キャプテンウルトラ
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番組フォーマットは前作の『ウルトラマン』と同様、タケダアワーのOP→タイトル画面→CM→OPテーマ→本編(途中でCMを挟まずラストまで放送)の順番で放送された[7]

しかし、ウルトラマンとの作風の違いや落差の大きさから、当時小学生だった視聴者からは「(第1話の)翌日はクラスが静まり返っていた」(東野圭吾[8]、「子供心に白けていた」(山本弘[9]などと述懐されている。

もっとも、1967年7月には松屋デパートで「ウルトラシリーズ第3弾・『キャプテンウルトラ』の怪獣七夕祭り」がTBSの主催によって開催され、怪獣の展示に合わせて出演者のトークショーが行われた際、当時の新聞は「アカネ隊員役の城野ゆきが子供たちに大人気で、ステージから引っ張り降ろされる騒ぎ」とその盛況ぶりを伝えている[10]
ストーリー

舞台は21世紀後半。宇宙開発計画の発達によって地球は「宇宙開拓時代」を迎えた。しかし宇宙に進出した人類を待ち受ける未知の危険は絶えなかった。そこで宇宙ステーション「シルバースター」所属の宇宙警察パトロール隊が編成された。ひとたび特殊銃で救援信号があると、隊員・本郷武彦ことキャプテンウルトラは、キケロ星人のジョー、万能ロボットのハックと共に、宇宙船シュピーゲル号を駆ってバンデル星人や様々な怪獣たちと戦い続ける。

前半12話は「バンデル星人編」と銘打たれ、太陽系への移住をもくろむ宇宙人・バンデル星人との戦いを中心に展開した。登場する怪獣は3体のみ。第13話から路線の修正が行なわれ、「怪獣ぞくぞくシリーズ」がスタート。キャプテンたちが毎回登場する新怪獣と、これらの引き起こす怪現象に立ち向かうストーリー展開になった[5]

キケロ星人ジョーは第12話で功を労われた上で宇宙船を与えられ、故郷の星へ帰った。第13話以後はアカネ隊員がシュピーゲル号に搭乗し、共に戦うようになった(14話では搭乗していない)。これに伴い、番組冒頭のナレーションとともに、主題歌が「キャプテンウルトラ」から「宇宙マーチ」に変更されている。
特撮・キャラクター

シュピーゲル号のデザインは「特撮研究所」側で日大の学生らによって起こされ、撮影用のミニチュア模型は、郡司模型製作所によって製作された。3機に分離・合体するシュピーゲル号は、「合体メカ」の嚆矢でもある。特撮監督の矢島信男によると、この「分離・合体」の描写は、吊り下げた三つの機体を分離させるタイミングが難しく、数日間徹夜の撮影が続いたという[11]

湯浅憲明によると当時、登戸にオプチカル・プリンター(フィルム光学合成機器)の自家製海賊版を製作した会社があり、「大映ガメラシリーズの特撮に使わないか」と誘われたという。しかしスタジオが安普請のため、自動車が外を走るたびに合成画面に揺れが伝わる状態だった。このため湯浅は断ったが、この海賊版オプチカル・プリンターは本作品で使われることとなった。実際に、劇中の合成画面は揺れが入ったものが多い[12]
主要登場人物
キャプテンウルトラ
本作品の主人公。本名・本郷武彦。25歳。少年宇宙学校パイオニアスクールの教官で、優れた頭脳と鍛えられた体を持つ。柔道6段、空手5段。武器はミサイルも装着可能なウルトラレーザーガンと、短剣の宇宙剣。レーザーガンのケースはレンジャーケースと呼ばれ、物体透視スコープやワイヤー射出機能を持つ。背中にジェット噴射装置を背負って飛行する。12話からはヘルメット上部から放つ必殺光線ミラクルビームを装備するようになった。
ハック
500万馬力のロボット。腕をロケット砲に換装可能。頭部に言語翻訳機を備えている。
キケロのジョー
幼少のころ、地球人に拾われて育てられたキケロ星人。体を丸めて岩のように変形する。その状態から貝殻のように小さくなることも可能。レンジャーケースを携帯。
アカネ隊員
パイオニアスクールの教官を務める宇宙物理学者。20歳。ムナトモ博士の助手だが、キャプテンたちと行動を共にすることも多い。変装が得意。光線銃を携帯。ジョーが故郷の星に帰還した後はシュピーゲル号のクルーとなる。
ケンジ
パイオニアスクールの生徒。13歳。好奇心旺盛で、勝手な行動に出てキャプテンを困らせることも多いが、彼の活躍で危機を乗り越えたこともある。
ムナトモ博士
シルバースターの長官で、キャプテンたちをサポートする科学者。50歳。
メカニック

諸元シュピーゲル号
全長50 
m
最高速度マッハ10万

シュピーゲル号
ムナトモ博士の設計による光速宇宙艇。原子力、光子強力ロケットを装備。戦闘時には3機に分離するD3作戦を取る。レーザー砲、ミサイル、ワイヤーを装備。機体中央に位置するスリムな1号機はキャプテンが、銀色の瓦のような四角い形状をした2号機はジョー(後にアカネ隊員)が、2号機と同じ形状の3号機はハックが操縦する。シュピーゲル号の「シュピーゲル」はドイツ語で「」を意味し、その名の通り銀色に輝く長方形の鏡を連想させる形状をしている。3機が分離・合体するシュピーゲル号の撮影用には、1メートル超のミニチュアが用意された。
シルバースター
宇宙ステーション。光線砲とバリヤーを装備。11話では太陽ビーム砲を装備した。
スタッフ


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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