オープンコンテントの概念はエンジニアリングにおける設計やノウハウの分野で製品開発に関わるコスト削減や知識共有のために使われている。オープンデザイン(英語版)の概念は移動体通信・小規模製造[30] ・自動車産業[31][32]・農業[33]などのプロジェクトで使われている。製造分野でのオープンデザイン手法は新規もしくは既存改変の機器のコンポーネントを設計・製造するCADやCAMに利用されている。Open Source Hardware Association(英語版)はオープンソースのハードウェアの概念としてオープンソースハードウェアを提唱し、ハードウェアの知識・規格・製造の自由な利用・修正・頒布を促進している。これらの開発基盤となる迅速な製造技術により、エンドユーザーは、オープンコンテントのソフトウェアやハードウェアを使用して、設計図から独自機器を製造することもできる。
研究詳細は「オープンアクセス」を参照オープンアクセス
学術分野において知識・研究結果・論文・書籍などのコンテントは自由利用は一般的ではないが、オープンコンテントの概念を伴ったコンテンツの利用・頒布を認めるオープンアクセスも広がりを見せている[34]。オープンアクセスはオンラインの研究結果を著者の課したライセンスに従う範囲での自由な閲覧と利用を認めている。著者は研究結果の閲覧者を拡大するためや思想的な理由からオープンアクセス出版を利用する[35][36][37]。PLOSやBioMed Centralなどのオープンアクセス出版社はオープンコンテントの論文の出版・閲覧をサポートしており、このような出版形態は人文科学より科学の分野でより使われるようになってきている。アメリカ国立衛生研究所・RUCK(英語版)・EUなど、様々な投資組織や政府研究機関が資金調達の資格を得るためには学術成果をオープンアクセスとするオープンアクセス・マンデート(英語版)とすることを定めている[38][39][40][41]。マサチューセッツ工科大学など、機関レベルの大学は自身の理念の紹介でデフォルトでオープンアクセスとすることを述べている[42]。いくつかの組織の理念では時間差で公開したり、研究者へ資金請求してオープンアクセスへ研究成果を提供している[43][44]。オープンコンテントの出版は、従来大学が一般的に加入して支払っていた研究成果の情報を得るためのコストの削減の手法とみなされていたが[45][46][47]、現在では質の良くない論文の提出を抑えることで業界全体の論文の質を高める手法であると考えられている[45]。非オープンコンテントの論文を大学が入手するためには費用がかかるかもしれないが、そのような出版社が費用をかけることなく、論文は信頼しうる学者によって執筆・査読がなされている。この点において、Nature Publishing Group(英語版)とカリフォルニア大学のように[48][49]、出版社と大学の間でサブスクリプション・コストについて論争が起きることがある。