日本の一般道路の道路標識では、「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」[4]により、"Km"(頭文字を大文字)と標示するよう定めていたが、 2008年(平成20年)8月1日以降、"km"(頭文字を小文字)と標示するように省令が改正された[5][6]。なお、高速道路での案内標識は、新設当初からkm(頭文字を小文字)と標示している[7]。 日本において、単に「キロ」と言った場合には、キロメートル (km) またはキログラム (kg) 、ないしはキロメートル毎時 (km/h) を指すことが多い。技術者は金額や人口などの1,000についても「キロ」を用いることがある(例えば20,000円を「20キロ円」と呼び、\20kと略記する。「単位:千円」として100,000円を100(=100千円)と表記されるのと似ている。)。2000年問題は「Y2K問題」(ワイツーケイもんだい、Y"は年=year、"K"はキロ=kilo)とも呼称された。 アメリカ軍およびアメリカ軍と共同作戦を行う国の軍では、klick(または、klik、click)をキロメートルの俗語として用いる。1960年代のベトナム戦争時代から使われ始めた[8][9]。 情報工学の分野において、SI接頭語「キロ」は、国際単位系 (SI) の定めに従い1000 (= 103) 倍を示す場合と、国際規格などで定められていない俗習[10]として1024 (= 210) 倍を示す場合[11][12][13]がある。 この曖昧さを回避するため、1024 (= 210) 倍を表す接頭語として、国際規格 (IEC 80000-13) にてSI接頭語と区別できる2進接頭辞「キビ」(kibi, 記号: Ki)が定められているが、キビバイト(kibibyte, 記号: KiB)やキビビット(kibibit, 記号: Kibit, Kib)などの単位は、あまり用いられていない[11][12][13]。 また、国際単位系 (SI) 第8版(2006年)にて、キロやその他のSI接頭語を決して2のべき乗を表すために用いてはならないと定めている[14]が、大手IT企業であるマイクロソフトなどが、未だ国際単位系 (SI) の定めに完全には従っておらず[11][12][13]、2のべき乗を表す用法も混在する状況は解決されていない[15]。なお、macOSでは、Mac OS X Leopard以前は2のべき乗(1024倍)が用いられていたが、2009年公開のMac OS X Snow Leopard以降は10の整数乗(1000倍)を用いたストレージ容量やファイルサイズ表示に変更された。[16]
曖昧な使われ方
軍における klick
情報工学の分野における使用法
脚注^ 国際単位系 (SI) は世界共通のルールです(PDF)
^ ⇒[1] 計量単位のSI化に係るQ & A(SI単位等普及推進委員会 通商産業省 計量行政室)、 Q5とA5
^ 新計量法とSI化の進め方
^ “道路標識、区画線及び道路標示に関する命令(昭和三十五年総理府・建設省令第三号)
^ 道路標識、区画線及び道路標示に関する命令の一部改正について 国土交通省、距離を標示する「Km」標記の「km」への変更。2008年(平成20年)6月30日、内閣府国土交通省令第2号による改正内容の報道発表資料。
^ [2] 国土交通省道路局、道路標識、"案内標識一覧"
^ 1963年(昭和38年)7月13日、総理府建設省令第2号。同年7月14日施行。
^ The Random House Dictionary of the English Language, 2nd Edition, Unabridged, 1987, p.386
^ Oxford Dictionary of English(オックスフォード英英辞典)
^ 情報工学の分野において、接頭語「キロ」を、国際単位系 (SI) の定めに従わず、俗習として1024 (210) 倍を示す場合があるのは、コンピュータが内部ですべての数値を2進数に置き換えて処理していることと、1024 (210) が概ね1000であること、及び、代表的なOS(Microsoft Windowsや過去のmacOSなど)にて記憶媒体の容量やファイルサイズの換算に用いていることが主な理由である。
^ a b c Microsoft Windowsや過去のmacOSでは、コンピュータの記憶容量やファイルサイズについて、俗習に従い1024バイトを1キロバイト(記号もSI接頭語従わず、"KB"(頭文字が大文字))と表している(国際規格 (IEC 80000-13) に従う場合、1,024バイトを1キビバイトと表すことができる)。