ホメーロス以前の古代ギリシアには文字がなかった訳ではなく、ミュケーナイ時代にすでに線文字Bが存在していたが、暗黒時代においてこの文字の記憶は失われた。しかし紀元前8世紀頃より、フェニキア文字を元に古代ギリシア文字が生まれる[14][15]。ギリシア神話は基本的にはこの文字で記録された。また後にはローマの詩人・文学者がラテン語によってギリシア神話を記述した。ホメーロス
古代ギリシア詩
ホメーロス(紀元前9世紀頃) - 英雄叙事詩 『イーリアス』『オデュッセイア』
作者不詳(紀元前8世紀 - 紀元前5世紀頃) - 『ホメーロス風讃歌』群(33篇)
ヘーシオドス(紀元前8世紀) - 『テオゴニア(神統記)』『仕事と日々』 『名婦列伝(カタロゴイ)』
系譜学者たち(紀元前6世紀 - 紀元前5世紀頃)
アルゴスのアクーシラーオス [著作は散逸]
レーロスのペレキューデース[16][注釈 6][著作は散逸]
古典劇作家詩人
ピンダロス(紀元前522年頃 - 紀元前443年) - 『オリュンピア祝勝歌』他多数、祝勝歌、合唱詩(コロス)
バッキュリデース(紀元前520年頃 - 450年) - 「ディテュランボス」(3編が伝存)、祝勝歌、パイアン他
古典悲劇詩人
アイスキュロス(紀元前525年頃 - 紀元前456年)
『ペルシア人』『縛られたプロメーテウス』『テーバイ攻めの七将』「オレステイアー三部作」
ソポクレース(紀元前496年頃 - 紀元前406年)
『アイアース』『アンティゴネー』『オイディプース王』『エーレクトラー』『コローノスのオイディプース』
エウリーピデース(紀元前480年頃 - 紀元前406年)
『メーデイア』『ヒッポリュトス』『アンドロマケー』『トロイエの女』『ヘカベー』『バッコスの信女』『イオーン』『オレステース』
古典喜劇詩人
アリストパネース(紀元前448年頃 - 紀元前380年)
『アカルナイの人々』『騎士』『蜂』『鳥』『女の平和』『蛙』『ウンモフ』
歴史学者
ヘーロドトス(紀元前485年頃 - 紀元前420年頃) 『歴史』(全9巻)
ヘレニズム期
カッリマコス(紀元前310年頃 - 紀元前240年頃) - 詩人、アレクサンドレイア図書館司書、文献学者
ロドスのアポローニオス(紀元前295年?/270年頃 - 紀元前215年)
詩人、アレクサンドレイア図書館司書、『アルゴナウティカ』(全4巻)
シケリアのディオドーロス(紀元前1世紀頃) - 『歴史叢書』(全40巻、うち15巻が伝存)