カタール
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2015年国内総生産(GDP)は約1,920億ドル(約21兆円)であり[49]、日本の埼玉県よりやや大きい経済規模である[50]。人口は埼玉県の3分の1弱で、同年の一人当たりGDPは7万8,829ドルで世界第5位[49]、一人当たり国民総所得(GNI)は8万5,430ドルで世界第2位である[51]。一時は一人当たりGDPで世界一を誇ったことから「世界でもっとも裕福な国」と呼ばれた[52]

1940年代の石油発見以前の産業は漁業と真珠取りだけであった。1920年代から日本の養殖真珠が世界に出回るとカタールの天然真珠は衰退した。石油と天然ガスに依存する経済体制で、輸出の大半が石油・天然ガスおよびその関連製品で占められている。インドパキスタンイランなどからの外国人労働者がカタール国籍を持つ総人口より多く、外国人労働者に労働力を大きく依存している。

豊富なオイルマネーにより国民は所得税がかからない。さらに、医療費、電気代、電話代が無料、大学を卒業すると一定の土地を無償で借りることができ、10年後には自分のものとなる。

2004年、ドーハに科学技術パークを開き、世界中から技術関連企業を呼んだ。現在、油価は低下したものの炭化水素はカタールの背骨であり続けるが、政府は知識集約型の民間投資も促進しようとしている。カタール金融センター(QFC)は湾岸諸国を巻き込んだ投資に今後10年間で1兆ドルを供給することを発表している。
液化天然ガス

カタールの重要資源は液化天然ガス(LNG)である。各国とのLNG契約も長期にわたり、2021年7月には韓国と20年間、2022年11月21日には、中国と27年間に及ぶ契約が締結したことを発表した。一方日本とは契約が難航し、長期契約は全て売り切れとなった。2021年現在のカタールのLNG輸出先は以下の通りである。

カタールのLNG輸出先ランキング
2021年 資料: BP統計2022
[53]順位国籍シェア
1位 大韓民国16.1%
2位 インド13.6%
3位 中華人民共和国12.3%
4位 日本12.3%

農業首都ドーハのラクダ市場詳細は「カタールの農業(英語版)」を参照

カタールの年降水量は40ミリ前後であるため、降雨に頼った農業は不可能である。しかしながら、灌漑などを利用した農業が営まれており、農地面積は国土の0.7%(80平方キロメートル、1994年)に達する。牧場は同4.5%(500平方キロメートル)である。農業従事者の人口に占める割合は0.5%。

主要穀物では大麦(5,000トン、2002年)、トウモロコシ(1,000トン)を栽培する。野菜ではトマト(1.1万トン)、次いでキャベツ(2,000トン)の生産が盛ん。畜産業では、ニワトリ(400万羽)とヒツジ(20万頭)が最大。次いでヤギ(18万頭)、ラクダ(5万頭)など。

漁業は盛んではないが、約7,000トンの水揚高が記録されている。

原油の埋蔵量は252億バレル、天然ガスは880立方フィートで、ロシアとイランに次いで世界第3位(シェア12.9%)。産出量は原油日量192万バレル(シェア2.1%)なのに対し、天然ガスは日量1,780億立方フィートでシェア4.8%である(数字は2017年、BP統計調べ)。日本の天然ガス輸入先としてはマレーシアインドネシアオーストラリアに次いでカタールが第4位にあたる[54]。輸出に占める鉱業の割合は非常に高く、2002年時点で天然ガス42.6%、原油35.0%に達する。2008年までの油価高騰により石油ガスがGDPの50%、輸出の85%、政府収入の70%を占めるようになった。カタールの天然ガス輸出先は第1位が日本で全体の約21%、第2位が韓国で約18%、第3位がインドで約15%となっている(JOGMEC調べ)。

国営エネルギー会社カタール・ペトロリアム(QP)を有し、ノースガス田開発などを手がけている[55]
工業

工業は発達しておらず、食肉加工、窒素肥料の製造、セメント製造などが小規模に営まれている段階である。もっとも規模が大きいのが石油化学工業、次に製鉄である。輸出に占める工業製品の割合は2002年の段階で石油製品6.7%、プラスチック3.1%、鉄鋼2.8%である。
情報通信詳細は「カタールの通信(英語版)」および「カタールのメディア(英語版)」を参照

しばしば「中東のCNN」と形容されるアルジャジーラの本社がドーハに置かれている。開局時はアラビア語のニュースTVでスタートしたが、現在いくつものチャンネルを有する。アラビア語と英語の新聞がいくつかあり、英字ビジネス月刊誌は『Qatar Today』が唯一で、他にアラビア語のビジネス誌、女性誌、ファッション誌が同じ出版社から出ている。
観光カタールのビーチ

ドバイ首長国首都ドバイにもあるパーム・ツリー・アイランドがドーハ湾(英語版)に作られ、リゾート地になっている。また、南部のホール・アル・ウデイドのラグーン砂丘ツアーがある。
文化詳細は「カタールの文化(英語版)」を参照

カタールは潤沢な石油天然ガスの収入により、医療および教育が無償となっており、社会保障制度も完備している。.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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食文化詳細は「カタール料理(英語版)」を参照

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音楽詳細は「カタールの音楽(英語版)」を参照

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芸術詳細は「カタール美術(英語版)」を参照

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世界遺産詳細は「カタールの世界遺産」を参照

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祝祭日詳細は「カタールの祝日(英語版)」を参照

日付日本語表記現地語表記備考
2月12日国民スポーツの日????? ??????? ??????
12月18日独立記念日
(カタール国ナショナルデー)????? ?????? ????? ???
シャウワール月1日からラマダーン明け祭
イード・アル=フィトル)イスラム暦による移動祝日
ズー・アル=ヒッジャ月10日から犠牲祭
イード・アル=アドハー)イスラム暦による移動祝日

※独立記念日は2006年までは9月3日であったが、2007年より変更されている。
スポーツ詳細は「カタールのスポーツ(英語版)」を参照
サッカー詳細は「カタールのサッカー(英語版)」を参照

カタール国内でも他の中東諸国同様に、サッカーが圧倒的に1番人気のスポーツとなっている。1963年に創設され2008年にプロ化したカタール・スターズリーグは、オイルマネーで数多くの有名選手を獲得し世界中から注目を集めている。2000年代にはバティストゥータペップ・グアルディオラフェルナンド・イエロなど、2010年代にはラウールシャビスナイデルサミュエル・エトーなど、2020年代にはハメス・ロドリゲスマイケル・オルンガなどがカタールのクラブに移籍している。


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