水滸伝』『妖神グルメ』は全てがVSクトゥルフを題材とする[24]。菊地秀行はクトゥルフとヨグ=ソトースを互角の敵対者として登場させることが多い[25]。 『ウルトラマンティガ』のラスボス怪獣「邪神ガタノゾーア」は、クトゥルフである。名前は別の邪神から流用しているが、デザインにあたっては世界中のアーティストが描いたクトゥルフのイラストが資料として用いられたという。 クトゥルフをオマージュした作品やキャラクターも枚挙にいとまがない。一例として、サクセスのアドベンチャーゲーム『アオイシロ』には、クトゥルフをモデルとする邪神「クロウクルウ」が登場する[注 7]。 【凡例】
日本において
脚注
全集:創元推理文庫『ラヴクラフト全集』、全7巻+別巻上下
クト:青心社文庫『暗黒神話大系クトゥルー』、全13巻
真ク:国書刊行会『真ク・リトル・リトル神話大系』、全10巻
新ク:国書刊行会『新編真ク・リトル・リトル神話大系』、全7巻
定本:国書刊行会『定本ラヴクラフト全集』、全10巻
新潮:新潮文庫『クトゥルー神話傑作選』、2022年既刊3巻
新訳:星海社FICTIONS『新訳クトゥルー神話コレクション』、2020年既刊5巻
事典四:学研『クトゥルー神話事典第四版』(東雅夫編、2013年版)
TRPG:Call of Cthulhu
第5版 - 1992・日本語1993年版ホビージャパン『クトゥルフの呼び声』
第6版 - 2004・日本語2004年版エンターブレイン『クトゥルフ神話TRPG』
第7版 - 2014・日本語2019年版エンターブレイン『新クトゥルフ神話TRPG』
注釈^ 作品によって形容が異なる。HPLによると、初出の『クトゥルフの呼び声』ではイカ、後の『狂気の山脈にて』や『墳丘の怪』ではタコにたとえられる。
^ 一例がダニエル・ハームズによる指摘。新紀元社『エンサイクロペディア・クトゥルフ』「精霊説」149ページ。
^ 諸説あり。ツァトゥグァがヨグ=ソトースの子ではないとする解釈もある。
^ 人類の対邪神組織の視点から、クトゥルフ配下の邪神達はCCD(Cthulhu Cycle Deities、邦訳:クトゥルフ眷属邪神群)と呼ばれる。
^ ルグラース刑事はHPLの『クトゥルフの呼び声』の登場人物。ザーナク博士はリン・カーターの『夢でたまたま』の登場人物であり、他作家の作品(悪魔と結びし者の魂など)にも登場している。
^ 12の内訳は、@クトゥルフ物語、Aインスマス物語、Bヨグ=ソトース物語、Cナイアーラトテップ物語、Dユゴス物語、E古のもの物語、F大いなる種族物語、Gグール物語、Hドリームランド物語、I妖術師物語、Jマッド・サイエンティスト物語、Kその他の怪奇譚。
^ 日本神話とケルト神話の要素が入っており、クロウクルウは、ケルト神話の神「クロウ・クルワッハ」と「クルウルウ」(クトゥルフの別表記)の合成。
出典^ 三才ブックス『AllOverクトゥルー』89-90ページ。
^ a b 全集2など『クトゥルフの呼び声』HPL
^ 全集4/新潮2など『狂気の山脈にて』HPL
^ クト12など『墳丘の怪』HPL&ゼリア・ビショップ
^ クト1『ハスターの帰還』オーガスト・ダーレス
^ a b クト2『永劫の探究』オーガスト・ダーレス
^ a b クト13『クトゥルー神話小辞典』フランシス・T・レイニー
^ クト1『クトゥルー神話の神神』リン・カーター