ギブソン・レスポール
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事前に海外で販売されていたレスポールタイプのSingle Cutaway Curvetopにピックガード、PUカバーが付けられ、スタッド・ブリッジ(ストップ・テイルピース)1本からストップテイルピース+TOMブリッジに変更する等、よりレスポールスタンダードらしい仕様に変更された[4]モデル。トラスロッドカバーにはby Gibsonのロゴ入りだが、エピフォン製と違いヘッドにLes Paulのロゴは入っていない。2ハムバッカーに2V2Tの操作系は本家と同一。材はボディがメイプルトップ+ポプラバック、ネックがメイプル。金属プレート付きボルトオンネックに指板のドットインレイ等の安価な仕様で中国生産。
シグネチャーモデル

元々レスのシグネチャーモデルであるレスポールだが、カスタムショップでは、あくまでもレスポールの“バリエーション”として、著名なアーティストのシグネチャーモデルを生産している。カスタムショップの最初のアーティストモデルギターは1996年のJoe Perry Les Paulだった。
GIBSON USA

ゲイリー・ムーア

ジョン・サイクス

ジョー・ボナマッサ

バケットヘッド - 24フレット、27インチスケールのバリトン仕様

ビリー・ジョー・アームストロング

松本孝弘B'z

GIBSONカスタム・ショップ

ピート・タウンゼントザ・フー

ジミー・ペイジレッド・ツェッペリン

スラッシュ

ジョー・ペリーエアロスミス

ピーター・フランプトン

エース・フレーリー(元キッス

ゲイリー・ムーア

ニール・ショーンジャーニー

ザック・ワイルドオジー・オズボーン・バンド、ブラック・レーベル・ソサイアティ

デュアン・オールマン

エリック・クラプトン

スティーヴ・ジョーンズセックス・ピストルズ

ジョン・レノン - 改造したレスポール・ジュニア

ビリー・ギボンズ(ZZトップ)? 1958年 - 1960年のいわゆるバーストの中でも、特に人気が高い1959年仕様。その50周年モデルとして発売。

ジェフ・ベック

マイク・ブルームフィールド

斉藤和義 - リア側にP-90(コイル巻き数は、レギュラーモデルより少なめ)が1ピックアップのみセットされたゴールドトップモデル。ピックガードは、ES-295に似たタイプ(フラワーパターン)が採用されている。

奥田民生 - 厳密なシグネチャーモデルではないものの、使用しているレスポール・スペシャル(P-90ピックアップ、ビグスビー、TVホワイト・フィニッシュ)を忠実に再現したカスタムショップ製作の「Gibson Custom Shop The INSPIRED BY Series Okuda Tamio Les Paul OT Special」が100本限定で製造・販売された[注釈 8]

取り扱い上の注意点

アメリカ製のギブソンの楽器は塗装にニトロセルロースラッカーを使用しているため、ギタースタンドのゴム製の緩衝材や、合成皮革や革製のギターストラップ等に長時間触れていると、塗装面がただれることがある。また汗や汚れも変質の原因となるため、演奏後は汚れを拭いてストラップを外して保管することが好ましい。

レスポールは、ジュニアやスペシャルなどを除き概して重く、ヘッドに角度がついている為、床に倒れただけでもナットの少し上あたりからネックが折れ易い。これはネックが1本の木材から切り出されているため、木目が角度のついたヘッド部分で変わってしまい、強度的にもろくなっているためである。一部の他社のコピーモデルや廉価なレスポールタイプはナットの下付近で斜めに接いである(スカーフジョイント)ため、この問題をある程度解決しているとされる論もあるが、これは木材の節約が主な目的である。経年でヘッドが下へ曲がり落ちやすい[要出典]のも弱点であり、リペアを必要とする事故はこの機種が一番多い。
コピー・モデル

レス・ポール・モデルはグレコトーカイESP、ヘリテージギターズ[注釈 9]フェルナンデス(バーニー・ブランド)など、様々な会社によりコピー・モデルが製造されている。日本国内の訴訟では、ギブソン社が長い間コピーモデルの生産を黙認してきたとされ、ギブソン社の敗訴となった。(東京高裁 平成10年(ネ)第2942号。平成12年2月24日判決言渡[5])これらのコピー・モデルのうちグレコ、トーカイなどが1970年代に製造した楽器は、現在日本では関連書籍が発行された影響で「ジャパン・ヴィンテージ」(和製英語)と呼ばれ、比較的高額で取引されている。

また、厳密なコピー・モデルではないものの、レスポールと形が似通ったポール・リード・スミスの「シングルカット」に対し、ギブソン社は訴訟を起こした。ギブソン側の主張によると「スモークがたかれたステージでは両者のギターは区別がつかず、消費者が混同し、間違って買ってしまう」とのことであった。2004年には連邦地裁により、製造、販売差止めの処分がくだされたが、2005年、第2審である第6合衆国連邦巡回区控訴裁判所では一審判決が破棄され、ギブソンの訴訟は棄却された。[6][7]ギブソンは控訴したが、2006年、合衆国最高裁判所への上告は棄却されギブソンの敗訴が確定した。[8]判決では「両者のギターを混同するのはアホだけである(only an idiot would confuse the two.)」と読み上げられた。

コピーモデルでは如何にオールドモデルの褪色具合を再現するかに大きな努力が払われてきたと言える。以前は似たような色に調合するしか手がなかったが、現在ではオールドモデルの新品当時の調合で塗装した後、温度、湿度や光をコントロール出来る塗装劣化促進設備で様々な褪色やウェザーチェックまでもを再現出来るようになった[注釈 10]。しかし、木材そのものの経時固化による音の「枯れ具合」までは再現出来ていないため、「外見は古いが鳴りは若い」という楽器としては歪(いびつ)な状態と言えなくもない。近年、木材を高温高圧で固化させることでオールドバイオリンのような数百年相当までものエイジングを再現出来る技術もヤマハから出てきてはいるが、パテントの関係や設備が非常に高価なため、オールドレスポールレプリカへの採用はまだ無い。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ レギュラーとダブルホワイトを用意して片側のボビン(コイル)同士を入れ替えれば、通常のゼブラと「逆ゼブラ」を作ることが可能であるため、オリジナルではなく後世の改作である可能性も残る。
^ バーズアイを大量に得るためにはスライス面が全面板目になるよう通常の平板スライスでは無く、桂剥きスライスにする。すなわち、化粧板向けの薄い突き板にしかなり得ず、レスポールのような1/2インチ厚でバーズアイメイプル板というのは現代ではまず得られない
^ ただし、これに対しては別な意見も存在する。バーストの生産時期はモデル末期にあたり既に目新しさは無く売れ行きは減少して当然であり、ゴールド・トップからサンバーストへの変更もこのてこ入れのためになされた (ちなみに、1954年以降はジュニア/カスタム/スペシャルとレスポールのバリエーションが増えており、シリーズ全体としての生産本数は増加している。更に、オリジナルのサンバーストも年間600本程度は生産されており、J-200 等これよりも生産本数の少ない機種は他のアコースティックギターやフルアコにも存在する。よって、今日程の人気/評価がなかったのは事実としても、生産中止にしなければいけない程の不人気機種とは言い難い)。また、フェンダーに対抗し、既存ユーザーの抵抗を減らす意図でも採用されたシングルカッタウェイのシェイプが古臭く感じられていた(ギブソンのデザインは古いという批判に対抗して58年にコリーナシリーズがデザインされたのは有名)。メイプル・トップ、マホガニー・バックという2つの木材を合わせて製作されるため、工程が複雑化しコストと手間がかかったので、これらの解決のためマホガニー1ピースのSGに切り替えた、などとも言われている。オールドの重量は4kg前後と必ずしも重くないこと、PAFはレスポール以前、以後も多くのモデルで使われていることから、ここで書かれている生産中止の理由は後付と考えられる。
^ クラプトンが使用していたレスポールは、ボディ上面の杢が虎の背中の模様のように美しいオールド・レスポールであった。


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