カリカチュアは今日においても新聞・雑誌のエディトリアル・カートゥーンで見られるだけでなく、その後に登場したあらゆる複製メディアにおいて掲載が行われている[1]。他方で現実的な対象の克明な描写から離れたカリカチュアの技法と画風は、ロドルフ・テプフェールの登場とそれに続く現代的なコマ割り漫画の登場を準備したとも考えられる[8]。
主な作家ペリグリーニよるT.H.ハクスリーのカリカチュア(1901年)ローランドソン『解剖学者』(1811年)サンボーンによるC.ブラッドラフのカリカチュア(1881年)ナストによるナポレオン3世のカリカチュア(1871年)
イタリア
アンニーバレ・カラッチ(1560年 - 1609年)
ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(1598年 - 1680年)
ピエール・レオーネ・ゲッツィ(英語版)(1674年 - 1755年)
メルキオッレ・デルフィーコ(英語版)(1825年 - 1895年)
カルロ・ペリグリーニ(1839年 - 1889年)
イギリス
トマス・ローランドソン(1756年 - 1827年)
ジェイムズ・ギルレイ (1756年 - 1815年)
ジョージ・クルックシャンク(1792年 - 1878年)
ジョン・リーチ(英語版)(1817年 - 1864年)
ジョン・テニエル(1820年 - 1914年)
チャールズ・ワーグマン(1832年 - 1891年)
エドワード・リンリー・サンボーン(英語版)(1844年 - 1910年)
マックス・ビアボーム(英語版) (1872年 - 1956年)
ラルフ・ステッドマン(英語版)(1936年 - )
フランス
ジャック・カロ(1592年 - 1635年)
シャルル・フィリポン(1800年 - 1861年)
J・J・グランヴィル(1803年 - 1847年)
ポール・ガヴァルニ(1804年 - 1866年)
オノレ・ドーミエ(1808年 - 1879年)
アンドレ・ジル(1840年 - 1885年)
ジョルジュ・ビゴー(1860年 - 1927年)
ドイツ・オーストリア
ヴィルヘルム・ブッシュ(1832年 - 1908年)
トーマス・ハイネ(1867年 - 1948年)
マックス・ベックマン(1884年 - 1950年)
オスカー・ココシュカ(1886年 - 1980年)
ジョージ・グロス(1893年 - 1959年)
アメリカ合衆国
トーマス・ナスト (1840年 - 1902年)
アル・ハーシュフェルド (1903年 - 2003年)
デイヴィッド・レヴィン(英語版) (1926年 - 2009年)
モート・ドラッカー(英語版)(1929年 - )
日本
小林清親(1847年 - 1915年)
本多錦吉郎(1851年 - 1921年)
田口米作(1864年 -1903年)
岡本一平(1886年 - 1948年)
その他
トマース・パドロ(スペイン、1840年 - 1877年)
ホセ・グアダルーペ・ポサダ(メキシコ、1852年 - 1913年)
ルイ・ラーマーカース(英語版)(オランダ、1869年 - 1956年)
ククルイニクスイ(英語版)(ロシア)3名の共有筆名。1924年より活動。
アレックス・ガード(英語版) (ロシア、1900年 - 1948年)
脚注^ a b c d e f g 「カリカチュア」『世界美術大事典』第2巻 pp.30-32.
^ a b c 『まんが史の基礎問題』p.50.
^ 上田敬二「風刺画」『世界大百科事典』平凡社、2007年、第24巻 pp.336-338.
^ “ ⇒Caricature in literature”. Contemporarylit.about.com (2012年4月10日). 2013年1月25日閲覧。
^ 会社概要 カリカチュアジャパン株式会社
^ a b c d 「カリカチュア」『オックスフォード西洋美術事典』pp.284-285.
^ 『まんが史の基礎問題』p.41.
^ a b 『まんが史の基礎問題』p.54.
^ 『まんが史の基礎問題』p.79.
^ 『漫画の歴史』pp.1-3.
^ 『漫画の歴史』pp.3-5.
^ 『漫画の歴史』pp.9-10.
^ 『漫画の歴史』p.5.
^ 『漫画の歴史』pp.i-ii.
^ 『漫画の歴史』pp.48-52.
^ 『漫画の歴史』pp.57-58.
^ 『漫画の歴史』p.27.
参考文献
清水勲『漫画の歴史』岩波新書、1991年
佐々木果『まんが史の基礎問題』オフィスヘリア、2012年
佐々木英也 監修 『オックスフォード西洋美術事典』講談社、1989年
末吉雄二、望月一史、日高健一郎、森田義之 編『世界美術大事典』小学館、1990年
関連文献
石子順『カリカチュアの近代』柏書房、1993年
林田遼右『カリカチュアの世紀』白水社、1998年
トーマス・ライト(英語版)『カリカチュアの歴史』幸田礼雅訳、新評論、1999年