キャッツ_(映画)
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2020年1月20日時点でアメリカ合衆国及びカナダでの興行収入は2680万ドル、その他の地域で3480万ドル、全世界で6160万ドルに達している[5][4]。スタジオの損失は7100万ドルから1億ドルにのぼると見積もられている[68][74]

アメリカ合衆国及びカナダでの公開初週末の成績は1500万ドルから2000万ドルと予測されていた[75]。ユニバーサルは同日公開である『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』に対するカウンタープログラミング(英語版)として若い女性層を狙えると考え、マーケティングではテイラー・スウィフトの出演を強調した[60]。公開初日の興行収入が260万ドル(木曜深夜の55万ドルを含む)となると初動予測は700万ドルまで引き下げられた[3]。初週末成績は650万ドルを記録し、週末興行収入4位となった。この興業不振の理由には予告編の悪評、映画そのものへの低評価、『スター・ウォーズ』との競合が挙げられた[2]。観客層は18-44歳が55%を占めて想定を上回った。若年女性層にも売れた『アナと雪の女王2』は公開5週目であったが米国興行収入は1240万ドルであり、この時点での『キャッツ』の世界興行収入1090万ドルを上回っていた。また2017年に同じく12月下旬に公開されたミュージカル『グレイテスト・ショーマン』は批評は賛否分かれ、初動成績も芳しくなかったが、CinemaScoreは「A」評定でスリーパー・ヒット(英語版)となった[60]

第2週末の売り上げは480万ドル(クリスマス期間5日間では870万ドル)であり、8位に下落した[76]。第3週末は260万ドルであり、10位に下落した[77]
批評家の反応

レビュー・アグリゲーター・ウェブサイトのRotten Tomatoesでは272件のレビューで支持率は19%、平均点は3.77/10となった[78]Metacriticでは50件の批評で加重平均値は32/100と示された[79]

バラエティ』のピーター・デブルージはこの映画を「素晴らしい俳優たち(既に悪役のマキャヴィティとして充分に傷ついているイドリス・エルバ)の履歴書を傷つけ、有望な新人(大きな目で、大きく口を開けたヴィクトリアが映画全体に1つの表情を見せるバレリーナのフランチェスカ・ヘイワードなど)のキャリアを潰す、希にみる恥ずかしさの1本」と評した。彼はその演出と特殊効果を批判し、映画がファーリーに訴えていると警告した[80]。『ハリウッド・リポーター』のデヴィッド・ルーニーは映画が「その中心的なビジュアル・コンセプトの大きな誤解によって邪魔されている」と感じた[81]。『ローリング・ストーン』のピーター・トラヴァースは5ツ星満点で星0個と評価し、それは「珍奇」で、酷い特殊効果を備え、観客を「哀れみのために泣きたい」ように仕向け、フーパーは「俳優たちを空気も生気も無い映画の泡に閉じ込め、呼吸する余地もほとんど与えず、キャラクターを掘り下げないようにしている」と述べた[82]

ロサンゼルス・タイムズ』のジャスティン・チャン(英語版)は「グロテスクなデザインの選択と忙しいメトロノーム的編集により『キャッツ』はハリウッド・スペクタクルと同じくらい目に悪く、雑多なリアリティとディストピア的な芸術の間にある不気味の谷に転落する」と評した[83]。デブルージは映画は舞台ミュージカルと同様に「フェイス・ペイントとライクラ」と使うべきだったと指摘した[80]。『オブザーバー』のシムラン・ハンスは「その不気味な絵面の多くは何世代にもわたって鑑賞者を悩ませるに違いない」と評した。星1つを与えた彼女の批評ではこの映画はほとんどの出演者にとって「明確なキャリアの汚点」であると説明され、彼らは「自分たちが何に夢中になったのかわかっているのか」と疑問視された[61]。『ガーディアン』のピーター・ブラッドショウ(英語版)もまた1ツ星を与えた。「The Naming of Cats(英語版)」というパロディのレビューで彼はビジュアル・スタイル、特にキャラクター・デザインを批判し、映画を「不愉快な苦悩の毛玉」であると非難した[84]。『ニューヨーク・タイムズ』のマノーラ・ダルジス(英語版)はフーパーが舞台ミュージカルを翻案させるために「大変な努力」をしたと感じ、「特にアニメ版ではなく実写版を製作する決定が下されると常に困難になる」、「才能ある演者を参加させた」が、映画版は出演者と観客が空間を共有する舞台劇の人間的なつながりの欠如に苦しみ、「ニャーと鳴きながら空高く尻を突き出す引き締まった体の絵面だけが全て」であると述べた[85]

『ハリウッド・リポーター』は2019年の最低映画10本の1つに『キャッツ』を挙げ[86]、またトラヴァースは「2019年、そしておそらくこの10年間の桶の底として容易に記録される」と述べ[82]、さらに『デトロイト・ニュース(英語版)』のアダム・グラハムは「『キャッツ』はこの10年で最大級の災害であり、そしてこれまで1000年での可能性もある。ひげが生えた『バトルフィールド・アース』だ」と述べた[87]。io9(英語版)のアレックス・クランツは「俺は人間が見るべきで無い光景を目にした」と警告した上でフーパーの、俳優の、ハリウッドの傲慢さを「目撃する必要がある」と述べた[88]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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