オーディン
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サクソ・グラマティクスが記した歴史書『デンマーク人の事績』第三の書ではオーティヌス[16](またはオティヌス[17])として登場する。息子のバルデルス(バルドル)をホテルス(ヘズ)に殺され、その敵を討つ子供をもうける為に、半ば強引な手段を使ってルテニ王の娘リンダ(リンド)と交わるが、それが原因で王位を追われた。しかし、後に賄賂によって復権した[18]
『ランゴバルドの歴史』

パウルス・ディアコヌスがイタリアで8世紀に記した歴史書『ランゴバルドの歴史(英語版)』が伝える伝説では、ゴダン(オーディン)は、ランゴバルド人ヴァンダル人の戦いの際、ランゴバルド人に勝利と部族名を与えた神として登場する。その伝承では、オーディンが「日の出の時最初に姿を見た者らに勝利を与える」としたのに対し、ランゴバルド人の族長の母ガンパラが一計を案じ、日の出の時に、髪の毛を髭に見えるように顔の前でまとめて男装した女たちの姿をオーディンに見せることに成功した。これによってオーディンはランゴバルド人に勝利を与える事になり、オーディンが「長い髭(ランゴバルド)の者たちは何者か」と発言したことからこれが部族名となった[2]
系譜17世紀のアイスランドの写本『AM 738 4to』に描かれたオーディン。18世紀のアイスランドの写本『NKS 1867 4to』に描かれた、フギンとムニンから報告を受けるオーディン。18世紀のアイスランドの写本『SAM 66』に描かれた、スレイプニルにまたがるオーディン。1899年に刊行された『ヘイムスクリングラ』の挿絵。ノルウェーの画家イェールハルド・ムンテによる。リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』にはオーディンに相当する神「ヴォータン」が登場する。アーサー・ラッカムが描いた、8本脚の馬で天翔るヴォータン。

オーディンは半巨人的な存在である ボルと女巨人のベストラの間に生まれた。

兄弟にヴィリとヴェー[19][注釈 3]がおり、彼ら兄弟は3人で原始の巨人ユミルを殺し、世界を創造した[21][22]

妻はフリッグで、彼女との間にバルドルがいるが、オーディンは女巨人との間にも子を成した。

娘のヨルズ[23]との間にトールグリーズとの間にヴィーザルリンドとの間にヴァーリがいる。他に母親は未詳であるがホズヘルモーズブラギヘイムダルも彼の息子とされている[24]
オーディンの呼称

オーディンは多くの呼び名(ケニング)を持っている。その呼び名としては、以下のものが挙げられる。

全知全能の神

詩の神

戦神

魔術と狡知の神

死と霊感の神

万物の神

槍の神(ゲイルチュール)

戦死者の父(ヴァルフォズル)

戦死者の神(ヴァルチュール)

戦死者を受け入れる者(ヴァルソグニル)

偉大で崇高な神(フィムブルチュール)

鴉の神(フラヴナグズ、フラヴンアース)

叫ぶ者(ゴルニル、ゴロル)

語る者

高き者(ハール、ハーヴィ、ホヴィ)

禍を引きおこす者(ベルヴェルク)

知恵者(フロプト、フロプタチュール)

軍勢の父(ヘルフォズル)

恐ろしき者(ユッグ)

勝利を決める者(ガグンラーズ)

仮面をかぶる者(グリームニル)

人間の神(ヴェラチュール)

兜をかぶれるもの(グリーム)

旅路に疲れたもの(ガングレリ)


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