オードリー_(テレビドラマ)
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「みんなに愛されて育つ子は幸せ」との考えの持ち主で、滝乃から美月を取り戻したいと愛子に訴えられても「滝さんにはお世話になっているから」と適当にかわすだけで、滝乃の思い通りにさせている。女優になりたいという美月に「知らん男とのラブシーンがある」という理由で反対する。また、息子の梓が医学部受験を希望すると、自分がなれなかった建築士になるように強要するなど、自由を尊重する姿勢から頑固な父親に変貌する。映画の仕事をする美月を見て、自らも甥のリチャード佐々木と日米合作の映画制作を始めるも失敗。大量の借金を残したまま、失意のうちに亡くなった。
佐々木 梓(ささき あずさ)
演 - 茂山逸平(幼少期:奥村紫龍、少年期:小谷力)美月の1つ違いの弟。姉と違い、佐々木家で普通に育てられる。のんびり屋だが、勘が鋭い。幼少期に自分の家が「普通ではない」と感じていた。滝乃からは幼少期から冷遇されるも姉弟仲は良好。本来、梓は美月に名づけられるはずの名だったが、滝乃が勝手に美月と決定したために弟の彼に命名。医学部受験を、春夫に「建築科へ行け」と反対された時には、両親が美月にかかりきりでずっと自分は一人にされていたこと、春夫に英語名をつけてもらえなかった不満を初めて家族にぶちまけた。高校3年の夏に折り合いの悪い春夫から離れて受験勉強に専念するため、佐々木家を出て家賃5000円のアパートで一人暮らしを始め、アルバイトで自活する。借りた部屋は偶然にも錠島の隣の部屋だった。春夫から謝罪されると「愛子のために」と佐々木家に戻る。京都大学医学部を卒業後、医師となる。
吉岡滝乃(よしおか たきの)→ 麻生滝乃(あそう たきの)→ 吉岡滝乃
演 - 大竹しのぶ(少女期〈回想〉:戸田恵梨香)美月の養母。老舗旅館「椿屋」女主人。子供のころから椿屋の跡継ぎとして育てられたが、戦後両親を亡くし、24才で女主人となった。春夫からは「滝さん」と呼ばれている。君江によれば若いころ作家の青年と交際していたが、「椿屋」を継ぐために彼を諦めた(物語後半で、その彼が麻生祐二であることが示される)。春夫を愛子と見合いさせて豪華な結婚式まで挙げさせ、「椿屋」の隣家に住まわせる。美月が生まれてから佐々木家に何かと介入し(いつでも行けるように「椿屋」と佐々木家を渡り廊下で繋ぐ改築まで行ったほど)、美月には自分を「お母ちゃま」と呼ばせ、実母の愛子から引き離して自分の子供同然に育てる。「自分のような苦労はさせたくない」という理由で、美月は「ええとこ」にお嫁に行かせると決めている。撮影所関係者は椿屋のお得意様だが「身分が違う」と美月が接触することを嫌い、子役の晋八が美月と親しくすると仲を引き裂く。さらに、高校卒業後の美月が映画に憧れて女優を目指すと「役者とヤクザは一字違い」と猛反対する。しかし、美月が東京に行ってしまうことを恐れ、手元に置いておくために黒田にこっそり相談して美月の大京採用を後押しし、大学に休学届を出していた。美月の大京入社から1ヶ月後、酔って「椿屋」の玄関に押しかけ大声で騒ぐ先輩大部屋俳優たちに「一流の役者になってからおいでやしとくれやす」と毅然と叱責して帰らせた。美月が錠島と交際をしていると知ると、興信所に錠島の過去を調べさせ、交際に反対。美月と錠島を会わせないため、錠島に手切れ金を渡し、美月をアルバイトで椿屋の仕事を手伝わせたりした。その事実を知った美月から「私の心も錠島さんの心もお金では買えない」と手切れ金を返される。麻生と結婚する時には旅館の仕事を美月に押し付けて大京を辞めさせるなど、自己中心的に描かれた。麻生と離婚すると「椿屋」に戻ったが、心筋梗塞により死去。初回登場以来、和装で通していたが、麻生との結婚生活だけは洋装で過ごしていた。「椿屋」へは再び和服姿で戻っている。
宮本 君江(みやもと きみえ)→ 久保 君江(くぼ きみえ)
演 - 藤山直美(少女期〈回想〉:大橋絵里加)「椿屋」の住み込みの下働き。8月15日生まれ[7]。滝乃と同年齢だが、子供っぽいところがある。大雑把な面が目立つが明るく朗らか。熊本出身。早くに両親を亡くし、祖母からは「帰って来るな」と言われて10才で椿屋に奉公に出る。滝乃からはその時以来「君ちゃん」と呼ばれて可愛がられていた。郷里では、家が貧しかったために学校に行けずに畑仕事などを手伝っていたため、読み書きが苦手。小学校に上がった美月から少しずつ字を教わっていた。時代劇映画が大好きで、暇さえあれば近所の撮影所に見学に行っている。テレビの時代が来ると『月光仮面』や『ひょっこりひょうたん島』に夢中になる。登園拒否していた美月のために、映画スターの真似をしたり、撮影所に連れて行ったりして美月と心を通わせる。また、助監督の杉本に恋をしてしまい、杉本へのラブレターが幸太郎の勘違いで黒田に渡る騒動に発展し、滝乃から謹慎を命じられる。謹慎中に美月と撮影所に行ったことが滝乃に知れると、激怒した滝乃から「朝までに出て行って」と解雇される。30年ぶりに故郷の熊本県山鹿へと帰り、祖母と再会し、子供のころから念願だった燈籠踊りに参加。怒りの解けた滝乃からも許されるが祖母と暮らすことを選ぶ。それから4年後に祖母が他界し、遠くの農家へ嫁いでいった。帰郷後も美月との文通は続いていた。夫と組合の旅行ツアーで京都に行って久しぶりに「椿屋」へ挨拶に伺う。そこで滝乃と佐々木家と再会し、美月が女優になったことを喜んだ。また、美月が宮崎を訪れた時に再々会を果たしており、コミック版でも終盤に「椿屋」を訪れている。
和田 泰子(わだ やすこ)
演 - 内田直住み込みの仲居。通称「やっちゃん」。実家は綾部。「椿屋」に出入りするエリート編集者を狙い、吉村と恋仲になるも破局。住み込みをやめてアパートで一人暮しすると申し出るが、滝乃からは「高望みしても傷つくだけ。遊ばれている」と一蹴される。滝乃の企みで美月がアルバイトで「椿屋」を手伝っていたときは綾部の実家に帰省させられていた。滝乃から「君江のように一緒に暮らして育つ愛情もあるんだから、笹守の彰と結婚して」との勧めを受けて彰と結婚する。
笹守 彰(ささもり あきら)
演 - 戸田都康仕出し料理屋「笹守」の若旦那。泰子に10年近く片思いしている。撮影所では時々エキストラを務めており、美月の新人いじめを見破った。のちに泰子と結婚する。
麻生 祐二(あそう ゆうじ)
演 - 沢田研二小説家。滝乃の元恋人。妻と死別後に滝乃と再婚する。しかし、椿屋の女将業と両立しても良いという麻生と、何もかも捨てて嫁いできた滝乃の心にすれ違いが生じ、5年後に離婚する。滝乃の臨終の床には駆けつけた。
中内俊也(なかうち としや[8]
演 - ベンガル「椿屋」の常連客。大京の映画の原作小説を執筆している。君江曰く「エロ(小説家の)先生」。君江の荒っぽいマッサージがお気に入りである。黒田の依頼で幸太郎主演映画『葉隠仙鋭』の原作を書き下ろし、映画も本もヒットする。が、映画「仙鋭シリーズ」が、「完結篇」までの約7年間、人気作品として大京を支え続けたのに対し、本の方は映画の終盤期にはあまり売れなくなっていた。その後、やはり黒田の依頼で、ムササビ銀次郎を主人公として書き下ろした『無頼人』原作本は、初版8万部という皮算用を打ったが、映画は当たらず1週間で上映打ち切り、映画パート2も幻となった。
花尾 武(はなお たけし)
演 - 桂米朝「椿屋」の常連客。相当格上の客として扱われている。
吉村
演 - 中川浩三椿屋に出入りする編集者。
大京映画撮影所
黒田 茂光(くろだ しげみつ)
演 -
國村隼社長(後に会長・名誉会長)。黒ぶち眼鏡とちょび髭がトレードマーク。よく「わが大京映画は永遠に不滅である!」と熱弁を振るう。映画に対する情熱は人一倍で、テレビ興隆・映画斜陽の時代にあっても、太秦の映画の灯を絶やしてはならないという使命感に燃えている。滝乃のことは「お滝」と呼び、若いころは「華のある」滝乃を女優にして映画を撮りたいと思っていた。危機に直面するたびに、関川と共に雀蓮を訪れて神託を仰ぐ。それによって、同業他社との激戦時代は新人の幹幸太郎を発掘、そして映画産業斜陽の兆候が鮮明になると、中内俊也原作・幸太郎主演の時代劇映画『葉隠仙鋭(はがくれせんえい)』をヒットさせ、何度か社運を救ってきた。女優志願の美月に懇願され、即席のオーディションを行い「才能はあるが華がない」と評価し大部屋女優に採用する。神託で超大作『無頼人』制作を企画する。滝乃の意向を汲み、いじめられて辞めるよう仕向けるため入社1ヶ月の美月に『無頼人』で端役を与えた。だが観客不入りで1週間で上映打ち切り、看板スターの幹幸太郎が本作主演を最後に大京を去るという痛手で会社存続の危機に直面する。テレビ時代劇に本格参入を決定し、古参人員の大幅削減・若手抜擢で一時は社運も上向きかけたが、テレビ『夢死郎』の模倣殺人未遂事件により、皮算用に終わった。終盤では90歳を超える高齢ながら、杉本の映画制作にアドバイスを与える。また、剣之介が主演ドラマで配役に不平を言ったときは、眼鏡を外して髭を剃り、自ら敵役として出演した。
関川 徹(せきかわ とおる)
演 - 石井正則大京映画社員で黒田の忠実な右腕。(後に社長・会長)。生真面目・几帳面な性格。大京の重役を歴任するが、実権は黒田と杉本が掌握しているため、その間に挟まれ、よく貧乏くじを引かされている。家出した美月を撮影所に探しに来た愛子を一目見て以来、片想いを続けている。美月が大部屋俳優になると、新人いじめを調査し、愛子にこっそり報告していた。大京のテレビ進出に伴いプロデューサーに任命されると杉本のサポート役になる。
杉本 英記(すぎもと えいき)
演 - 堺雅人助監督(後に監督・社長)。二枚目俳優のように端麗な容姿から、君江やもみじなど、ファンが多い。映画不振の大京でテレビシリーズの監督を務めて注目される。幼い頃からの美月をクリキン・モモケン・幸太郎とともに長年知っており、オードリーと聞いて美月を嘲笑しなかった最初の人物。また、美月とは時代劇や映画の制作に関する話題が合い、初めて時代劇のラッシュ(編集前フィルム)を見せた。テレビ時代劇では監督に就任。『惨殺浪人・夢死郎』 の制作にあたり、錠島主演で若いスタッフを起用し、新しい時代劇を模索する。スターとして成功した樹里から告白を受けて一時期は恋仲となり、彼女の病死まで続く。社長に就任すると、初の監督を務める美月を様々な形で支援。実は密かに美月に想いを寄せるが、それが報われることは無かった。それでも美月を支え続けた。
幹 幸太郎(みき こうたろう)
演 - 佐々木蔵之介大京の新鋭スター役者。高校の時に大京入りし、『若侍七変化』『葉隠仙鋭』など多くの人気作の主演を務め、時代劇の大御所俳優へと上り詰める。クリキン・モモケンが去ってのちは一枚看板役者として大京を支えた。晋八の代役を務めた美月のことを「ダイビングミッキー」と呼んで評価している。杉本とともに、美月の人生に多大な影響を与える。元々視力が悪く、普段は眼鏡をかけないと近距離でも見にくい。好物はコーラ(大京卒業後はジンジャーエール)。美月が入社した頃には新婚で、上賀茂に邸宅を構えていた。昭和47年、映画『無頼人』での主演を最後に撮影クランクアップで大京卒業を宣言する。
中山 晋八(なかやま しんぱち)
演 - 仁科貴(少年期:柴田光)撮影所で子役を務める少年で、太秦商店街に住む。当初、撮影所に来た美月を邪魔者扱いしていたが、やがて打ち解けて親友となる。滝乃からは「釣り合わない」と嫌われていた。全く泳げず、『葉隠仙鋭』のロケで川に飛び込むシーンでは付き人として連れてきた美月に代役になってもらう。『葉隠仙鋭』シリーズではながらく子役の千吉役を務めていたが、完結編では「芝居が下手」という理由で降板させられている。成長してからは大部屋俳優となり、本業以外に父の経営する「カツドウ屋」を手伝ったり、大部屋では昼食用のおにぎりも売って稼いでいる。新人の美月を「付き人だった」としていじめから庇うが、もみじたちには逆らえず、時にいじめに加担させられてしまう。美月が錠島と恋仲になった当初は対抗心を持って接していた。監督になった杉本から殺陣を指導する殺陣師に指名され、泣く泣く役者の道をあきらめ、19歳で殺陣師に転向する。若手の俳優と女優に数々の特訓を行う。1度だけ川谷拓三(仁科貴の実父)の物真似を披露した。
錠島 尚也(じょうじま なおや)
演 - 長嶋一茂大部屋俳優。通称「ジョー」「噛ませ犬のジョー」。無口で楽屋ではほとんど口をきかない。戦後の混乱期に親に捨てられ、横浜の養護施設で育つが、施設からの脱走や窃盗を繰り返した末に神戸の少年院に入れられ、地獄のような生活が嫌で二度も脱走したことがある。
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