カブール(ペルシア語: ????, ラテン文字転写: Kabul)は、アフガニスタン東部中央に位置する同国の首都。カブール州の州都でもある。人口は国内最大の約460万人(2021年推計)[1]。
日本語表記においては一般に称されることが多い「カブール」や[2]、原語の発音に近い「カーブル」など表記が混在している[3][4][5]。
ヒンドゥークシュ山脈南部の山岳地帯にある盆地に位置する。標高約1800メートルは大都市の立地としては異例の高さである[6]:231。街を流れるカーブル川はインダス川の支流である。約180km東方にはパキスタンとの国境となっているカイバー峠がある。
3000年以上の歴史を持ち、古くから異なる民族が交流する場であったため、"文明の十字路"と言われた。カトマンズと並び、ヒッピーの聖地と呼ばれていた時期もある。現在、数十年続いた戦災からの復興の途上にある。
アフガニスタンの文化的・経済的中心地で国内最大の都市である。1931年に開学した同国の最高学府である国立カブール大学が立地する。商業が非常に活発であるほか、皮革・家具・ガラス工業、テンサイ糖の生産なども行われる。アフガニスタン国内を一周する環状の高速道路でガズニー、カンダハール、ヘラート、マザーリシャリーフと結ばれている。 日本においては、外務省をはじめとした政府機関および新聞・テレビなどのメディアが兼ねてより「カブール」表記を使用してきている[11][12]。ただ近年では現地の発音に近い「カーブル」表記も、一般に近いレベルで使われるようになってきている[5][13][14]。この他には「カブル」などの表記も確認できる[15][16][17]。 この呼称の由来について、中央アジア史研究者の稲葉穣[注 1]は、19世紀初頭、オランダ語の段階ですでに「カブール」という発音が成立していて、それが日本に取り入れられた可能性に言及している[18]。また、ある専門家は、報道関係者が「カーブル」を「カブール」と聞き違えたことにより、新聞協会の用語委員会が「カブール」を標準表記としたことで定着したとしている[19]。 カーブルは高い山脈に囲まれた広い盆地の中央に位置している[6]:231。カーブルを中心とするこの地域には「カーブリスターン」という名称がある[20]。
呼称と表記(英語版)ないしペルシア文字では、"????" と綴る。ラテン文字への転写はパシュトー語がKab?l、ダリー語がK?bolとなる[7][8]。
パシュトー語: ???? Kab?l, IPA: [k??b?l],日本語表記転写:カブル,カブール
ダリー語: ???? K?bol, IPA: [k???bol],日本語表記転写:カーボル,カーボール
英語: Kabul, ipa: /?k??b?l, ?k??bu?l/[9][10],日本語表記転写:カーブル,カーブール
日本語表記
歴史
紀元前?紀元後4世紀