キャロル_(映画)
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また、フィルム4・プロダクションズのテッサ・ロスが製作総指揮を務め、ナンバー9・フィルムズのエリザベス・カールセンとスティーヴン・ウーリーが製作を務めることも決まった[13][14]2013年5月、クローリーの降板を受けて、トッド・ヘインズが監督に起用された。そして、ヘインズと長年タッグを組んできた映画プロデューサーのクリスティン・ヴェイコンも製作を担当することになった[15]。5月下旬、ワインスタイン・カンパニーが本作の北米配給権を獲得し、製作にも加わることが決まった[16]

トッド・ヘインズはデザイナーのサンディ・パウエルから、カールセンが制作している映画の話を耳にしていたという。2013年になって、ヘインズはカールセンが新たな監督を探しているという話を聞き、自分から連絡を取ろうとしたが、その前にカールセンのほうからクリスティン・ヴェイコンを通して打診があった[17]。ヘインズはナジーと脚本の修正を行った[18][19][20]

2013年8月、ワシコウスカが降板し、その代わりにルーニー・マーラが起用された[21]。マーラにオファーが来たのは『ドラゴン・タトゥーの女』(2011年公開)の撮影が終了した後だったという。マーラは脚本を気に入り、ブランシェットと共演してみたいと思ったが、『ドラゴン・タトゥーの女』の撮影に伴う疲労感ですぐにオファーを受け入れる気になれなかった。ヘインズが監督に着任し、再度マーラにオファーが来てようやく契約にサインすることができたという[22][23]2014年1月、カーター・バーウェルが本作で使用される楽曲を作曲することになった[24]。22日、サラ・ポールソンカイル・チャンドラーが本作に出演すると報じられた[25][26]。2月、コーリー・マイケル・スミスジェイク・レイシーの出演が決まった[27][28]。3月12日、本作の撮影監督にエドワード・ラックマンが着任したとの報道があった[29]。4月、ジョン・マガロがダニー役に起用されたと報じられた[30]。9日、キャリー・ブラウンスタインの出演が決まった[31]

フィリス・ナジーの提案で、本作のタイトルは『The Price of Salt』ではなく、1990年に原作小説が再版されたときの『Carol』の方になった。その理由に関してナジーは「ハイスミス自身が『Carol』というタイトルに強いこだわりを持っていたから。」だと述べている[32]。ヘインズはタイトルに関して「原作小説はテレーズの視点から記述されている。物語において、あらゆる欲望はキャロルに向いている。キャロルとはあまり関係のないものや不安定な感情も盛り込まれてはいる。そういったものが映画の大半でテレーズに降りかかり、新しい感情を生み出すのである。主体と客体の関係は物語の中で揺り動いているが、その不安定な関係の総体こそがキャロルなんだ。」と述べている[33]
撮影

2014年3月12日、オハイオ州シンシナティで本作の主要撮影が始まった[34][35]。主要撮影のロケ地には、ハミルトン郡のワイオミングとシェビオット、ケンタッキー州のアレクサンドリアも選ばれた[36][37][38][39]。なお、本作の撮影にはスーパー16mmフィルムが使用された[40]。4月25日に主要撮影は終了した。

2014年12月15日、ヘインズは製作の全工程が終了したと発表した[41]
公開

2014年5月16日、フィルム4・プロダクションズは『ロンドン・イヴニング・スタンダード』に本作の画像を掲載した[9]。2014年の終わりごろには本作は完成していたが、製作サイドは映画祭への出品を望んでいたため、全米公開は2015年となった。2015年1月5日には、別の画像を公開した[42]

2015年5月13日開幕の第68回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、5月17日に上映された[1]パルムドールを争ったが受賞には至らなかった[43]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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