高等教育のための代替ルートを提供する教育リソースを作成するためにオープンコンテントが利用されている。従来の大学は高価で学費・授業料は高騰しており[50]、オープンコンテントの教育リソースは教育・学習コンテンツの共有と再利用に観点を置いた自由な高等教育を提供する一つの手法である[51]。オープンコースウェア・セーラーアカデミー(英語版)・カーンアカデミーなど、多くのオープンコンテントを通した教育を促進するプロジェクト・組織がある。MIT・Yele・Tuftsなどの大学は、オープンコンテントの学術分野利用の手法として教科書・参考資料・レッスンビデオ・チュートリアルなどを自由に利用できるよう公開している。そのような手法は機関全体の方針として採用したり[52]、研究者個人や部署・部門の非公式なコンテンツとして提供したりする[53]。 どんな国・政府でも自身の法律と法システムを持っており、立法府が制定した成文法や判例に基づく不文法が法律文書として存在している。法の支配を受けた国家では、法律文書はオープンコンテントとして公開されているが、一般には明確なライセンスが課せられているわけではなく厳密には暗黙のライセンス オープンライセンス(英: Open License)は、オープンコンテントの著作物をコピーライトの下に、その作品の作者の定める制約に従って利用者に利用・修正・再頒布を許可するライセンスの総称である[54]。 オープンライセンスには、作品の利用制約の緩いパーミッシブ・ライセンスや、利用者の自由を広げるコピーレフト・ライセンスなどがある。オープンナレッジ・インターナショナル
立法
オープンライセンス
オープンライセンスはオープンソースライセンスと同様、ライセンスの互換性・ライセンスの氾濫・ライセンス感染の課題が存在し、ライセンスの策定および選択は注意深い検討が必要である。 オープンナレッジ・インターナショナルは数あるオープンライセンスの内で利用を推奨するライセンスを提示している[55]。 推奨されるオープンライセンスライセンス名略称策定者対象備考 オープンライセンスには特定分野に特化したライセンスが存在する。 ソフトウェア分野ではソフトウェアのソースコードやソフトウェアの挙動について制約として細かく言及したオープンソースライセンスがある。メディア分野ではGNU GPL同等の制約を芸術作品に適用することを目的としてCopyleft Attitudeの策定したFree Art Licenseがある。ゲーム分野ではテーブルトークRPGのシナリオについて言及したウィザーズ・オブ・ザ・コーストの策定したOpen Game License
推奨ライセンス
Creative Commons CC0CC0クリエイティブ・コモンズコンテンツ・データパブリックドメイン同等の利用許可を与える汎用法的ツール
Open Data Commons Public Domain Dedication and Licence
Creative Commons Attribution 4.0CC BY 4.0クリエイティブ・コモンズコンテンツ・データ帰属表示を制約として自由な利用を許諾する汎用ライセンス
Open Data Commons Attribution LicenseODC BYOpen Data Commonsデータ著作権表示を制約として自由な利用を許諾するデータに適用するライセンス
Creative Commons Attribution Share-Alike 4.0CC BY-SA 4.0クリエイティブ・コモンズコンテンツ・データ帰属表示と同等条件継承を制約として自由な利用を許諾する汎用ライセンス
Open Database License[57]ODbLオープンナレッジ・インターナショナル(英語版)データ同等条件制約を派生利用コンテンツへ適用することを制約とするデータベース利用に際して適用するライセンス
その他ライセンス