カーター・ファミリー
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カーター・ファミリー以前のアメリカの白人音楽ではギターをリード、あるいは、単独の楽器として用いることは無かったのだが、コード・ストロークでリズムを刻みつつ、低音弦を爪弾いてベース音やメロディを織り込む奏法を編み出し[1]、これは「カーター・スタイル・フラットピッキング」(俗に「カーター・ファミリー・ピッキング」という。単に「カーター・ファミリー」とも)、正式には下段で言及されるように「チャーチリック・ピッキング(チャーチリックという名称は教会でのオルガン奏法に似ていることから名づけられた)」として知られている。

カントリー・ミュージックばかりではなく、スティール・ストリング・ギター(俗にいうアコースティック・ギター)の主要な奏法となっており、ドク・ワトソンクラレンス・ホワイトノーマン・ブレイク達によって、このフラットピッキング奏法はより高度なものに仕上げられた。また、ボブ・ディランをはじめ、ほとんどのフォーク系シンガーの伴奏の際にも(特にベース・ランニングの面において)この奏法は用いられている。
カーター・ファミリー・ピッキング

カーター・ファミリー・ピッキングはチャーチリック・ピッキングと混同されることがよくあるが、この2つの奏法は厳密には異なるものである。チャーチリック・ピッキングはフラットピックを使うが、カーター・ファミリー・ピッキングはサムピックか、何も付けていない状態の親指で低音部を弾き、人差し指で高音部をピッキングする。この2つの違いをふまえると、正式なカーター・ファミリー・ピッキングを行う者は今ではほとんど存在しないが、日本ではなぎら健壱等、フォーク系ギタリストに使い手がいる。
評価
フォーク・リヴァイヴァル

1960年代のフォーク・リヴァイヴァルにおいて、カーター・ファミリーが集め、作った楽曲が多く取り上げられた。例えば、フォーク・リヴァイヴァルの先駆者の一人であったジョーン・バエズの初期のアルバムには、「Wildwood Flower」、「Little Moses」、「Engine 143」、「Little Darling, Pal of Mine」、「Gospel Ship」が収められている。
栄誉

カントリー・ミュージックの殿堂(Country Music Hall of Fame
) - 1970年殿堂入り。"The First Family of Country Music"(カントリー・ミュージックの大統領一家)と呼ばれた。

グラミー賞(グラミーの殿堂) - 1980年、「Can the Circle Be Unbroken」で殿堂入り。

記念切手 - アメリカ合衆国郵政公社は、1993年、記念切手List of people on stamps of the United States(アメリカ合衆国の人物)の一つに、A.P.カーター、サラ、メイベルを選ぶ。

ブルーグラスの殿堂(International Bluegrass Music Hall of Honor) - 2001年殿堂入り。

脚注[脚注の使い方]^ https://www.youtube.com/watch?v=ENS4nD0vRKI

関連項目

シェイプ・ノート(en:shape note
) - 三角・四角・菱形・円の記号を使い、楽譜を読み易くした記譜法。19世紀、アメリカ南部の歌唱学校において賛美歌の楽譜集によく用いられた。

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