本作においてジュリア・ロバーツとキャサリン・ゼタ=ジョーンズは登場せず、ダニーとラスティの会話にわずかに登場するのみである。これは、彼女らが物語のプロットに重要な役目を果たさないならば、参加しないことを望んだためであり、結局、脚本はその希望に対応できなかった。これは映画の早い段階で、チームのメンバーから彼女らの参加を尋ねられたダニーが「彼女たちは関係ない」と言及したことで示されている[13]。前2作でカメオ出演していたトファー・グレイスは、『スパイダーマン3』の再撮影のために参加ができなかった[14]。 公開初週(週末)の興行収入は3,600万ドルで首位を獲得し、好調な滑り出しであった。ただし、前作『オーシャンズ12』と比べると、250以上の劇場で公開されたにもかかわらず前作の初週成績3,900万ドルには及ばず、やや低調であった[15][16]。最終的な成績は2007年12月末で、アメリカでは1億1,720万ドル、世界全体では3億1,140万ドルであった[17]。 レビュー集計サイト「Rotten Tomatoes」では197件のレビューを基に70%の支持、平均評価は6.38/10となっている。同サイトの批評コンセンサスでは「オーシャンズ13は第1作目の原点に戻り、その結果、巧妙で楽しい強盗映画のさらなる1作となった」[18]。Metacriticでは、37人の批評家を基に100点満点中62点の加重平均スコアを獲得しており、「全般的に肯定的な評価」としている[19]。CinemaScoreでの観客評価では、A+からFまでの平均点で「B+」と平均的な評価をされている。 ニューヨーク・マガジンのレビューでは、デヴィッド・エデルスタインは「プロットが複雑になるにつれ、ソダーバーグのテクニックはより滑らかになり、編集はジャズ的にになり、色彩はより甘美に、whip-pans(ウィップ・パン
評価
興行成績
批評家
シカゴ・サンタイムズ紙のロジャー・イーバートは4つ星のうち2つ半を与えた。「オーシャンズ13は、無言劇による展開、不自然なカジュアルさ、そして様々な出来事が起こるが、どれもあまり気にはならなかった。なぜなら、映画スター達が演じる人物たちを成長させるために映画が停滞することはないからである」[22]。ガーディアン紙のピーター・ブラッドショーは「たまに分割画面になることもあるが、ただ同じ場面のことを2つの画面にファンキーに表示しているに過ぎない。それはすべてまったく無意味だ。B.S.ジョンソン(英語版)の実験小説のように、シーンを任意の順番に入れ変えて表示しても、同じものになる。そこには人間的な動機付けもロマンスもない」と評した[23]。
その他
作中でルーベンが、バンクとの関係を信じた「シナトラと握手した」とは「フランク・シナトラと関係下にあった」ということである。また、『オーシャンズ11』のオリジナルである1960年公開の『オーシャンと十一人の仲間』において、シナトラはダニー・オーシャンを演じた。さらに、劇中ではシナトラの楽曲である『This Town』が流れる。
2007年5月24日に第60回カンヌ国際映画祭にて特別招待作品として上映された。
2008年8月9日に、フランク役のバーニー・マックが死去。監督のソダーバーグは、「続編は考えられない」とコメントした[24]。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ パン (撮影技法)の一種で画面遷移に用いられるもの
出典^ a b “Ocean's Thirteen (2007)” (英語). Box Office Mojo. 2010年4月8日閲覧。
^ “ ⇒日本映画産業統計 過去興行収入上位作品 (興収10億円以上番組) 2007年(1月?12月)”. 社団法人日本映画製作者連盟. 2010年4月8日閲覧。