2011年10月6日、読み合わせが始まり[23]、ローパーは積極的に音楽の改良を行なった[13]。2012年1月、ロスは1ヶ月以内にワークショップを行なうこと、スターク・サンズとビリー・ポーターが主演に配役されたことを発表した[24][25]。2012年8月、プロデューサーは2013年4月4日にブロードウエイ初演をすることを発表した[26]。 チャーリー・プライス少年はノーザンプトンで代々続く靴工場プライス&サンの4代目に成長する。一方ミッドランズで育った別の少年(後のローラ)は、赤い女性用のハイヒールに興味を引かれ、厳しい父親に怒られる。 数年後、チャーリーの父親は歳を取ったためチャーリーに工場を継がせようとするが、チャーリーは不動産業でのキャリアアップを願い地位にこだわる婚約者のニコラと共にロンドンへの引越を切望していた(The Most Beautiful Thing )。 チャーリーがロンドンでアパートをやっと見つけると同時に、父親が急死。葬式のために急遽戻ってきたチャーリーは、工場が実は破産寸前であることを知る。工場は高品質の紳士靴を製造しているが、高価でしかもお洒落ではないためあまり売れていなかった。チャーリーは父の遺産を引き継ぎ工場を守ることを決心するが、プライス&サンのブランドにはこだわりがない。チャーリーを幼少期から知る従業員たちだが、彼の経営方針には懐疑的で反感を持つ。 チャーリーはロンドンに戻り、友人で業界仲間のハリーとパブで会い、工場再建について相談する。ハリーは一時的な解決策しか提案できず、チャーリーに流れに逆らわないことと忠告する(Take What You Got )。パブを出たチャーリーは2人の酔っ払いに絡まれている女性を見つけ、助けるべく仲裁しようとしたが殴られて意識を失う。彼が目を覚ますとそこは怪しいナイトクラブで、彼が助けようとした女性はこのクラブでバックダンサーのエンジェルズを率いるナンバーワンドラァグ・クイーンのローラであった(Land of Lola )。まだ意識が朦朧としているチャーリーだったが、ショーの出演者たちのハイヒールが男性の体重を支えるようにできていないことに気付く。しかしローラは高価でも壊れやすいこのハイヒールが自身の舞台に不可欠であると語る。 チャーリーは工場に戻り、不本意ながらも従業員の解雇を開始する。製造部門のローレンはチャーリーから解雇を告げられると激怒し、他の経営難の靴工場はニッチ市場を開拓して生き残っていると告げる。これによりチャーリーにアイデアが浮かび(Land of Lola (リプライズ))、ローラを工場に招待して男性向けの婦人靴のデザインを依頼する(Charlie's Soliloquy /Step One )。 ローラとエンジェルズが工場にやってきた。ローラはチャーリーの第1作目に不満を漏らす。工場の女性陣はすぐさまローラの味方となり、ローラは手早く靴のデザイン画を描き、最重要課題は断然セックス・アピールだと語る(The Sex is in the Heel )。工場長のジョージはローラのデザインを実務的に分析し、ローラに3週間後に控えるミラノで行われる高名な品評会まで滞在し、工場を守るために「キンキーブーツ」(異性靴)ラインのデザインをしてもらうべく取り計らうようにとチャーリーに進言する。男性従業員から悪い態度を取られていたローラであったが、チャーリーにおだてられて渋々了承する。 チャーリーは工場をキンキーブーツ製造に方針転換することを告げる。彼はアイデアをくれたローレンに感謝をし、彼女を昇進させる。ローレンはチャーリーに恋し始めていることに気付く(The History of Wrong Guys )。 翌日、ローラは男性の服装で登場し、現場主任のドンと仲間たちにからかわれる。落胆したローラはバスルームに引きこもり、チャーリーはローラを慰めようとする。ローラは子供の頃父親からボクシングのトレーニングを受けていたが、ドラァグの恰好で試合に登場して勘当されたことを語る。チャーリーとローラは互いに父親へのコンプレックスという共通点に気付き、ローラは自分の本名はサイモンであると明かす(Not My Father's Son )。 ニコラがロンドンから戻り、上司が策案したコンドミニアムへの工場跡地再開発プランを語る。チャーリーは拒否するが、父親が生前、チャーリーは工場を継がないものとしてこの計画に同意していたことを知りショックを受ける。チャーリーは売却を拒否し、直後に従業員たちはキンキーブーツ第1作の完成に歓喜する(Everybody Say Yeah )。 しかし、従業員の多くはこの大きな方針転換に熱心ではなかった。特にその中の一人であるドンはローラに不快感を表していた。ローラはドンに反論し、女性従業員たちを味方につけた。女性たちにとってはドンよりもローラの方が理想的な人物となる(What a Woman Wants )。ローラはドンにどちらが本物の男か、互いの提案による賭けを持ち掛ける。ドンはパブでのボクシング・マッチを提案する。ローラがボクシング経験者であることを知っているチャーリーは不安になる。ローラはドンから簡単に点をとるが、最終的にドンに勝たせる(In This Corner )。後に2人きりになった際、ドンはなぜローラがドンに勝たせたのか尋ね、ローラはドンに仲間の前で恥をかかせたくなかったと語る。ローラの賭けの提案は「誰かをありのままで受け入れる」ことであった。 チャーリーはミラノでの品評会に間に合わせるため身銭を切って工場に投資するが、製品の細かい粗が目について苛立ち、従業員の作業が手抜きだとして怒りにまかせてやり直しを命じる。そこへチャーリーの工場再建への妄想にうんざりしているニコラがやってきて別れを切り出す。一方ローラは製造についてある計画を練っており、チャーリーの承諾を得ないまま準備を進める。ローラは品評会のランウエイにプロのモデルではなくエンジェルズを登場させようとしていたのだ。チャーリーは困惑し、ローラを激しく非難して他の従業員たちの前で恥をかかせる。ローラは出ていき、従業員たちも続いて出ていく。一人になったチャーリーは、工場を続けるのは父親のためなのか自分のためなのか葛藤する(Soul of a Man )。 ローレンはチャーリーを見つけ、工場に戻るよう諭す。工場ではドンが他の従業員たちを呼び戻し、ミラノの品評会のためにブーツを完成させようと一週間無給で奮闘していたのだ。チャーリーは驚くと同時に喜び、ローレンにドンは借りを返してローラを受け入れたのかを尋ねる。ローレンはドンが受け入れたのはローラではなくチャーリーだと応える。 ミラノ行きの空港へ向かう時、チャーリーはローラの留守電に心を込めた謝罪を吹き込む。
あらすじ
第1幕
第2幕