カミーユ・ビダン
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フォウと別れる直前カミーユは、彼女に対して初めて、今までコンプレックスだった自分の名前が好きだと告げる。
Ζガンダムの専属パイロットに
宇宙に戻ると彼自身の意見も設計に反映された[注 3]Ζガンダムが新たに配備され、カミーユの愛機となる。これにより、それまでガンダムMk-IIが自身のニュータイプ能力についていけず、敵機との機体スペック差により劣勢を強いられていたカミーユは、驚異的なスペックアップを果たすことになる。
フォウとの再会、そして死
同年11月、クワトロと共に地球へ降下し、キリマンジャロ基地への攻撃作戦に参加するが、そこで死んだものと思っていたフォウと再会。以前より洗脳が強化されているが、必死の説得で心を取り戻した矢先にジェリドの攻撃からカミーユをかばい、フォウは絶命する。彼女の死はカミーユの心に大きな傷を残すことになり、一部始終を見ていたシャアとアムロは、7年前と同じ過ち(ララァ・スンの死)を予感しながら防げなかったことを後悔する。そしてカミーユは、彼女の死をきっかけにニュータイプとして自分に与えられた役割を意識し、そして地球圏の現状に向かい合うようになる[6]
ハマーンとの戦闘
宇宙世紀0088年2月2日、再び宇宙へ上がったカミーユは、「アクシズ」からグリプス2(コロニーレーザー)を奪取するためのメールシュトローム作戦において、ハマーン・カーンの駆るキュベレイと交戦。戦闘中、ニュータイプ同士の精神的邂逅を起こすが、解り合う直前にハマーンに拒絶されてしまう。その後、小惑星アクシズ周辺空域で、一度はカミーユを兄と慕ってきた強化人間のロザミア・バダムと交戦。精神が崩壊したロザミアの姿にフォウの幻影を見る中で、アーガマを守るため止むなく撃墜する。
グリプス戦役の最終決戦
2月21日、グリプス戦役の最終決戦。カツやヘンケン、エマなど親しい人間だけでなく、ジェリドやレコアといった敵味方問わず生命が次々と散っていく激戦の中で、カミーユのニュータイプ能力は人々の死の思いや叫びを受け止め続け、もともと繊細で不安定だったその心は苦悩と怒りの限界に達しようとする。その苦悩と怒りは、グリプス2内でのクワトロ、パプテマス・シロッコ、ハマーンらの身勝手な言い争いを聞かされ、バスクたち身勝手な大人たちに反抗した彼らもまた身勝手な大人と化してしまったことを目の当たりにして幻滅することで、さらに高まる。そしてついにカミーユは、死闘の末に一番許せない相手であったシロッコを撃破するが、同時にシロッコの断末魔と共に発せられた謎の青い光を浴びる。
精神疾患を発症
己の能力が強大になりすぎるとともに宇宙に満ちる多くの人の死の思念を感じ、真空状態でヘルメットのバイザーを開いてしまうなど、既に危険な兆候が見られていたカミーユは、シロッコの断末魔の悪意まで自分の精神に取り込んでしまい、ついに精神疾患を発症する[7]ファ・ユイリィの呼びかけも聞こえず、モビルスーツの爆発を宇宙空間の星々と見間違えて無邪気に喜ぶ。ゲーム版ではそれを感じ取ったシャアにもある種の後悔や怒りを植え付け、ハマーンとの決別や連邦の腐敗と併せて地球人類の粛清へのきっかけにもなった。本作の最終回で主人公が精神疾患を発症して終わるという結末は、視聴者に衝撃を与えた[注 4]。この結末について、2006年3月に公開された劇場版『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』では、無限にニュータイプ能力を拡大させても精神疾患を発症せずに戦いを終え、無事に帰還する。なお、劇場版の外伝漫画『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』では、帰還後はティターンズの残存勢力の掃討を行ったとされる。
第一次ネオ・ジオン抗争(『機動戦士ガンダムΖΖ』)
アーガマから地球へ
グリプス戦役直後、カミーユはアーガマ艦内でファに
介護されながら精神疾患の治療を行っていたが、アーガマがサイド1のコロニー、シャングリラに寄港した際に下船し入院する。その直前に初めてジュドー・アーシタと出会ったカミーユは[注 5]、ジュドーの手を握ることで彼に宇宙のビジョンを観せ、さらにはΖガンダムに乗るようにも思念で彼を導いている。アーガマがシャングリラを出て補修ドック艦ラビアンローズに辿りつくまでの戦闘で、メタスで出撃したファは、被弾しそのままシャングリラに流され、カミーユのもとへ戻る。しばらくしてから治療に専念するためファと共に地球へ降り、ダブリンの病院で看護師の手伝いをするファに引き続き介護を受ける。
第一次ネオ・ジオン抗争の後半
第一次ネオ・ジオン抗争の後半、地球に降りたアーガマは、ダブリンに停泊する。アーガマを狙うグレミー・トトの部隊が襲撃をかけ、爆撃に晒された際、ファはカミーユを連れて街から避難しようとするが、カミーユは病室を抜け出してしまう。ファの頼みでアーガマのパイロット達は、カミーユ捜索のためにダブリン中に散るが、アーガマに迫るグレミーのプレッシャーを感じたエルピー・プルが、未整備のガンダムMk-IIで単機でグレミーの艦に向かってしまう。そこで窮地に陥ったプルにカミーユは思念の「声」を送り的確な指示を送り続ける一方、ジュドーたちにプルの危機を知らせて集結させる。アリアス・モマ率いる量産型バウの部隊の猛攻で追い詰められたプルに、ガンダム・チームの救援が間に合い、カミーユの思念の助言によって激戦の中でΖΖガンダムにドッキングし、アリアス隊を撃退する。その後プルの導きで無事カミーユは発見され、一旦アーガマに収容される。しかしその直後、ネオ・ジオンダブリンへのコロニー落とし作戦が発覚し、アーガマは住民の救助に向かうが、カミーユはコロニーが落ちてくることを感知し「空が落ちてくる」という極度の悲壮感に襲われる。共同で作戦を行うため合流したカラバのハヤト・コバヤシの配慮で、ファと共にグラスゴーに降下する。降下直前、カミーユは見送るジュドーたちに再び宇宙のビジョンを見せて無言のメッセージを送り、彼らに後を託す。結局ラカン・ダカラン部隊の攻撃やコロニー落下で、ダブリンで多くの人命が失われ、また悲しみを感じることになるが、ファに支えられ再び宇宙へ上がるジュドーたちを見送る。
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