クイーンズ区
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クイーンズ区はニューヨーク市内で面積が最大の行政区である。人口は約240万人(2020年)で、5区のうちでブルックリン区に次いで2番目に多い。ニューヨーク市の区をそれぞれ独立した市とすると、クイーンズ区はアメリカでロサンジェルスシカゴブルックリンに次いで4番目に人口が多い市となる(ニューヨーク市以外は市よりも郡の方が大きい)。人口密度はアメリカ合衆国の郡の中でニューヨーク郡(マンハッタン区)、キングス郡(ブルックリン区)、ブロンクス郡(ブロンクス区)に次いで4番目である(アメリカ上位4つは全てニューヨーク市の郡)[4]。民族的多様性に富んでいることが特徴で、居住者の48%は移民であり、近いうちに、外国で生まれた人々が多数派を占めるようになると見られている[5]

クイーンズへのヨーロッパ人の入植は、ニューネーデルランドの一部としてオランダ人により1635年より始まった。クイーンズは、ニューヨークに置かれた最初の12郡の1つであり、1683年イギリス国王であるチャールズ2世の后、キャサリン・オブ・ブラガンザ王妃にちなんで「クイーン」という名で誕生した[6][7]1898年にニューヨーク市の一部として合併された(シティ・オブ・グレーター・ニューヨーク参照)。1683年から1899年まで、クイーンズ郡には現在のナッソー郡も含まれていた。

クイーンズは、マンハッタンやブルックリンと比べると垢抜けない地域であると見なされることが多いが、21世紀に入りマンハッタンに近いエリアから高級化が進んでいる。ニューヨーク市地下鉄が届いていないクイーンズ東部地区は、隣接するナッソー郡のような郊外の風景や雰囲気である。しかしながら、クイーンズ西部/中部地区は、都会的地区が多く、ビジネス街となっている場所もある。クイーンズ区最西端にある沿岸地区のロング・アイランド・シティには、シティーコープ・ビルが建っており、これはマンハッタン区を除けば、ニューヨーク市で最も高いビルである。この地区は21世紀に入り、高層マンションの建設ラッシュが続いている。このため、クイーンズの建築郡は近代的高層ビルから100年以上前の長屋建築まで多様性に富んでいる[8][9]

1939年ニューヨーク万国博覧会1964年ニューヨーク万国博覧会の二度の万博が行われたフラッシング・メドウズ・コロナ・パークもクイーンズにある。なお、ここにはテニスの4大大会の1つである全米オープンが開催されるUSTAナショナル・テニス・センターや、MLBのニューヨーク・メッツの本拠地であるシティ・フィールドがある。また、娯楽施設としてアケダクト競馬場がある。教育施設としては、クイーンズ図書館やニューヨーク市立大学クイーンズ校がある。文化施設としては、クイーンズ美術館、ミュージアム・オブ・ムービング・イメージ、ニューヨーク・ホール・オブ・サイエンス、クイーンズ植物園、クイーンズ動物園、MoMA PS1、フォレストパークなどがある。

クイーンズの経済規模はニューヨーク市の5つの区の中で第2位である[10]。ニューヨーク市内にある二大空港である、ジョン・F・ケネディ国際空港ラガーディア空港はクイーンズにある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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