ギネス世界記録
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2020年現在、ギネスワールドレコーズジャパンにも公式認定員8人が駐在しているため[注 1][8]、日本においては比較的容易にその場での審査を依頼し、挑戦直後に結果を知ることが可能となっており[7]、テレビ番組などで予め記録達成が想定される場合は収録スタジオや会場に公式認定員が立ち会う事例も少なくない[9][10]。審査後、記録が認められればギネスワールドレコーズから公式認定証が届けられる。公式認定証は1枚まで無料で授与されるが、追加発行および団体での記録における参加者全員への公式参加認定証(通常の公式認定証とは異なるもの)の発行は有料となる。なお、公式認定員を呼ぶことで厳しい審査基準が変更されることがないのは、有料申請と同様である。

ギネスワールドレコーズには毎年5万件以上[6]もの応募があるため、新たな世界記録として認定されるものは応募の総数からいえばわずかである。無料申請をした場合は、返答を受け取るまでに時間がかかるものの、ギネスワールドレコーズでは応募者に対して必ず返事を送ることになっている。また、本来申請は達成した側自身が行うこととされているが例外も存在し、例として吉田沙保里の功績(オリンピック及び世界選手権における連勝記録)における認定は、吉田本人による申請ではなく、ギネスワールドレコーズ側の調査により認定へと至ったものである。
記録の認定・登録の基準

申請された記録内容についての認定・登録は、ギネスワールドレコーズの記録管理部が決定する。新しい記録カテゴリーとして認められるには、最低限以下のような基準が満たされる必要がある。

記録達成が証明されること

記録を数量化出来ること

今後記録が破られる可能性があること

記録内容が国、地域に限定されるもの、または特殊すぎるものは却下される可能性がある。

また、次のような申請内容と判断される場合は受け付けられない。

申請内容が、挑戦者本人、観客、周囲の人々を大きな危険に晒すもの

申請者以外の人が、その記録に挑戦するに値しないと判断されるもの

現在記録カテゴリーとして受け付けていない記録

ギネス世界記録は、社会問題や人権問題、倫理的・道義的に問題のある行為、命に関わる大変危険な行為を伴う内容に関する記録についても取り扱ってきたが、記録挑戦にまつわる一切の責任を負わないことをはじめ、既に受け付けられていない記録もある。

過去に認定されていたが、現在では認定されていない記録の例を挙げる[11]
最高IQの記録
1980年代、マリリン・ボス・サバントがIQ228で世界最高として認定されていた。しかし、極端に高いIQを計測することが困難で信憑性がないことと、高IQの記録を認定すること自体が無意味であるとして[12]1990年版以降は高IQの記録は認定されていない。
最速楽器演奏の記録(ヴァイオリンギターピアノなど)
楽譜を基準とした正確さの判定が困難なため。
年齢別による記録
全人類を対象とした絶対的な記録を重要視し、挑戦者の年齢層を特定しないため。なお最年少・最年長による達成記録は掲載されている。
環境に影響を及ぼす記録[13]
風船を空に放つ、天灯を飛ばす等。環境そのものや周辺地域に悪影響を及ぼしかねないため。1986年にアメリカで行われたチャリティイベント「バルーンフェスタ'86」において、ギネス記録更新目的で飛ばされた150万個の風船が風で流され周辺環境に重大な被害をもたらしたことが契機となって定められた。
健康・安全にかかわること

参加者・動物や観戦者などに危害や健康を損なう可能性があるものは認められない[14][13]
アルコールなどの薬物摂取[14]

車などの速度違反を誘発させる記録[13]

最年少の出産記録
リナ・メディナによる5歳7か月21日での出産が「最年少出産記録」として認定されていたが、現在は認定されていない。理由は明言されていないが、女児に対する強姦を誘発しかねないことや、幼児婚の人権問題を生じるため、医学上非常に危険で命に関わるためだと考えられる。
不眠の記録
長期間にわたり睡眠をとらないことは健康を損ない命にも関わるため、睡眠に関する記録は認定されなくなった[15]
大食い
短時間の早食いは認められるが、過剰摂取をする記録は認められない[14]
肥満にされた動物
重量は品種ごとの体重という括りに限定し、特定の個体を肥満にさせるような行為を助長させる記録は認められない[13]
日本でのギネス世界記録
書籍の日本語版

日本語版は、1966年に竹内書店が『これが世界一 記録がなんでもわかる本』という題名で発行した。1971年には、同じく竹内書店から『記録の百科事典 世界一編』という邦題で発行された。1975年から1976年には、講談社から『世界一の世界』の邦題で発行され、1976年と1977年には同じく講談社から『記録なんでも世界一』(『ギネスブック 記録なんでも世界一』とも)という邦題でも発行された。

『ギネスブック』のタイトルで発売された邦訳は、1977年に講談社から出たものが最初で、同社からは1988年版まで刊行された。1984年版は、メインの本に加え『ギネスブック ジュニア版』を刊行した。1983年版から1988年版は、特別項目として「日本記録集」が紹介された。この項目は、当時の講談社編集スタッフが独自の観点で収集した日本記録および「特定地域の普遍性を持たない項目」としてギネスワールドレコーズが認定しなかった世界記録をまとめたもので、原語(英語)版に収録されている「イギリス一の記録」に相当する。

1989年版は『ギネスブックオブレコーズ』の題名でエトナ出版が刊行した。

1993年版からは騎虎書房(現・きこ書房)が『ギネスブック』の題名で発行していたが、2002年版(この版のみタイトルが『ギネスワールドレコーズ』)を最後に取り扱いをやめた。


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