ジェリー・ラングフォード役には当初、『ザ・トゥナイト・ショー』の司会者であるジョニー・カーソンが検討されていた[8]。カーソンにオファーを断られた後はフランク・シナトラやディーン・マーティンの名前も候補に挙がったが、最終的にはジェリー・ルイスに落ち着いた[8][9]。劇中に登場するラングフォードのサインはルイス本人が記したものである。撮影開始前に初めて会話を交わした時から、スコセッシはルイスのプロフェッショナルな姿勢に敬意を抱き、この人物とならば円滑に仕事ができると思ったという[10]。
マーシャ役にはメリル・ストリープが想定されていたが、オファーを断わられたため、サンドラ・バーンハードがマーシャ役に起用された[11]。
メアリー・エリザベス・マストラントニオのデビュー作になるはずだったが、マストラントニオの出演シーンは編集段階ですべてカットされた。ただし、冒頭の群集シーンに一瞬だけ姿を見ることができる。その後、マストラントニオはスコセッシ監督の『ハスラー2』のヒロインに抜擢された。 コメディアン志望の青年であるルパート・パプキンを演じるにあたり、デ・ニーロは数か月間に渡ってスタンダップコメディアンたちのステージを鑑賞し続け、パフォーマンスにおける間やタイミングを研究した[12]。 本作のDVDに特典映像として収録されているドキュメンタリーで、スコセッシは、ルイス演じるラングフォードが街頭の老婦人から「お前なんか癌になってしまえばいいんだ」と罵倒されるシーンはルイスの演出によるものであることを明らかにしている。ルイスはかつて実際に同様の言葉を投げかけられたことがあり、本作の撮影現場ではルイス自らが老婦人役の女優に台詞のタイミングを教えていたという。 ロビー・ロバートソンが本作のサウンドトラックをプロデュースした。劇中ではロバートソンのオリジナル曲『Between Trains』をはじめ、B.B.キング、ヴァン・モリソン、レイ・チャールズらの楽曲が使用されたほか、ボブ・ジェームスの楽曲が『ザ・ジェリー・ラングフォード・ショー』のテーマ曲およびルパート・パプキンのテーマ曲として採用されている。 本作のサウンドトラックアルバムは1983年にワーナー・ブラザース・レコードからレコード盤として発売され、2016年にはウーンデッド・バード・レコードからCD盤として発売された。
演出
音楽
サウンドトラックアルバム
プリテンダーズ 『チェイン・ギャング』(3:51)
B.B.キング 『'Taint Nobody's Bizness (If I Do)』(3:33)
トーキング・ヘッズ 『スワンプ』(5:13)
ボブ・ジェームス 『King Of Comedy』(4:23)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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