カバチタレ!
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所員には厳しく接することも多く、栄田が依頼人の相手を騙して脅そうとしたときに「どんな相手でも法律職たるもの誠心誠意で対しなさい」と注意したり、また、栄田や重森が大野の怒りを買うことを恐れて競売妨害まがいのことをするシーンも描かれている。善人とも悪人とも言えない人物で、顧客から依頼されたという理由で過失致死罪に問われそうになり、泣きついた男を罪に問われないようにその罪をもみ消したり[注 4]、そのせいで風俗に身を落とす事になった遺族女性の姿を見て不満を持った田村に対し「彼女にとっての不幸はうちに依頼する事を知らなかった事」「もし彼女が先に依頼してきたら全力で助けた」と発言している。法的な行動力は六法全書にとどまらず役所の手続きなどにも精通していて、詐欺師を罠に嵌めたり、弁護士相手に勝利することもあった。【特上カバチ!! -カバチタレ! 2-以降】『特上カバチ!!』終盤では依頼人の親族が死亡する交通事故に関与、その調査方法と集めた証拠の扱い方が原因で行政書士会から業務停止処分を受けてしまう。そこで事務所を存続させるため田村を所長に任命した。
重森 寛治(しげもり かんじ)
一貫して大野事務所の補助者で、事務所では一番の古株。通称は「重さん」だが、田村や住吉、金田からは「重森さん」と呼ばれることも多い。大野とは20年来の付き合いであり、広島の商業高校を卒業し、大阪で働いていた時に当時トラック運転手をしていた大野と出会い意気投合。引き抜かれる形で大野事務所の補助者となった。補助者であるにもかかわらず有資格者(田村、金田、住吉)を差し置いて事務所の管理を任されるなど大野の信頼も厚い女房役である。法律家としてのスタンスは、正しいことが現実と違った時には、不本意ながらも現実に合わせ、落としどころを探っていくことも考えるべきというスタンスである。カバチ以降所長となった田村の部下になったものの、田村をぞんざいに扱う。アンモナイト柄のスーツを愛用。通勤などの移動には主にスクーターを使用している。
栄田 千春(さかえだ ちはる)
一貫して大野事務所の補助者であり、大野事務所に入社して間もない田村の先輩で教育係として2人で同じ事案を扱うこが多い。度々遅刻寸前で駆け込んでくる場面が描かれるなど大雑把なキャラクターではあるが、カバチタレ?特上カバチおいては、田村の良き先輩であり、田村が暴走した際には上司の重森と板ばさみになりながらも田村をかばうシーンも多かった。また、過去の経験から小規模な店舗などの経営者、貧しい家庭などに対しては思い入れが強く、離婚事案を手がけた際に暴走して退職覚悟で有印私文書偽造をやろうとしたこともある。若い時は行政書士資格を取るべく試験勉強に励んでいたが、今は「補助者の方が気楽」と、資格試験を受ける気は余り無い模様。家庭に恵まれておらず虐待を受けて育ったため、親の身勝手な行為で子供が理不尽に会うことを嫌っている。それ故に、子供の人権より女性の権利を優先しがちな住吉を態度には出さないものの嫌っている。カバチ以降は、所長に就任した田村をぞんざいに扱う。
金田 銀四郎(かねだ ぎんしろう)
『カバチタレ!』では当初は大野事務所の補助者であったが、後に大野の師匠に当たる坂本行政書士の後継者含みでもみじ行政書士事務所を預かることになり、そのまま所長に就任した。『特上カバチ!!』以降は引き続きもみじ行政書士事務所所長を務めている。通称は「金ちゃん」だが、実際に呼んでいるのは栄田だけである。田村と同じく広島弁を使わず、標準語を使っている。行政書士社会保険労務士の有資格者であるが、独立するまでは行政書士会、社会保険労務士会に登録していなかった。事務所に入ったのは栄田より早く、重森に次ぐ古参であるが、田村に条文暗記の重要性を語った際には重森に「学生の勉強」「本の知識がすんなり通るほど現実は甘くない」と一蹴され、補助者時代は現実と理想のバランスという点で重森と対立することも多かった。プレイボーイとして振舞っており、田村にデートのアドバイスなどもしていた。
住吉 美寿々(すみよし みすず)
『特上カバチ!!』から登場。田村と借金事案で争った後に入社した。普段は広島弁を使わないが、故郷に住む友人や家族と話す時は広島弁となる。モデルは田島事務所のS吉氏[4]。離婚歴があり(バツイチ)、元夫は不倫を行っていた上に共働きにもかかわらず家事を一切しない上、手料理を捨てるなどのモラルハラスメント行為で住吉を家政婦のように扱っていたうえに、夫の母親との関係も険悪だったことも手伝って離婚している。東京の大学を卒業後、銀行員、司法書士補助者を経て行政書士事務所に勤務。行政書士事務所を退職後、広島に帰郷した際に大野事務所と争ったことがきっかけとなって入所した。仕事の依頼が女性へのセクハラ問題、離婚問題、人権差別問題が絡むと熱心に取り組み、どんな相手でも手段を択ばず全く引かない一面があり正義感の強い。しかし、母親の幸せを優先するなら旦那や子供の人生が壊れるのは当たり前という論を正当化するような一面も持つ。また、男らしさを利用して自分だけが得をする方法を考えるなど、煮ても焼いても食えない性格である性格であり、事務所のメンバーには普段は敬語で話しつつも格下と見ている節がある。仕事は基本的にドライに事務的にこなし転んでもタダでは起きない性格と狡猾さを併せ持つ。事務所内から見てもやや行きすぎた行動を取ることもあり、他の所員とは意見が対立することも多い。またどんな人間相手にも高圧的に振舞う性格で、特に田村や栄田にはその傾向が強い。
加葉 礼文(かよう のりふみ)
『カバチ!!!』から登場。不動産会社に勤めていたが、不動産業界の知識はなく、田村と一緒に仕事をした時には「法律なんか馬鹿馬鹿しい」という考えで顧客に犯罪を教唆して証人を顧客の金で買収した上で、顧客や自分の会社を脅迫しようとするなど手段を選ばぬところがありそこを田村に必要とされて大野事務所にバイトとして入所、現在では正所員になっている。また事務所の署員を内心では見下しており、栄田とは犬猿の仲であり所長の田村もバカにしているようである。
検備沢 太郎(けびさわ たろう)
大野の旧友の弁護士。行政書士として駆け出しの時代の大野とは対立したこともあったが、現在では友好な関係を築いている。行政書士の業務範囲外の問題が起きた際に協力を依頼する弁護士である。大野同様普段は飄々としており、その性格のため当初は重森、栄田は苦手意識を持っている描写がなされていた。
その他
小石川 さや香(こいしかわ さやか)
『特上カバチ!!』から登場。住吉の友人であり、市役所に勤めている。詐欺事件に巻き込まれた事をきっかけに住吉に相談、田村と出会う。田村は彼女に一目ぼれし交際するものの、彼女自身は田村を友達としか思っておらず、田村が恋人のように振舞おうとするとセクハラだと糾弾して逃げるという態度を取る。田村とは何度か上辺だけのデートをするものの結局は、田村に愛想を尽かして市役所の同僚である別の男性と結婚する。
宇奈月 黒士
大野事務所と対立することが多い、広島市に事務所を抱える初老の行政書士。非弁上等で依頼人から報酬を得る事を第一としており、それが原因で大阪を追われてきた。決して無能というわけではなく、自転車事故による賠償では大野事務所に勝利している。大野事務所とは対立が多いものの決して悪人というわけではなく、子供が理不尽に不幸な目に会うことを嫌う性格でそこは栄田と似ている。
咲園 ツトム(さきぞの つとむ)
大野の養子。交通事故で両親を亡くし、大野に引き取られる。大野のことを「オッチャン」と呼んで慕っている。
書誌情報

田島隆(原作) / 東風孝広(作画) 『カバチタレ!』 講談社〈モーニングKC〉、全20巻
1999年11月19日発売
[5]、.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 4-06-328657-6

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