水に浸かって破れたり、手で破る事はできない丈夫なもので、製造コストはかかるが、耐用年数は植物性繊維紙の3?5倍といわれている。RBAとオーストラリア連邦科学産業研究機構(:en:CSIRO)の技術による非繊維・無孔の二軸配列ポリプロピレン・ポリマー銀行券は、各国に広がっているがオーストラリアへの委託生産または技術供与によるものとなっている(他の技術にはデュポンのポリエチレンポリマー繊維紙幣があり、コスタリカおよびハイチで採用されている)。 1966年にそれまでのオーストラリア・ポンドからオーストラリア・ドルに置き換えられるまでは、オーストラリアの貨幣は英国通貨を中心としたポンド通貨圏に属しレートも基本的に英国に連動していた。 それに先立つ1965年、当時の首相ロバート・メンジーズは、通貨の名称(通貨単位)を「The Royal (ロイヤル)」にしたいと望んでいた。この他、様々な名称案が上がっていたが、ロバート・メンジーズの影響によりThe Royalに落ち着き、オーストラリア準備銀行の下で印刷される準備に入った。しかしこの名称は不評を買い、後にドルと名付けられることとなった。 1966年2月14日、それまでの1ポンドにつき2ドルのレートで、オーストラリア・ドルが世間へと紹介された。10シリングは、1ドル相当とされた。しかし実際には、導入当初のレートは英国通貨に連動し、8シリング=1ドルに固定されていた。1967年に英国がアメリカ・ドルに対して英国ポンドの切り下げを行った際、オーストラリアはオーストラリア・ドルを英国ポンドに連動させる政策をとらず、ポンド通貨圏から離脱することとなった。 すべての硬貨の表にエリザベス2世の肖像がある。5セント?50セント硬貨は銅75%にニッケル25%、1ドル硬貨と2ドル硬貨は銅92%にアルミニウム6%とニッケル2%の割合で製造するが、それ以外のバリエーションの硬貨も発行されているので一概には言えない。2022年現在、硬貨の入れ替えが検討されている[1]。現在流通している現金の最小単位は5セント硬貨であるため、現金支払いの場合はセント単位の計算上の金額の一の位に対してスウェディッシュ・ラウンディング(二捨三入七捨八入)が行われる。 1セント、2セント硬貨が存在し流通していたが、貨幣価値が低いため、1セント、2セント硬貨は1992年に廃止された。 前述のとおり、すべてポリマー紙幣である。
歴史
ロイヤル
ドル
流通硬貨と紙幣
硬貨
5セント:裏面はハリモグラの絵。
10セント:裏面はコトドリ。
20セント:裏面はカモノハシ。
50セント:正十二角形。裏面はオーストラリアの国章、第2次世界大戦、2006年コモンウェルスゲームズ などさまざま。
1ドル:裏面は5頭のカンガルーの絵が主だが、非常にさまざまな絵柄のものを頻繁に発行している。
2ドル:裏面はアボリジニと南十字星の絵。
廃止硬貨
紙幣
5ドル:紫色。表はエリザベス2世、裏はキャンベラの豪州国会議事堂。1995年発行。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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