クトゥルフ神話
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最初の長編クトゥルフ神話の作品がいずれであるかは定かではないが、菊地秀行1980年7月より刊行の始まった風見潤の『クトゥルー・オペラ』シリーズがそうなのではないかと指摘している[23]。80・90年代の日本製クトゥルフ神話は、ほとんどが活劇として書かれ、またジュヴナイルであったことが指摘されている[24]朝松健は、日本でのクトゥルフ神話の普及に最大の功績を果たしたのは栗本薫の『魔界水滸伝』と述べている。80年代に刊行された『真ク・リトル・リトル神話大系』の読者カードを集計したところ、78%が『魔界水滸伝』を読んでクトゥルフ神話に興味を持ったと回答していたという[25]。日本ではSF作家が好んで取り上げ、漫画やコンピュータゲームのジャンルにも導入された。

先述のTRPGも1986年に日本に入ってくる。TRPGは英語圏の作品を豊富に取り込んでいるが、日本では作品の方が翻訳されずに、ずれがあるという状態になっている。
クトゥルフ神話の用語一覧
クトゥルフ神話の神々と生物
旧支配者(グレート・オールド・ワン)/ 外なる神詳細は「旧支配者」を参照

「旧支配者」とは、クトゥルフ神話における邪神の総称である。ラヴクラフトが使った語であるが、曖昧で、用語すら統一されていない。ダーレス神話にて一応は、旧神に反逆して封印された邪神たちという定義が為されてはいる。

「外なる神(The Outer GODS)」とは、旧支配者の上位区分である。1980年代にケイオシアム社のTRPG『クトゥルフの呼び声』で追加された後付けカテゴリだが、後に一般化し、小説やゲーム、コミックなどでも多用されるようになる。
旧神詳細は「旧神」を参照

(基本的に)Elder Godと呼ばれる神々。ダーレスが、邪悪なる神々を封印した善神として創り出した。ノーデンスが旧神とされ、また初期は「名前のわかっている旧神はノーデンスだけ」とされていた。後にブライアン・ラムレイやフランクリン・シーライトが掘り下げやアレンジを行い、旧神の設定は詳細化している。
地球本来の神々詳細は「地球本来の神々」を参照

クトゥルフ神話の地球には、ギリシャ神話の神々や、ドリームランドに住む神々もおり、彼らはGods of Earth、大いなるものGreat Onesと呼ばれる。Earthを日本語訳したため、「地球」「大地」と言われるが、意味するところは蕃神(地球外からやって来た神々=旧支配者と旧神)の対義語である。

ドリームランドの人々は、<大いなるもの>を信仰する。彼らカダスの神族は人の姿をしており、邪神や旧神ほどに超常的な力を持たない。ノーデンスナイアーラトテップが、彼らのパトロンに就いている。
異種族その他

「旧支配者」と言った場合に異種族たちの方を指すことがある。またTRPGでは、邪神に仕える「奉仕種族」と、それ以外の「独立種族」という独自の分類法を用いている。
異種族

Adumbrali(アドゥムブラリ)、Byakhee(バイアクヘー)、Colour out of Space(宇宙からの色 / 異次元の色彩)、Cthonian(クトーニアン)、Deep Ones(深きものども)、Elder Things / Old Ones(古のもの)、Fishers from Outside(外世界からの漁師 / 外界からの漁師 / あの世からの漁夫)、Flying polyp(盲目のもの)、Ghoul(グール / 食屍鬼)、Gnoph-Keh(ノフ=ケー)、Great Race of Yith(イースの大いなる種族 / イスの偉大なる種族)、Gug (ガグ)、Insects from Shaggai(妖虫 / シャッガイからの昆虫)、Mi-Go(ミ=ゴ / 忌まわしき雪男)、Night-gaunts(ナイトゴーント / 夜の魍魎 / 夜鬼)、Sand-Dweller(砂に棲むもの)、Shantak(シャンタク鳥)、Shoggoth(ショゴス)、Spawn of the Green Abyss (緑の深淵の落とし子)、Star Vampire(星の精)、Tcho-Tchos(チョー・チョー人)、The Hounds of Tindalos(ティンダロスの猟犬)、Voormis(ヴーアミ族)、Warder of Knowledge(知識を守るもの)、Yuki Otoko(ユキ・オトコ
その他

マジックアイテム、物語の舞台、また異世界ドリームランドについては、別記事にて解説する。詳細は「クトゥルフ神話の文献」および「クトゥルフ神話のアイテム」を参照詳細は「クトゥルフ神話の土地」および「クトゥルフ神話の星々」を参照詳細は「ドリームランド (クトゥルフ神話)」を参照
クトゥルフ神話の作家と作品
クトゥルフ神話作家・作品

広義にクトゥルフ神話の作家とされる者は多数に上るが、いくつかの世代に分ける事が理解の助けとなる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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