情報工学やITの分野において、SI接頭語「ギガ」は、国際単位系 (SI) の定めに従い1,000,000,000(= 109)倍(= 1000 (103) メガ)を示す場合と、国際規格などで定められていない俗習[注 1]として1,073,741,824 (= 230) 倍(= 1024 (210) メビ)を表す場合[注 2]がある。
この曖昧さを回避するため、1,073,741,824 (= 230) 倍を示す接頭語として、国際規格(IEC 80000-13)にてSI接頭語と区別できる2進接頭辞「ギビ」(gibi、 記号: Gi) が定められているが、「ギビバイト」(gibibyte、記号: GiB) や「ギビビット」(gibibit、記号: Gibit,Gib) などの単位は、あまり用いられていない[注 2]。
また、国際単位系 (SI) 第8版(2006年)にて、ギガやその他のSI接頭語を決して2のべき乗を表すために用いてはならないと定めている[注 3]が、大手IT企業であるマイクロソフトなどが、未だ国際単位系 (SI) の定めに完全には従っておらず[注 2]、2のべき乗を表す用法も混在する状況は解決されていない[注 4]。なお、macOSでは、Mac OS X Leopard以前は2のべき乗(1024倍)が用いられていたが、2009年公開のMac OS X Snow Leopard以降は10の整数乗(1000倍)を用いたストレージ容量やファイルサイズ表示に変更された。[10] SI接頭語接頭語記号10n十進数表記漢数字表記short scaleメートル法への導入年国際単位系における制定年
コンピュータやスマートフォンの販売店やユーザに使われる一般的な「ギガ」
ギガビット毎秒 (Gbit/s) - コンピュータネットワークの帯域幅など。1 Gbit/s = 1000000000bit/s
ギガヘルツ (GHz) - CPUのクロック周波数など。1 GHz = 1000000000Hz
ギガバイト (GB) - クラウドストレージやシリコンディスク、ハードディスク、USBメモリ、SDカード、DVD、Blu-ray Disc、内蔵メモリなど記憶媒体の容量や、ファイルサイズを表すのに用いられる。国際単位系 (SI) の定めに従う場合[注 2][注 4]、 1 GB = 1000000000バイト
上の用法から転じて、スマートフォンなどを用いる際、月極でデータ通信量の上限が決まっている契約形態において、月のデータ通信量の上限に近くなった状況を「ギガが減る」[11][12]、上限に達して通信速度が低下した状況を「ギガがない」などという表現を使用する者がいる[11]。この用法は、「パケ死」という表現と入れ替わるようにして用いられるようになった[12]。なお、auやIIJなどの大手通信会社の通信管理用アプリなどでは、データ残量と表示される[13][14]。
SI接頭語
クエタ (quetta)Q10301000000000000000000000000000000百穣nonillion2022年
ロナ (ronna)R10271000000000000000000000000000千'"`UNIQ--templatestyles-0000001B-QINU`"'𥝱octillion2022年
ヨタ (yotta)Y10241000000000000000000000000一𥝱septillion1991年
ゼタ (zetta)Z10211000000000000000000000十垓sextillion1991年
エクサ (exa)E10181000000000000000000百京quintillion
ペタ (peta)P10151000000000000000千兆quadrillion