現在の拠点に移転したことを機に日本ヒューレット・パッカードのITインフラを導入した[11]。 ガイナックスの初期から作品制作に参加し、その後取締役を務めていた庵野が独立して設立したスタジオである。彼は、当時のガイナックスの社内状況を鑑みて、構想していた新作を凍結、『新世紀エヴァンゲリオン』(以下『エヴァ』)のリメイクに踏み切るが、自身の意思を経営に反映して責任が取れる場所が必要であるという思いから、独立を決意したと記している[12]。独立に際して庵野が『エヴァ』の原作者であることはガイナックス側も了解し、彼が手がけた作品でガイナックスが収入を得た場合は、一定の比率でロイヤルティーをカラーに支払う契約を結ぶ一方、『エヴァ』の版権管理や商品化の窓口は引き続きガイナックスが持つ形としていた[13]。 しかし、2012年頃からガイナックスからのロイヤルティー支払が滞るようになり、同社の経営陣から分割払の申し入れを受けた庵野は、これを了承した[13]。さらに、2年後には支払が進まない状況でガイナックスの経営維持を理由に1億円の融資を相談され、『エヴァ』の商品化窓口やロイヤルティーの分配業務の移譲を1年前倒しにすることと、計画通りの返済を条件に、無担保・無利子でそれに応じた[13]。『エヴァ』の版権は、2014年にカラーに移管された[14]。 だが、2016年4月に支払や返済が再び滞り、カラー側からの問い合わせに対しても一切の返答がなかったことから、同年8月にガイナックスに対して債権仮差押えを申し立て(執行された)、9月に貸金の返還訴訟を起こす[15]。この裁判はカラー側が2017年に勝訴し、確定した[15]。一方でガイナックスが過去の制作作品の資料を売却していたことが判明し、カラーはそれらを入手して特定非営利活動法人「アニメ特撮アーカイブ機構」に管理を委託した[15]。 2019年12月、当時のガイナックスの社長が不祥事で逮捕された際、『エヴァ』と同社を結びつける報道がなされたことに対し、カラーは「『エヴァ』は当社の作品で、現在のガイナックスとは無関係である」と抗議する声明を公式に発表している[16][17]。不祥事後にガイナックスの経営陣が刷新された際、カラーの版権管理会社「グラウンドワークス」の代表である神村靖宏が取締役社長に就任した[18]。この刷新後にガイナックス制作作品のうち『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』の著作権保有者がカラーに変更された[19]が、2023年にトリガーに譲渡された[20][21]。 開始年放送期間タイトル監督アニメーション 公開年公開日タイトル総監督監督アニメーション
ガイナックスとの関係
その他
『月刊ニュータイプ』2011年6月号のスタジオカラー特集では、スタジオジブリの宮崎駿と鈴木敏夫、キングレコードの大月俊倫、Production I.Gの石井朋彦、ボンズ代表取締役の南雅彦、サンライズ代表取締役社長の内田健二、アニメーション監督の神山健治がカラーへ応援メッセージを送っている。
オープニングロゴに、『帰ってきたウルトラマン』変身時の効果音が用いられているものが存在する(『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズなど)。
作品
テレビアニメ
プロデューサー備考
2017年2月龍の歯医者鶴巻和哉岡島隆敏共同制作:ドワンゴ、NHK、NHKエンタープライズ
2023年10月 - 2024年3月オチビサン鬼塚大輔
釣井省吾桑原誠共同制作:NHK、豆粒町内会
シリーズ構成・脚本も担当
劇場アニメ
プロデューサー備考
2007年9月1日ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序庵野秀明摩砂雪
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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