オーシャンズ13
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既に裏稼業からは足を洗っていたダニーはバンクに説得を試みるが、彼はまったくとり合わず、むしろ新しいホテルの名に自身の名を冠した「ザ・バンク」と名付ける。ダニーは報復のために再び仲間たちを結集させ、ホテルのプレオープン日に、彼を破滅させる計画を立てる。

集まった仲間たちを前にダニーは、今回の目標は2つであることを伝える。1つ目は権威あるホテル格付け「5ダイヤモンド」の受賞を阻むこと。そのために、客として訪れたソール・ブルームをホテル側に格付けの極秘調査員と誤認させる一方で、本物の調査員を悲惨な目に合わせる。2つ目はカジノの運営権を失わせるために、プレオープン日でカジノに大量の払い出しを起こさせること。少なくともホテル側は初日に5億ドル稼げないと、ラスベガスの賭博委員会に運営権を譲渡しなければならない取り決めがあった。このため、イカサマやトリックが仕込まれたカジノ器具をホテルに送り込むべくダニーらは暗躍し、また、ギャンブラーの生体情報を監視してイカサマなどの不正を探知する超高度セキュリティ・システム「グレコ」対策を練る。

しかし、計画はトラブルが続出し、いつもなら資金をサポートしてくれたルーベンが不在ということもあって資金不足に悩まされてしまう。そこでダニーは起死回生の策として仇敵テリー・ベネディクトに協力を求める。ベネディクトもまたバンクを忌々しく思っている1人であり、ダニーを憎みながらも、手を貸すことを決める。ただし、ベネディクトが一方的に有利な契約条件の上に、さらに彼はバンクが「5ダイヤモンド」受賞の度に記念に購入し、2億5,000万ドル以上の価値があるとされるダイヤモンド・コレクションの強奪も要求し、ダニーはこれを飲む。その上でベネディクトは「ナイト・フォックス」ことフランソワ・トゥルアーとも極秘に連絡を取り合っており、ダニーへの復讐としてダイアモンドの横取りを企んでいた。引き続き細かいトラブルは続出するものの、ダニーらは準備をすすめ、ついにプレオープンの日を迎える。

計画当夜。何かが水面下で動いていると察知していたバンクの側近アビゲイル・スポンダーが呼んだFBI捜査官たちがホテルに到着し、カードシャッフル機の細工を発見して機械は交換されてしまう。さらには捜査官のリーダーであるロバートはスポンダーの籠絡を担当していたライナス・コールドウェルの正体も見破り、彼を逮捕してしまう。しかし、このFBI捜査官たちは偽者で、これもダニーらの仲間たちであり、シャッフル機はむしろ本当に細工したものにすり替えられ、またロバート捜査官こそ、ライナスの父で伝説の泥棒「ボビー・コールドウェル」本人であった。ライナス達は盗んだダイアモンド・コレクションを持って逃げようとしていたところに、トゥルアーが現れ、横取りされてしまう。しかし、これもダニーが前もって予測しており、トゥルアーが横取りしたのは既に偽物にすり替えられたダイアモンドであった。

引き続き計画は進行し、バンクの携帯電話に仕掛けられた強力な磁気発生装置で「グレコ」は麻痺させられ、その瞬間にスロット、ルーレット、バカラとほぼすべてのギャンブルでイカサマが発生して次々と客側が大勝を収めていく。トドメとしてホテルの地下に密かに掘られたトンネルから爆弾で擬似的な地震が起こると、客たちは勝ち分を確定させてそのままホテルから逃げ出し、バンクは大損する。事態に呆然とするバンクにダニーが近づき、ルーベンに対する報復であったことを明らかにした上で、ルーベンに行った行為自体が違法行為であるために警察を頼ることができないこと、また非合法手段で報復しようにも、裏社会は裏切り者のバンクよりルーベンに味方することを自覚させる。

後日、ダニーと仲間たちは今回得た多額の報酬を、快復したルーベンへの餞別として新しいホテルの建設費用の原資とする。また、ベネディクトへの報酬7200万ドルは、直接渡さずに慈善事業団体に対して彼名義の寄付として払ってしまい、怒るベネディクトに対し、篤志家として名が売れるとダニーは嘯く。結局、ベネディクトはダニーの提案を飲み、世論から称賛を受けながら大々的な記者会見を開く。その会見の映像を、空港のロビーにてダニー、ラスティー、ライナスが眺めている。そこに、今回の計画のために不当に酷い目に合わされた本物の格付け審査員が現れ、ラスティが操作したスロットで1100万ドルを獲得し、彼の被害は補償される。
登場人物とキャスト「オーシャンズ11#登場人物とキャスト」および「オーシャンズ12#登場人物とキャスト」も参照
オーシャンとその仲間
ダニー・オーシャン(
ジョージ・クルーニー
主人公。現在は足を洗っている。ルーベンに再三、バンクとの関係を解消するように注意するがルーベンは取り合わず、予測通りの結果となる。ルーベンの病状を知ってラスベガスに舞い戻り、バンクへの報復のために計画を立てる。まだ駆け出しの頃に、ルーベンに助けてもらったという話をする。
ラスティー・ライアン(ブラッド・ピット
ダニーの右腕で計画の直接的な実行役。現在もホテル経営に手を出しているが、ルーベンの台詞によれば芳しくない。イザベルとの交際も続いているが、ダニーに男女関係に関する難しさを愚痴る。ダニーと同じく若い頃ルーベンに助けられたという話をする。
ライナス・コールドウェル(マット・デイモン
「黄金の指を持つスリ」の異名を持つ青年スリ。伝説の泥棒「ボビー・コールドウェル」の息子。シリーズにおいて盗人稼業の新人としての扱いだったが、今作では一味の資金運営を任されるなど、かなり主要なポストについている。ただし、メンバーや両親からは相変わらず子供扱いされて、からかわれている。物語前半では裏方として活動していたが途中より、イエンの秘書として付け鼻をしてバンクへ潜入し、スポンダーの籠絡を担当する。
フランク・キャットン(バーニー・マック
イカサマディーラー。カジノゲームの品評会で、実は胴元が負ける新しいギャンブル「ナフセッド」をバンクに売り込み潜入する。
バシャー・ター(ドン・チードル
爆発物・兵器専門家。ホテルに地震を起こすために、1作目と同じく地下深くで作業を行う。寝たきりになったルーベンに手紙を書き、結果的にその手紙がルーベンを救う事になる。
バージル・モロイ(ケイシー・アフレック
双子のモロイ兄弟の兄。弟との仲は悪いが何故かいつも一緒にいて、仕事は基本的に弟と一緒。バンクカジノに使われるダイスに細工するために単身でメキシコのメヒカリの工場へ潜入する。しかし、待遇改善を求めてストライキを起こしてしまい、計画に支障を出す。スペイン語が堪能。
ターク・モロイ(スコット・カーン
双子のモロイ兄弟の弟。兄との仲は悪いが何故かいつも一緒にいて、仕事は基本的に兄と一緒。兄が潜入中の工場でストライキを起こし、計画に支障が出たことで、事態収集のためにメキシコへ派遣される。ところが珍しく兄と意気投合し、ストライキを止めるどころか自分まで参加してしまう。
イエン(シャオボー・チン


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