オープンコンテント
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2005年10月、Yahoo!インターネットアーカイブカリフォルニア大学トロント大学などはデジタルスキャン文書のアーカイブの永久的な構築を目的としたOpen Content Allianceを設立した[14]。2008年5月までマイクロソフトもLive Book Searchプロジェクトの一環としてOpen Content Allianceの活動に参加していた[15][16]。デジタルスキャン文書のアーカイブの一部はインターネットアーカイブのオンラインコレクションとして保存されている。

2006年、エリック・メーラー(英語版)・リチャード・ストールマンローレンス・レッシグ・ベンジャミン・マコ・ヒル(英語版)たちはフリーコンテントを定義する自由文化作品の定義を発表した[17] 。2008年、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを自由文化作品の定義に準拠した自由文化作品の公認ライセンスと承諾した[18]。自由文化作品の定義はウィキペディアでも参照されている[19]
法的基点

著作物の法的な基点として、コピーライトパブリックドメインコピーレフトおよびライセンスがある。コピーライト

コピーライトは、著作権法の下に著者や作者の作品の複製・掲載などの著作物の利用権利を制御する概念である。多くの司法圏においてコピーライトは有効期限を持ち、一定年数の経過によりその効力を失効して作品をパブリックドメインの元へと移行する。著作権法は知的作品・芸術作品の作者の権利とその作品を利用する他者の権利のバランスを取っている。コピーライトの有効期間内において、フェアユースを除いて、著作物は作者の許諾を得て利用・修正・再頒布を可能とする。古典的なコピーライトの概念は、第一に作品利用やフェアユースに際してロイヤルティーの支払い義務などにより著作物の利用を制限する。第二に作者の予期しない著作物の利用を抑制する[20] 。第三にマッシュアップコラボレーションのような派生作品の生産を制限し、作者同士の区分を認識させる[21]パブリックドメイン

パブリックドメインは、著作権を失効した人物や著作権が適用されることのないアイデアや事実からなる作品の状態である。パブリックドメイン作品は作者が自明に公有に置いたり、もはやその作品の利用・頒布をコピーライトにより制御することがない作品である。その様な作品は法的な制約に縛られず作品を利用・修正・再頒布することが出来る。パブリックドメイン作品やパーミッシブ・ライセンスが課せられた作品はコピーセンターとも呼ばれる[22]。一般的に使用されているパブリックドメイン・シンボルはコピーライト・シンボル(英語版)に右上から左下へ斜線を引いたものである。コピーレフト

コピーレフトは、コピーライトの言葉遊びから誕生した、作品を利用・修正・再頒布する自由の権利を行使するために著作権法を使用する概念である[23][24]。コピーレフトの目的は作者が制作したコンテンツを作者以外の利用者が利用・修正する自由をコピーライトの下に著作権法に従って様々なライセンスで規定する法的フレームワークを提供することである。パブリックドメイン作品と異なり、作者はコンテンツの著作権を保持したまま、作品利用に対して制約の少ないライセンスによりコンテンツの利用・修正を許可する。コピーレフト・ライセンスは源作品の著作権表示を維持したまま、派生作品に同一のライセンスを課すことを求める。一般的に使用されているコピーレフト・シンボルはコピーライト・シンボル(英語版)を左右反転したものであり、文字そのものには意味を持っていない。

ライセンスは、著作権法の下に作者が他者に対して作者の定めた制約に従う範囲でのコンテンツの利用を許諾する[25]。コンテンツに課すライセンスにおいて、ライセンスの制約を緩めてパーミッシブ・ライセンスとすればオープンコンテントとして他者に作品の利用・修正を許可し、一方でライセンスの制約を締めてプロプライエタリ・ライセンスとすればコピーライトに従って作品の利用を制限する。パブリックドメイン相当の制約でコンテンツ利用を許諾するライセンスとしてはCC0WTFPLがある。コピーレフト・ライセンスの例としてはGFDLCC BY-SAがある。
各分野の利用

オープンコンテントの概念は専門分野においてより特化・洗練した形を取り、各分野で作品・製作物・成果の利用・修正・再頒布および共有をしている。
ユーザー生成コンテンツ詳細は「ユーザー生成コンテンツ」を参照ウィキペディア

ユーザーが生成したコンテンツを一つの形に取り纏めて、そのコンテンツをオープンライセンスで頒布するユーザー生成のオープンコンテントの在り方がある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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