オーケストラ
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古代ギリシアの劇場のオルケストラ。この図ではOrquestraと書かれている。舞台と観客席の間の部分。

近代になり、オペラの舞台と観客席の間で演奏する器楽奏者のグループも「オーケストラ」と呼ばれるようになった。

現代のオーケストラ。この写真ではステージ上におり、主要な存在である。

種類と名称東京フィルハーモニー交響楽団ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

英語のSymphony orchestra シンフォニー・オーケストラ、ドイツ語のSymphoniker は日本語では「交響楽団」と訳される(シカゴ交響楽団ウィーン交響楽団など)。

英語のPhilharmonic orchestra、ドイツ語の Philharmoniker、Philharmonie は日本語では「フィルハーモニー管弦楽団」と訳される(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団など)。Philharmonic は「音楽を愛好する」という意味のギリシャ語に由来している。なお英語圏でもPhilharmonicなどのみで「orchestra」含まない名称の管弦楽団も多数存在する(ニューヨーク・フィルハーモニックなど)。

ロシアや日本では両者が混合した「フィルハーモニー交響楽団」という名称もある(サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団大阪フィルハーモニー交響楽団など)。
なおフィルハーモニーを含むかどうかの違いは「楽団の維持費が寄付によるかどうかである」とする説もあるが、現状では曖昧に使用されている。ポピュラー音楽と比べ、演奏に必要な楽員の数が圧倒的に多いため、その存立には演奏収入以外にも経済的根拠が必要であり、それが富裕層私的財産なのか、公的な補助金なのか、市民らの寄付なのかという違いもあり、名称にまで影響を与えている。

ドイツ圏ではkapelleを名称末尾に置く団体もあり、管弦楽団(Staatskapelleであれば州立管弦楽団または国立管弦楽団)と訳される。

室内オーケストラ(chamber orchestra)は10?20名程度の小規模なオーケストラを指す[3]
室内オーケストラ(chamber orchestra)の例。アルメニア国立室内オーケストラ。

一般的なオーケストラは1声部を複数で担当し、通常、指揮者により統制されて演奏する。各声部は弦楽器管楽器木管楽器および金管楽器)・打楽器があり、さらには鍵盤楽器や、現代的には電気楽器も加わる場合もある。主にクラシック音楽を演奏するが、ラテン音楽ジャズ、その他のジャンルを演奏する団体もある。

なおクラシックのオーケストラが母体となって、別名を名のりつつポップス・オーケストラとして活動することもあり、これは母体と同様の楽器編成であるが、軽めのクラシックやポピュラー音楽を演奏する。


ポピュラー音楽専門のオーケストラは、イージーリスニングなど四部または五部のストリングス(四部の場合は五部からチェロかコントラバスのどちらかが省かれることが多い)に自由な編成の管楽器、打楽器、エレキギターを加える。

ダンス音楽や行進曲などを演奏する小規模な編成のオーケストラはバンドなどとも呼ばれる。

フルートオーケストラマンドリンオーケストラウインドオーケストラ(管楽器のみ)という言葉も使用されているが、それらは以下で述べる厳密な意味でのオーケストラではない。マハヴィシュヌ・オーケストライエロー・マジック・オーケストラなどのように、3?5名編成でもあえてこの名を用いるバンドについても同様である。

歴史

現在の弦楽合奏に管楽器の加わった管弦楽の起源としては、ヴェネツィア楽派の大規模な教会音楽や、その後のオペラの発展が重要である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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