キンモクセイ
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品種[4]


キンモクセイ(狭義) O. f. var. a. f. aurantiacus

シロモクセイ O. f. var. a. f. leucanthus

ウスギモクセイ O. f. var. a. f. thunbergii

キンモクセイ(金木犀[5]・巌桂、学名: Osmanthus fragrans var. aurantiacus)は、モクセイ科モクセイ属常緑小高木樹で、モクセイ(ギンモクセイ)の変種。庭園樹や街路樹として植栽に使われる。秋に橙黄色の花を咲かせて甘い香りを放ち、ジンチョウゲクチナシと合わせて、日本の三大芳香木のひとつに数えられている[5]。花は薬用にもなる。
名称

和名の由来は、樹皮が動物のサイ(犀)の足に似ていることから中国で「木犀」と名付けられ、白い花を持つギンモクセイに対して、キンモクセイの花はオレンジ色や赤色が見立てという[6][7]

キンモクセイの中国名は「丹桂」[5]で、銀桂(ギンモクセイ)の変種の一つとみられる[5]。中国語では丹桂も銀桂も、黄白色の金桂(ウスギモクセイ)も「桂花」という漢字表記で一総括することができ[8]、丹桂・銀桂・金桂のことをすべて桂花の下の亜種変種品種とみられ、分類学中の「」の階級に当たる。

また、「金桂=丹桂」という説もある[5][注釈 1]。桂花全体は木?属という分類学中の「属」の階級に当たり、和製漢語の「金木犀」の文字もここから言う。

最後、漢字の「桂」については、日本では「カツラ(カツラ科)」だけに指すが、中国では使用範囲の広い漢字であり、「モクセイの仲間」と「トンキンニッケイ(クスノキ科)全般」のことを指すこともできる[8][5]
分布

中国原産[9]。日本には江戸時代(17世紀ごろ)に雄株だけが渡来し[10][5]、実を結ばないため、挿し木で北海道と沖縄以外の日本中に増やされた。日本には自然の分布はなく[7]、庭などに植えられている[6]。日本における栽培地は、北限は東北南部(太平洋側は岩手県紫波郡矢巾町[11]、日本海側は秋田)、南は九州までの範囲とされる[9]
形態・生態

常緑広葉樹小高木で、ふつう高さ4メートル (m) ほどになる[6][5]。条件が良ければ、高さ10 mから18 m、幹の直径は50センチメートル (cm) から1 mあまりに生長する[8]樹皮は淡灰褐色で[10]、菱形に裂けた皮目が目立つ[12]。老木になると、樹皮は縦に裂けてくる[12]対生[5]、長めの楕円形か広披針形である[10][12]。葉縁は波打っており[12]、わずかに鋸歯がある[注釈 2]

花期は(9 - 10月)[6]オレンジ色の小花が、葉腋に多数集まって咲かせる[10][9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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