カリブ族
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各メディアも「ドミニカ国のカリブ族の人達を人喰い族としてディズニーは描こうとしている」、「差別的なのでは?」と報道するなど、議論もあった[4][5]
ブラック・カリブ詳細は「ガリフナ」を参照

セントビンセント島に居たカリブ族と、17?18世紀奴隷としてアフリカから連れて来られた黒人との混血の子孫。中米の英領ホンジュラスことベリーズグアテマラホンジュラスなどの島嶼や沿岸部に住む。定住後の約100年間は他の民族、特に黒人系とは友好的だった。時代が経つにつれカリブ族の文化よりも西インド諸島の黒人文化との類似性が強まっている。
大陸カリブ

南アメリカに住む。数千人から1万人ほどのカリブ語族がいるといわれている。ドミニカ国や中米に住むカリブ族と比べると伝統的文化は比較的、保たれている。18世紀頃まではギアナ3国の密林奥地を中心に居住していたが、現在は沿岸部を中心に居住している。島嶼カリブと比べると移動性や好戦性は強くなく基本的に狩猟民で社会構造は単純である。
グリグリ・プロジェクト

1997年ドミニカ国のカリブ族の先祖をカヌーで渡り、南米ガイアナのカリブ族と再会する、「グリグリ・プロジェクト」(Gli Gli Project)が始まった。プロジェクトのグリグリ(Gli Gli)とはカリブ族の言葉でハイタカを意味し、勇気のトーテムの象徴として、古代カリブ族の戦士が尊敬した鳥でもある。1994年イギリス領バージン諸島出身のイギリス人芸術家アルゴラン・ディックがドミニカ国のカリブ族居留地へ訪問した時、ジェイコブ・フレデリックと言う地元で、活動しているカリブ族のアーティストと出会ったのがきっかけである。フレデリックはカリブ族のアイデンティティーを誇りに思って活動してる人物で、親交を深めた2人は、このカヌー・プロジェクトを計画した。1995年12月カリブ居留地で地元のカヌー造りの職人エティエンヌ・シャーロ・チャールズの協力を得て、熱帯雨林から丸太を切り、古代カリブ族伝統のカヌーを設計しカヌーを造った。1997年5月に航海に必要な資金も出来、フレデリックの出身地であるドミニカ国のカリブ居留地のサリュビアから出航した。カヌーの乗組員にはディックとカリブ族のフレデリック、歴史学者など12人が参加。ドミニカ国から南下し、ウィンドワード諸島の島々を渡り、ベネズエラオリノコ川流を旅し、最終的目的地であるガイアナ北西のカリブ族居留地まで、航海する。また2007年にはアンティグア島からリーワード諸島の島々を渡り、ディックの出身地イギリス領バージン諸島へ航海もした。アルゴラン・ディックはカリブ諸島の歴史や文化にカリブ族がどのような役割を果たしてきたかを自ら探り、知らせ、現在の自分達の存在をもっと認識してもらうための旅であると語り、ディックとこの共同プロジェクトした、カリブ族出身のジェイコブ・フレデリックの旅でもある。この航海の様子を撮影された映像はユージン・ジャレキ(英語版)監督で「Quest of the Carib Canoe」と言う題名で 2000年ドキュメント映画となり、BBC放送でも放送され反響を呼んだ。
脚注^ “Change from Carib to Kalinago now official”. Dominica News Online (2015年2月22日). 2021年9月15日閲覧。
^ “Carib Territory name change coming”. Dominica News Online (2015年2月3日). 2021年9月15日閲覧。
^ 1978年、ドミニカ島がイギリスから独立しドミニカ国となった。
^ CARIBIAN&SUN 「 ⇒Dominica's Caribs, as cannibals, chasing Pirates of the Caribbean」2005年
^ BBC NEWS 「 ⇒Film row over Pirates 'cannibals'」2005年2月14日

関連文献

国本伊代 編『カリブ海世界を知るための70章』明石書店、2017年。 

国本伊代『カリブ海域の先住民は接滅したのか?』。  

三吉美加『カリブ海島嶼のマイノリティ』。  


外部リンク

Indigenous Dominica - The Caribs

The kalinago people of Dominica


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