ガイガン
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名前の由来はナイスガイの「guy」と、メインモチーフである「雁」を合わせて水氣自身が命名したもの[出典 8]。目のデザイン同様、ナイスガイも石原のイメージに由来するものだったが[21]、他社のスターがモチーフであることを当時は明言できず、周囲には「外敵であるから」という後付の理由で説明していたという。1971年11月25日付の『東京新聞』には「ガイガーカウンターに由来する」という記述もあった。

水氣によるデザイン画は紛失している[23]。従来の資料でデザイン画として紹介されていたイラストは、デザイン決定後に描かれたイメージイラストとみられているが、こちらの作者も不明である[23]

書籍『大ゴジラ図鑑2』では、キングギドラの軽量化と評している[31]
登場作品

公開順。

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン(1972年)

ゴジラ対メガロ(1973年)

ゴジラ FINAL WARS(2004年)

上記のほか、特撮テレビドラマ『流星人間ゾーン』(1973年)、『ゴジラアイランド』(1997年)、パチンコ『CRゴジラ3・4』、イベント映像作品『フェス・ゴジラ3 ガイガン来襲』にも登場している。
登場が検討されていた作品
ゴジラ対メカゴジラ』では、検討用脚本『残波岬の大決斗 ゴジラ対メカゴジラ』の段階で、登場が予定されていた[37]山浦弘靖による検討用プロット『SOS日本! ゴジラ特攻作戦』では、タイタン星人に操られる怪獣として登場している[38]
ゴジラシリーズ(昭和)のガイガン

諸元ガイガン
GIGAN
[出典 9][注釈 8]
別名未来怪獣[出典 10][注釈 9]
身長65 m[出典 12]
体重2万5千 t[出典 12]
飛行速度

マッハ3(大気圏内)[出典 13]

マッハ400(宇宙空間)[出典 14]

出身地

M宇宙ハンター星雲[出典 15]

(ハンター星雲M星[出典 16][注釈 10]

(M宇宙ハンター星[58][52]


『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』

M宇宙ハンター星雲人が宇宙恐竜をベースにサイボーグへ各種の改造を施した怪獣[出典 17][注釈 11]で、地球侵攻のためにキングギドラと共に宇宙から飛来する[出典 18]。キングギドラの兄弟分で[14]、ゴジラよりも一回り大きい[7]。宇宙空間を移送される際には青い結晶体の中に入っており[出典 19][注釈 12]、大気圏内では背部のロケット噴射機能を持つ原子力推進翼[7]を拡げずに後方に畳んで飛行する[14]。出現地点は宇宙→世界子供ランド→東京→月ノ瀬海岸→子供ランド→宇宙[2]

M宇宙ハンター星雲人が設置した司令基地「ゴジラタワー」から放たれる特殊な磁気テープの信号で操られ[12]、平和計画のアクション3の切り札として召喚され、キングギドラと共に大規模な破壊活動を展開する[出典 20]。その後、ゴジラアンギラスと激闘を繰り広げる。M宇宙ハンター星雲人の支援もあってゴジラたちを追い詰めるが、地球人がゴジラタワーを破壊したために形勢を覆されたうえ、誤って正面衝突したキングギドラと喧嘩したことからゴジラとアンギラスの連携攻撃をまともに浴びてしまい、最後はキングギドラともども宇宙へ撤退する。

設定では額のランプに強力レーザー光線発射装置が埋め込まれているが[出典 21]、劇中では一度も使っておらず[注釈 13]、遠距離攻撃はキングギドラとゴジラタワーが担う[注釈 14]。そのため、戦闘機の編隊についてはわざわざ1機ずつハンマーハンドで叩き落とし、70式メーサー殺獣光線車の攻撃についてはなす術も無く逃げ惑うという、宣材と合致しない描写が見られる。

スーツアクター中山剣吾[出典 23]。スーツは手の爪の重さが難点であったという[21]。また、足の爪も引っかかりやすかったため、足を上げる芝居を行った[60]。特技監督の中野昭慶は、示現流の達人である中山だから演じることができたと評しており、本作品を通じて中山の素質に感心したという[32]

中野は、主役を生かすためには悪役が強くなければならないと考えていたが、ガイガンがカッターを武器とするとはいえゴジラの手を切り落とすなどするわけにはいかないため、ゴジラに負けない方法を工夫する必要があった旨を語っている[61]

造形
造形者は安丸信行[出典 24]。当初、背中の翼の形状は半円に近い形で小さかったうえに首も若干長かったが、撮影中に一番上の骨が延長されて逆三角形のシルエットになるなど、着ぐるみが改修されている[出典 25]。港のシーンは改修前に撮られたもので[出典 26]、この改修前のタイプは当時のソノシート写真などにも使われ、メディア露出も多かった。また、この着ぐるみのみ、腹のカッター部分にはパーツの取り換え式で可動する仕掛けがある[出典 27]が、これは電装モーターで上下に刃を高速動作させ、回転機能を表現するものであり[出典 28][注釈 15]、クローズアップ用に使用された[14]。また、ビルに切り込むアップのカットでは本物の回転ノコギリを使用して表現された[14]。画面では理解しづらいが、頭頂部の角に合わせる形で口内の上側に三角形の突起が造形されている。そのほか、口と左右の牙にもモーターの開閉ギミックが設けられている[66]。鱗は、キングギドラの型を流用して作られており[35][67]、1枚ずつ貼りつけられた[68]。目はアクリル製で、内部の凹凸は裏側から処理している[35]。嘴・角・爪などはFRP製で、翼にはジョーゼットが用いられている[35][注釈 16]。FRP製の爪は、制作時間が不足していたため、中抜きせず素材の塊を木の棒1本で支えているのみであった[28][注釈 17]。そのため、爪は重く持ち上げづらくなり、前作で重量級のヘドラのスーツに耐え抜いた中山も思うように動かせず音を上げるほどであった[28]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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