キャプテン・フィリップス
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海賊の役作りに関しては「特にモデルがいるわけではない」、「命がけの海賊がどんなものか、もちろんいろいろリサーチもしたが、後はイマジネーションを働かせて演じた」と述べた[26][18]

また海賊役の俳優達は、海賊になりきるためスタント・コーディネーターのロブ・インチによってまるでブートキャンプのような何週間にも及ぶ訓練を受けた[18]
撮影

主要撮影は2012年3月26日より始まった[27]。バリー・アクロイドは、ドキュメンタリー作品の撮影で使用されている、35mmフィルムカメラのアトーン・ペネロープを主に使用して撮影を行った[18]。フィルム撮影を選んだ理由をアクロイドは「デジタル撮影するときは、ほとんどの場合フィルムの美しさを得ようとする。その上、海賊の小舟、コンテナ船の水しぶきを撮影することを考えると、電子カメラでは感覚が得られない」と述べ、「フィルムカメラは100年以上前からある、シンプルで伝統的な技術で、車がまだ内燃機関を使っていることと同じ」とも語った[18]。また、アクロイドは海賊に焦点を当てた場面では16mmフィルムカメラも用いた。その理由を「16mmの粒子の荒さと質感が効果的だと思ったことも理由の一つだが、16mmにしたかった本当の理由は12倍ズームができること」だと語った[18]。撮影は地中海マルタ沖で行われた[7][28]。また監督は、プロダクション・デザイナーのポール・カービーに、ソマリアのエイル村、コンテナ船、軍艦、救命艇の4つの異なるセットを任せた[18]。カービーは、「現実と想像の世界をシームレスにつなぐセットを心がけた」と述べた[18]

マースク海運の協力を得られることになり、撮影に使えるコンテナ船を探したが、コンテナ船は1年間ずっと貨物を運ぶために運行されているため難しいと思われたが、マースク海運から利用されていないコンテナ船がマルタ沖に停泊していると知らされ、撮影期間のうち9週間は、コンテナ船マースク・アレクサンダー号上で行うことができた[29][30][18]。また、駆逐艦も軍事に備えているため、撮影に使うことは簡単ではなかったが、海軍の全面協力を得られ、実際の救出に使われたアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦ベインブリッジの姉妹艦で、修理したてで2ヶ月のならし航海を必要としていたトラクスタンを任務の一環として撮影に使わせてもらえることになり、トラクスタンの乗組員も撮影に協力した[30][31][18]。軍艦は、港から7マイル離れて航行しなければならないため、港に出入りすることが難しく、スタッフは小さなボート7、8隻に15人から20人が乗って、海上に停泊した軍艦に乗船した[18]

今までのハンクスの演技の中で最高と言われるラスト10分間のシーンは[23][32]、リアリティを出すためグリーングラス監督の即断で撮影を行い、ハンクスはアドリブで演技し、さらに実際の駆逐艦乗組員を参加させた[22][25][11][32]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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