キロメートル毎時
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1キロメートル毎時は「1時間に1キロメートルの(距離を進む)速さ」を示す[2]

口頭では「時速○○キロ (メートル)」と表現され、誤解のおそれのない場合は、さらに「時速」と「メートル」を省略して単に「○○キロ」と表現されることがある。
一貫性との関係

速さと速度のSI単位メートル毎秒である。「時」はSI併用単位であり、それを組み立てたキロメートル毎時はSI併用単位となる。日本の計量法では速さの単位としてメートル毎時を認めており[3]、これにはSI接頭語をつけることが許されている[4]ため、その1000倍の速さであるキロメートル毎時 (km/h) も使用して良いこととなる。

国際単位系 (SI) における一貫性 (単位系)のある組立単位は、メートル毎秒 (m/s)だけである。キロメートル毎秒 (km/s)、メートル毎時 (m/h)、キロメートル毎時 (km/h) はいずれも一貫性がない。しかし、運輸、旅行に関する速さの計量においては、キロメートル毎時 (km/h)が感覚的に分かりやすいため、鉄道・自動車その他の交通用具の速度表示に多く用いられている。
単位記号

単位記号はkm/hまたはkm・h−1であるが、英語圏などではkph, kmph, km/hrなどのようにも書かれる(p は per の略記)。ただし、日本の計量法体系では1951年昭和26年)の計量法制定以来km/hのみが認められており、その他の記号は使うことができない[5]
記号の経緯

メートル条約調印から4年後の1879年国際度量衡委員会 (CIPM) は当時の国際度量衡総会 (CPGM) の支援の下、様々なメートル単位の記号を提案した。その中には、「キロメートル」を表す記号「km」の使用も含まれていた[6]

1948年、CGPMは国際単位系 (SI) の準備作業の一環として、普遍的に合意された記号を持たない多くの単位の記号を採用した。その結果、「km/h」、「km h-1」、「km・h-1」の3つの形式のうちの1つで、「km/h」は「キロメートル毎時」の有効な表現となった[7]

国際単位系は、単位記号は略語ではなく、特定の規則を用いて表記すると明記している。ダンルー・デュメニル(Maurice Danloux-Dumesnils)はこの区別を次のように説明している[8]。.mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}マクスウェルによれば、測定の結果を書き留めておくと、数値が単位を乗算することはすでに述べたとおりである。したがって,単位の名前は,ある種の代数記号に置き換えることができる。この記号は単なる略語ではなく、化学記号のように、正確で規定された方法で使用しなければならない記号である。

国際単位系による記法、つまりkm/h(km h-1、またはkm・h-1)の使用は、現在では、SI単位であるメートル毎秒(m/s、m s-1、またはm・s-1)に加え、健康と安全に関連する多くの分野や計量の分野で世界中で採用されている。
公式に使用されている代替略語

km/j、km/jam(
インドネシアマレーシア

km/t、km/tim(ノルウェースウェーデン、km/hも使用)

kmph(スリランカインド)

??./??.(タイ、km/hrも使用)

??/? or ??/????(アラビア語圏、km/hも使用)

規制用途世界の交通標識の最高速度単位。.mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{}  キロメートル毎時(km/h)  マイル毎時(mph)  両方  速度制限単位なし

自動車が誕生して間もない頃、各国は独自の道路標識を開発していた。1968年国際連合経済社会理事会の支援のもと、世界の道路標識を調和させるために「道路標識及び信号に関するウィーン条約」が作成された。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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