オートバイ
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(これは第2次交通戦争といわれた1989年(2575人)の半数以下、第1次交通戦争と言われた1964年(3762人)の3分の1以下である[43]。)
社会的対策

オートバイによる事故では頭部への負傷する確率が高いことから、多くの国と地域では法規によって乗車中のヘルメット着用が義務づけられている。詳細は「ヘルメット (オートバイ)」を参照

被視認性を改善するために、多くの国ではエンジン始動中はオートバイのヘッドライトが点灯する構造であることを法規やメーカーの自主規制によって定めている。日本においても、1980年代から前照灯の昼間点灯が推奨されるようになった。これに応えて、ヘッドライトスイッチ廃止のメーカー自主規制が1993年より始まり、1998年に道路運送車両法により法規化された。

オートバイメーカーは、各社より安全なオートバイの実現を目指して開発を行っている。例えば、本田技研工業はオートバイにエアバッグを装備[注釈 35]し、ドイツBMWはオートバイにシートベルトを装備して[注釈 36]、衝突時に乗員が空中にはね飛ばされることを抑止、あるいは低減できる車種を販売した。

オートバイ用品の改良も行われていて、例えば、ヘルメットは事故の際に頚椎にできるだけ力をかけずに脱がせられる手段を設け[注釈 37]、ジャケットは革ツナギのほかにも新素材によるパッド付きのものや、エアバッグを内蔵したものが販売されている。肘、肩、膝のプロテクターは普及率が低く、胸部のプロテクターを着用しているユーザーはほとんどいなかったが、白バイ隊に配備されている物が民生発売されて認知度が上がりつつある[44]。ヨーロッパではCEマークを取得しないと販売できず、モーターサイクル装具の基準として肩、前腕、肘、尻、脛用プロテクターのEN1621-1:1997、脊椎プロテクター用のEN1621-2:2003がある。それぞれで衝撃吸収力が規定されていて、EN1621-1:1997の場合が衝撃を30%吸収して7割軽減し、EN1621-2:2003の場合が衝撃を64%吸収して約3分の1に軽減するLevel1、衝撃を80%吸収して約5分の1に軽減するLevel2とされている。日本ではプロテクターの販売に規格はないが、全国二輪車用品連合会が独自の安全基準を作成することを発表した。また日本では2018年10月から発売されるバイクについて、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)が義務化された。

このほかにも、行政、オートバイのメーカーや業界団体、オートバイ雑誌などによってユーザーに対する啓発活動が行われている。オートバイ愛好家の団体にも、自主的なイベントなどを通じて啓発活動を行っているところがある。こういった活動には、単に「事故を起こさない」「事故に遭わない」といった予防策だけではなく、救護技術の習得などの対応策も含んだ講習を行う例もある[45]

日本脊髄基金の統計 (1990 - 1992) によると、日本の脊髄損傷事故の原因のうち、約14%がオートバイによる事故である(四輪事故は約20%)。死亡率は高くないものの、救急救命士医師頚椎の保護を重要視する。これは初め無症状であっても頚部を動かすことによって脊髄損傷を誘発し、重度の傷害を負ってしまうことがあるからである。
主なオートバイ専用の装備

ヘルメット

グローブ

ブーツ

プロテクター

オフロード用の装備を身につけた女性ライダー

騒音

自動二輪車は、エンジンを高回転にする操作も多く、また愛好家の一部には、高回転のエンジン音を好む者もいる。

しかし住宅街道路などで高回転で甲高いエンジン音を発生させることは、愛好家でない人々にとっては苦痛となり問題視される(騒音問題)。

また、構造やマフラーの性能不足に起因して騒音が発生する場合がある。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ なお『大辞泉』では「ガソリン機関による動力で走る二輪車」とされたが、2012年時点ではガソリン機関だけでなく、モーターやガスタービンを動力とする製品も市販されている。
^ 「自動二輪車」は日本道路交通法での用語、呼び方。「単車」のほうは法律用語ではなく、(昭和時代の人々が好んで使った)日常語。
^ パリ・ダカールラリーを創始したフランス語圏の人々はmotocyclette(モトシクレット)やmoto(モト)と呼び、日常では一般に短くmoto(モト)と呼ぶほうが好まれ、現在のダカール・ラリー競技でも二輪車部門をmoto(モト)と分類している。
^ @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}原動機付きの二輪車全体を「オートバイ」と総称することは完全に定着しているわけではない[要出典]。
^ 「「オートバイ」という語は単なる俗称の一つに過ぎず、原動機付きの二輪車全体を指す言葉として用いるのに適さない[要出典]」という意見を言う人もいる。
^ 「bi」は「2」を意味する接頭辞で「cycle」は「輪」輪を示す。いずれもラテン語に由来する。
^ また、ヤマハ発動機のウェブサイトでは、2012年3月29日時点で、Motorcyclesのページ内に大きく「スポーツバイク」「スクーター」「競技用」の3つを立てている[1]が、「スポーツバイク」の中に、TMAX(=スクーター タイプ)も含めている[2]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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