キングギドラ
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基本的にはゴジラなどと同様に内部にスーツアクターが入って演技する着ぐるみ怪獣であるが、3つの頭、2枚の翼、2本の尻尾といったそれら大きなパーツが独立した動きをするため、『三大怪獣 地球最大の決戦』など当初の作品ではピアノ線の操作に約25名前後の人員を必要とする[注釈 5]など、操演は困難をきわめていた。同作品の撮影当時、円谷英二に師事していた川北紘一は、3つの首の動きが揃い過ぎないように動かす工夫をしたり、エレクトーンを使った鳴き声も首ごとに変えたりしていたという[23]

操演の際には、3つの頭を区別するためにそれぞれに愛称が付けられることがある[24]

『ゴジラvsキングギドラ』や『モスラ3 キングギドラ来襲』でデザインを担当した西川伸司は、金色で3本の首と翼があればキングギドラとして成立するが、着ぐるみとして成立させるためにはちょっとしたバランスや肉付けの違いで動きの印象が変わってしまうデリケートなバランスの怪獣であると評している[25]。『モスラ3』や『ゴジラ FINAL WARS』で造型プロデューサーを務めた若狭新一も、怪獣の中で一番バランスをとるのが難しいといい、造型作業だけでなく、撮影現場でセッティングした状態で一番かっこいい状態にしなければならないと述べている[26]。『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』で造形を手掛けた品田冬樹は、キングギドラのスーツはあまり動けないので真ん中に構え、周囲の動ける怪獣がキングギドラに攻撃を仕掛けるというフォーメーションが一番いいと評しており、同作品や『ゴジラ対ガイガン』のようにキングギドラからゴジラに仕掛けるという構図にするのは大変であると語っている[27]
登場映画リスト

公開順。右は各作品に登場する怪獣(キングギドラ、その他の怪獣の順)。

三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年) - キングギドラゴジララドンモスラ(幼虫)

怪獣大戦争』(1965年) - キングギドラ、ゴジラ、ラドン

怪獣総進撃』(1968年) - キングギドラ、ゴジラ、ミニラ、ラドン、モスラ(幼虫)、アンギラスバラゴンゴロザウルスマンダバランクモンガ

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972年) - キングギドラ、ゴジラ、アンギラス、ガイガン

ゴジラvsキングギドラ』(1991年) - ドラット→キングギドラ→メカキングギドラ、ゴジラザウルス→ゴジラ

モスラ3 キングギドラ来襲』(1998年) - キングギドラモスラ、フェアリーモスラ、原始モスラ、ガルガルIII

ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001年) - ギドラ / 魏怒羅→キングギドラ / 千年竜王、ゴジラ、バラゴン / 婆羅護吽、モスラ / 最珠羅

GODZILLA 星を喰う者』(2018年) - ゴジラ・アース、セルヴァム、モスラ(卵)

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019年) - キングギドラ、ゴジラ、モスラ、ラドン[28]

ゴジラ対メカゴジラ』(1974年)、『メカゴジラの逆襲』(1975年)では過去の映像を流用で登場。特撮テレビ番組『流星人間ゾーン』(1973年)、『ゴジラアイランド』(1997年)、パチンコ『CRゴジラ3・4』、『ゴジラ・パチスロウォーズ』、『Pゴジラ対エヴァンゲリオン?G細胞覚醒?』、新作特撮短編『フェス・ゴジラ4 オペレーション ジェットジャガー』にも登場する。

ゴジラvsメカゴジラ』(1993年)ではメカキングギドラのメカ首の残骸が登場する。

モスラ』(1996年版)にはデスギドラ、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)にはモンスターX=カイザーギドラという亜種怪獣が登場する。
昭和ゴジラシリーズのキングギドラ詳細は「キングギドラ (昭和ゴジラシリーズ)」を参照
『ゴジラvsキングギドラ』のキングギドラ詳細は「キングギドラ (平成VSシリーズ)」を参照
『モスラ3 キングギドラ来襲』のキングギドラ詳細は「キングギドラ (平成モスラシリーズ)」を参照
『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』のキングギドラ詳細は「キングギドラ (ミレニアムシリーズ)」を参照
高次元怪獣ギドラ

「ギドラ」は架空の怪獣について説明しているこの項目へ転送されています。リバースエンジニアリングソフトウェアについては「Ghidra」をご覧ください。


身長:不明[注釈 6]

アニメーション映画『GODZILLA』(2018年)に登場。

異星人エクシフが「黄金の終焉」「金色の王」「黄金の虚無」と称する黄金の怪獣[30]。作中ではブラックホールより現出した3つの首のみが登場し、胴体や翼、足、尻尾を含めた全体像は登場人物たちが幻視したイメージのシルエットのみの登場となっている[31][32]。全身が出現した場合はただちに惑星ごとすべてを飲み込んでしまうため、ギドラを信奉するエクシフにも真の全体像を見た者はなく、彼らの精神の中で定義された造形が他の観測者に見えているのに過ぎない[33]

エクシフの信仰で語られる「宇宙知性」「既存の宇宙を超えた高次の領域へと至る門」と同一の存在[34]。エクシフにとっては信仰の対象であり、差し出された母星エクシフィルカスを筆頭に、放浪する彼らの見つけた幾千もの星々を超重力で飲み込み滅ぼしてきた[35]。星という種から命が芽吹き、人という花が文明を咲き誇らせ、その文明の燗熟の果てに産み落とされた果実である怪獣(地球でいうところのゴジラ)を食らう存在とされている[32]。ギドラを降臨させる儀式の要であり、ギドラにこの宇宙の存在を捕捉させる観測装置でもあるエクシフの神器・ガルビトリウムにも書かれている、エクシフの信仰に登場する七芒星はギドラの3本の首+2本の尾+2枚の翼を意味し[32]、告解する者に手を2回振り下ろす行為は身体を3つに分けてギドラに捧げることを暗示している[30]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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