カールセン出版社
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

同社は1967年からフランスのバンド・デシネの『タンタンの冒険』など翻訳した漫画を出版していた[1]。1991年に初めての長編の漫画シリーズ『AKIRA』を出版すると世間でかなりの反響があった[1]。日本漫画の翻訳の試みは、アメリカのマーベル社傘下の会社が左右反転に印刷して翻訳漫画を出版したことに影響されてのことである[1]

1997年に同社が『ドラゴンボール』の翻訳版を右開きで出版すると[注 1]、1998年にエグモント社(ドイツ語版)もまた『美少女戦士セーラームーン』をそれにならって同じ向きで出版した[1][2]。ドイツではこの2作品で1998年に日本の漫画のブームが爆発的に起こり、他の出版社も日本の漫画の翻訳の際には右開きで印刷するようになった[注 2][1][2]

同社が『ドラゴンボール』を日本と同じ向きに印刷したのは集英社側の要求によるものだった[1]。これはドイツで翻訳される際に鳥山明が「右開きなら出版を許す」という意向を示したためである[3]。当時の日本のライセンス機関の担当者は右開きの条件の契約については、玉砕覚悟でドイツに渡っていたといわれている[1]。アメリカでは2002年にTOKYOPOPが大々的に右開きで日本漫画の翻訳を始めて成功するが、それに先駆けてのことだった[2]
脚注[脚注の使い方]
注釈^ ドイツの出版社の間では当初、通常とは反対側から本を読む形式が若者に受け入れられるとは考えられずこの企画は失敗すると予想された[1]
^ 左右反転をやめたことで、反転された擬音語を修正するなどの手間を省きそれまでより低価格で販売できるようになり読者の拡大につながった。

出典^ a b c d e f g h i Eichstaedt,Bjoern (2022年3月1日). Blagojevic,Nina: “カールセン出版社:「ドイツでも漫画の人気は上昇しており、 大きな可能性を秘めています」”. J-BIG ? Japan Business in Germany. Storymaker. 2022年5月21日閲覧。
^ a b c 大塚萌「ドイツにおける日本サブカルチャー受容の変遷:日本マンガ『新世紀エヴァンゲリオン』における呼称表現の翻訳」『人文社会科学研究』第30号、千葉大学、2015年3月、158-176頁、.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISSN 18834744、2022年5月21日閲覧。 
^ 藤本由香里ジャクリーヌ・ベルント椎名ゆかり伊藤剛夏目房之介「MANGA〈スタイル〉の海外への伝播と変容」『研究課題 課題番号:15H03178』、KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)、2019年6月23日、2022年5月21日閲覧。 

外部リンク

公式ホームページ

Carlsen Comics公式ホームページ

スウェーデンのCarlsen Verlag

典拠管理データベース


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:20 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef