ギレルモ・デル・トロのピノッキオ
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サイモン&シュスターから映画の脚本を小説化した書籍が発売されている[12]
ストーリー

第一次世界大戦下のイタリア王国で暮らすゼペットは、オーストリア=ハンガリー軍(英語版)が投下した爆弾によって、息子カルロを喪ってしまう。彼はカルロの墓の側に松の木を植え、息子の死を悼みながら20年間を過ごすことになる。やがて、成長した木にはコオロギのセバスチャン・J・クリケットが住み着くようになるが、酒浸りになっていたゼペットが新しい息子を作り出すために木を切り倒してしまう。ゼペットは人形を作る途中で眠ってしまい、その間にゼペットの嘆きを聞いた木の精霊が人形に命を吹き込み、人形に「ピノッキオ」と名前を与える。住処に勝手に命を吹き込まれたセバスチャンは木の精霊に抗議するが、木の精霊から「ピノッキオの良心として成長を手助けすれば、一つだけ願いを叶える」と告げられ、提案を受け入れる。

翌朝、ゼペットはピノッキオが生きていることを知るが、言うことを聞かず暴れ回るピノッキオを受け入れなかった。彼はピノッキオを家に残して教会の礼拝に出かけるが、ピノッキオが付いてきてしまい、村の人々を怖がらせてしまう。ピノッキオを見た市長はゼペットに対して「ピノッキオを学校に通わせるように」と命令し、ピノッキオは学校に通うことになるが、落ちぶれ貴族のヴォルペ伯爵と猿のスパッツァトゥーラに誘惑されてカーニバルに行ってしまう。ヴォルペ伯爵は「生きた人形」のピノッキオに利用価値を見出し、契約書を交わして人形劇に出演させるが、連れ戻しに来たゼペットとピノッキオの取り合いになった結果、道路に投げ出されたピノッキオは市長の運転する車にひかれてしまう。ピノッキオは黒ウサギたちによって死後の世界に連れて来られ、そこで木の精霊の姉妹である死の精霊に出会う。死の精霊はピノッキオに対して、砂時計の砂が落ち切れば現世に戻ることができるが、死ぬたびに現世に戻る時間が遅くなることを告げる。現世に戻ったピノッキオはゼペットと共に帰ろうとするが、ヴォルペ伯爵からは契約書を理由に莫大な違約金を要求され、市長からは「不死身の兵士」としてイタリア陸軍に徴兵されそうになる。厄介事に巻き込まれたゼペットはピノッキオを突き放してしまい、ピノッキオはヴォルペ伯爵の人形劇に出演してゼペットに仕送りをしようと考え、カーニバルの巡業に加わる。セバスチャンから事情を聞いたゼペットは、ピノッキオを探すためカーニバルを追いかける。

ピノッキオは各地で人気を集めていくが、その人気に嫉妬したスパッツァトゥーラから、ヴォルペ伯爵が利益を独占してゼペットに仕送りをしていないことを聞かされる。ピノッキオはスパッツァトゥーラの言葉を信じようとしなかったが、スパッツァトゥーラが告げ口したことを理由にヴォルペ伯爵から殴られている姿を見かけて止めに入るが、そこでヴォルペ伯爵の本性を知ってしまう。ピノッキオはヴォルペ伯爵に仕返しするためスパッツァトゥーラと協力し、ベニート・ムッソリーニの前で彼や愛国心を笑い飛ばす歌を披露して恥をかかせるが、その場で射殺されてしまう。一方、ゼペットとセバスチャンはピノッキオのいる島に向かうため船で機雷群を抜けようとするが、途中で海の怪物(英語版)に食べられてしまう。

死後の世界から戻ってきたピノッキオは市長に連れ去られ、市長の息子キャンドルウィックや他の子供たちと共に少年兵訓練施設に連れ込まれる。施設でピノッキオはキャンドルウィックと友人になり、彼が臆病者として父親から嫌われることを恐れていることを聞かされる。市長はピノッキオとキャンドルウィックをそれぞれチームリーダーに指名して模擬戦を行わせるが、2人は協力して模擬戦を引き分けにしてしまう。激怒した市長は、キャンドルウィックにピノッキオを殺すように命令するが、キャンドルウィックは反抗して命令を拒否する。市長は自分でピノッキオを殺そうとするが、敵軍の空襲に巻き込まれて死んでしまい、ピノッキオは爆風で施設の外に放り出されてしまう。目を覚ましたピノッキオはヴォルペ伯爵に捕まり焼き殺されそうになるが、改心したスパッツァトゥーラに助けられる。スパッツァトゥーラと揉み合いになったヴォルペ伯爵は転落死し、ピノッキオはスパッツァトゥーラを助けるために海に飛び降りる。

海をさまよっていたピノッキオとスパッツァトゥーラは海の怪物に食べられ、腹の中でゼペットとセバスチャンに再会する。ピノッキオは嘘をついて鼻を伸ばして橋を作り、潮吹き穴から逃げ出すが、再び海の怪物に食べられそうになる。ピノッキオは機雷を爆発させて海の怪物を退治するが、死を繰り返していたことで現世に戻る時間が遅くなり、ゼペットを助けることが出来なくなってしまう。ピノッキオは不死身の命と引き換えに今すぐ現世に戻して欲しいと死の精霊に頼み込む。現世に戻ったピノッキオはゼペットを海中から助け出すが、代わりにピノッキオが死んでしまう。セバスチャンは木の精霊に「ピノッキオを生き返らせて欲しい」と願い、その願いを聞き入れた木の精霊の力でピノッキオは生き返る。ピノッキオはゼペットの元に帰り家族として暮らすが、寿命を迎えたゼペット、セバスチャン、スパッツァトゥーラに先立たれて一人になってしまう。やがてピノッキオは旅に出かけ、不死身の命を失った「本物の少年」として生涯を終えることが語られる。

エンディングシーンでは、死後の世界でセバスチャンが黒ウサギのために歌を披露する姿が描かれて物語が終わる。
キャスト.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}ピノッキオゼペット

※括弧内は日本語吹替。

ピノッキオ、カルロ:グレゴリー・マン(野地祐翔)

ゼペット(英語版):デヴィッド・ブラッドリー山野史人

セバスチャン・J・クリケット(英語版):ユアン・マクレガー森川智之

ヴォルペ伯爵:クリストフ・ヴァルツ山路和弘

木の精霊(英語版)、死の精霊ティルダ・スウィントン深見梨加

市長(イタリア語版):ロン・パールマン壤晴彦

キャンドルウィック(英語版):フィン・ウルフハード宮里駿

スパッツァトゥーラ:ケイト・ブランシェット

神父:バーン・ゴーマン横島亘

医者:ジョン・タトゥーロ

黒ウサギ:ティム・ブレイク・ネルソン

ベニート・ムッソリーニ、ムッソリーニの側近、船長:トム・ケニー


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