カザフスタンの音楽
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遊牧民は2000年以上前から二弦楽器に似た楽器を使用していたと主張するものもいる[2]。ドンブラは5度音程の二弦を使用するリュートに似た楽器である。

その他演奏で重要な役割を果たす楽器にはコブズ(英語版) (Qobyz) があり、これは本体部分が木彫りで作られている馬頭琴に似た楽器であり、共鳴部には動物の皮、弦と弓には馬の髪を用いている。コブズは中世はるか以前に伝説的なシャーマンQorqytによって考案されたとされている。ジェティゲン(英語版) (ZhetigenもしくはJetigen、7つの弦) はシターンに似た楽器と考えられており、中国にも似たような楽器がある。弦は長さの違う二つの部分に分かれており、支柱は移動可能であり、動物の骨を使用して作られている。

個々の楽器については以下の項目を参照のこと。

ドンブラ

コブズ

口琴

温故知新1970年代のカザフスタンのポップバンド、ドス・ムカサン(ロシア語版)

現在、ヨーロッパの音楽スタイルの大きな影響以前に演奏されていたと考えられる伝統音楽を再発見する試みが行われている。演奏の質や伝統の信憑性に対する努力は無視することはできないが、これは伝統民族音楽家はすべてよく訓練された現代のプロの演奏家 (Rauchan Orazbaeva, Ramazan Stamgaziなど) の間において、方法論的な理由で重要である。

また、他の挑戦的な試みが若い世代の作曲家やロックやジャズの音楽家から持ち上がっている。彼らは自分たちの国の伝統的な遺産を彼らが西洋文化から学んだ音楽へと組み込むことを目的としている。従って、この潮流は「現代民族クラシック音楽」という新たな分野を形成しており、特に民族音楽的なロックやジャズが活発に創作されている。クラシック音楽部門ではAqtoty Raimkulova、ジャズ部門ではMagic of Nomads、ロック部門ではRoksonaki, URKER, Ulytauなどが試みを行なっている。



Q-POP

Q-popは、カザフスタンで生まれたミュージカルサブカルチャーで、ウエスタンエレクトロポップヒップホップダンスミュージックブルースなどの要素を取り入れたものである。この音楽ジャンルの創設者は、2015年にデビューしたグループNinety Oneであると言われている。5人の男性で構成されたこの青少年グループは、Qポップの方向性を明確にした。彼らに続いて、2017年までの間にこの種のグループやアーティストが多数現れた。[3][4]

ティーン志向が強いQ-POPは、SNSにおいて幅広い視聴者を有している。グループNinety Oneは、 10代の若者の間で前例のない興味関心を生み出した。 Q-Popの音楽的方向性は世界中で勢いを増しており、グループNinety Oneは韓国の首都ソウルを訪問した際に、グループはソウルの学生街である弘大で演奏した。そこは新しいトレンドが生まれる若者の中心地で、韓国のファンはカザフスタンからのアイドルを元気づけた。[5]

彼らの他に著名なQ-popアーティストとして、Newton, Crystalz, Mad Men, EQ, Moonlight, Juzim, 10iz, Ozge, QARAPAIYM , Youngsters, Ayanat, Ziruza, Ayrеe, Malika Yes, Riza, ALBA, C.C.TAY, Kyle Ruh, DiUooU, A.J., Madi Rymbayev, Assun, 等多数が活動している。

Q-popという用語は、カザフスタンのポップミュージックを世界の他のポップ(J-pop, K-pop等)から切り離すために、インターネットユーザーによってカザフ語で"カザフスタン"を意味する"Qazaqstan (?аза?стан)"の頭文字をとって作られた。現在カザフスタンでは、ポップロックラップ、ソウル、ダンスミュージックなど、さまざまな音楽スタイルを表すのによく使われる用語となっている。また、Q-popお知名度は世界中に広がり始め、カザフスタンだけでなく韓国、台湾中国アメリカドイツトルコなどの政治的・経済的・文化的にカザフスタンと関わりの強い国々においてファンを獲得している。
脚注^ a b “ ⇒フォークロアからソヴィエト民族文化へ -「カザフ民族音楽」の成立(1920-1942)-”. 北海道大学スラブ研究センター. 2013年3月19日閲覧。
^ “ ⇒Musical Heritage of Kazakhstan”. musicheritage.nlrk.kz. 2013年3月19日閲覧。
^ связи, c ИноСМИ ru 2000-2019При полном или частичном использовании материалов ссылка на ИноСМИ Ru обязательна Сетевое издание ? Интернет-проект ИноСМИ RU зарегистрировано в Федеральной службе по надзору в сфере (2017年8月17日). “Q-pop укрепляет самосознание Казахстана” (ロシア語). ИноСМИ.Ru. 2019年3月18日閲覧。
^ “Kazakstanin Q-pop nostattaa teinihysteriaa ja kasvattaa kansakunnan identiteettia” (フィンランド語). Yle Uutiset. 2019年3月18日閲覧。
^ “Q-pop расширяет границы” (ロシア語). yvision.kz. 2019年3月18日閲覧。

外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、カザフスタンの音楽に関連するカテゴリがあります。

「民族音楽」の変遷とその行方―カザフ音楽の概念化をめぐって― 東田 範子 (北海道大学スラブ研究センター)

フォークロアからソヴィエト民族文化へ -「カザフ民族音楽」の成立(1920-1942)- (北海道大学スラブ研究センター)

National Geographic World Music: Kazakhstan

Introduction to the Music of Kazakhstan










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