キリン
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和名は、Putman・斎藤訳 (1986) に従う[4]
Giraffa camelopardalis camelopardalis (Linnaeus, 1758) ヌビアキリン Nubian giraffe
エチオピア、南スーダン
Giraffa camelopardalis angolensis Lydekker, 1903 アンゴラキリン Angolan giraffe
ナミビア、ボツワナ
Giraffa camelopardalis antiquorum (Jardine, 1835) コルドファンキリン Kordofan giraffe
アフリカ大陸東部から中部
Giraffa camelopardalis giraffa (Schreber, 1784) ケープキリン South African giraffe
ジンバブエ、ナミビア、ボツワナ、南アフリカ共和国
Giraffa camelopardalis peralta Thomas, 1898 ナイジェリアキリン West African giraffe
ニジェール
Giraffa camelopardalis reticulata Winton, 1899 アミメキリン Reticulated giraffe
エチオピア、ケニア、ソマリア
Giraffa camelopardalis rothschildi Lydekker, 1903 ウガンダキリン Rothschild's giraffe(亜種マサイキリンに含める説もあった)
ウガンダ、ケニア
Giraffa camelopardalis thornicrofti Lydekker, 1911 キタローデシアキリン Thornicroft's giraffe(亜種マサイキリンに含める説もある)
ザンビア
Giraffa camelopardalis tippelskirchi Matschie, 1898 マサイキリン Masai giraffe
ケニア、タンザニア

亜種を独立種とする説もある。2007年には本種を6種に分割する説、2011年には本種を8種に分割する説が提唱されている[11]。2016年に核DNAやミトコンドリアDNAの分子系統解析から、4種に分割する説が提唱された[10]。以下の分類も、Fennessy et al. (2016) に従う[10]
Giraffa camelopardalis
亜種ヌビアキリン(亜種ウガンダキリンはシノニムとする)、亜種コルドファンキリン、亜種ナイジェリアキリン
Giraffa giraffa
亜種ケープキリン・亜種アンゴラキリン
Giraffa reticulata
亜種アミメキリンのみ
Giraffa tippelskirchi
亜種マサイキリンのみ。亜種キタローデシアキリンはシノニムとする

生物の和名に関するガイドラインについては、プロジェクト:生物#項目名をご参照ください。

2020年には核DNAやミトコンドリアDNAの分子系統解析から、3種に分割する説が提唱された[11]。以下の分類は、Petzold & Hassanin (2020) に従う[11]
Giraffa camelopardalis @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}キタキリン[要出典]
亜種ヌビアキリン、亜種コルドファンキリン、亜種ナイジェリアキリン、亜種アミメキリン、亜種ウガンダキリンとされていた個体群が含まれる(以下の種も含め出典では亜種を認めるかどうかは明記されていない)
Giraffa giraffa ミナミキリン[要出典]
亜種ケープキリン・亜種アンゴラキリンとされていた個体群が含まれる
Giraffa tippelskirchi マサイキリン[要出典]
亜種キタローデシアキリン、亜種マサイキリンとされていた個体群が含まれる
生態

アカシア属カンラン科Commiphora属・シクンシ科Combretum属などが生えた草原、Terminalia属からなる疎林などに生息する[4]

構成や個体数が変動する繋がりの緩い10 - 20頭程度の群れで生活している[3]。19世紀から20世紀初頭では20 - 30頭の群れの報告例があるが、2000年代以降は群れは平均6頭以下とする報告例もある[1]セレンゲティ国立公園での800日間にわたる観察では、群れの構成が24時間以上変わらなかったのは2例のみだったとする報告例がある[4]。メスの行動圏は約120平方キロメートルに達し、オスの行動圏はより小さいが、群れに含まれず単独で生活する若獣のオスであればより広域となる[4]。行動圏内で主に活動する範囲は中心部に限られ、外周円状に緩衝地帯があると考えられている[4]。行動圏が他の個体と重複した場合は、それらの個体と群れを形成する[4]

主に薄明薄暮時に採食を行い、昼間は反芻を行う[3]。通常は直立したまま休息や睡眠を行うが、安全が確保されていれば2 - 3時間にわたり座って休むこともある[3]。前肢と片方の後肢を内側に曲げて地面に座り、眠りが深くなると首は丸めて体に乗せる[3]。1日の睡眠時間は諸説あるが、眠りが深くなった姿勢をとるのは1日に3 - 4分、長くても10分とされる[3]。食物の葉から摂る水分のみで、水を飲まなくても生きていくことができるため、アフリカに住む他の草食動物と異なり、乾季になっても移住をしない。時速50 - 60キロメートルで走ることができる[3][4]。ほとんど鳴くことはないが、唸り声や鼻を鳴らす声など様々な声を出すことはできる[4]

食性は植物食で、主にアカシア属・シクンシ科などの木の葉、若芽、小枝などを食べるが、果実や草本を食べることもある[3]。アカシアなどの棘のある食物は舌や唇でよりわけ、口内では粘着性の唾液で覆ったあと溝のある口蓋で押しつぶして飲み込む[4]。オスは頸部を伸ばした姿勢でより高所の、メスは頸部をねじった姿勢で肩の高さくらいにある低所や低木の葉を食べすみわけを行っている[4]。高木の葉はイネ科植物と異なり乾期でもあまり質が低下せず食物の制限があまりないため、乾期になれば水場周辺の木の葉を食べることで大規模な移動もせず周年繁殖することもできる[4]。食物が新鮮であれば数か月は水を飲まなくても生存することができる[3]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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