オリビア・ニュートン・ジョン
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1971年ボブ・ディランジョージ・ハリスンに提供した曲のカバー「イフ・ノット・フォー・ユー (If Not For You)」がヒットしたのをきっかけにスターの階段をのぼり、可愛らしいルックスとカントリー系の素朴な路線で着実に人気を集めた。1973年頃よりAOR、コンテンポラリー色を強め、1974年のシングル「愛の告白 (I Honestly Love You)」が全米1位を獲得、グラミー賞の最優秀レコード賞と最優秀女性歌唱賞に輝いた。同じく1974年にはユーロビジョン・ソング・コンテストに英国代表として出場し、「Long Live Love」を歌唱して4位を記録した。

1975年にアメリカに移住した後も「そよ風の誘惑 (Have You Never Been Mellow)」などのヒットを連発する。オリビアとジョン・トラボルタ

女優としては1978年のミュージカル映画『グリース』でジョン・トラボルタと共演。興行成績は大成功を収め、サントラからも「愛のデュエット」、アカデミー賞歌曲賞候補となった「愛すれど悲し」、「想い出のサマー・ナイツ」が連続ヒットし、押しも押されもせぬ世界的なスターとなる。1980年の映画『ザナドゥ』に主演。興行成績は不発に終わるも、サントラ曲「マジック」、ELOとの「ザナドゥ」、クリフ・リチャードとのデュエット「恋の予感」(日本ではシングルにならず「春風の誘惑 (Suspended in Time)」がシングル・カット)がヒット。アンディ・ギブと「愛は微笑みの中に」など、AOR系のデュエット曲を発表。

1981年にはロック色を強め、アップテンポなディスコ調の「フィジカル」をリリース。全米でビルボード10週連続1位、キャッシュボックス8週連続1位、1982年度の年間チャート1位という爆発的ヒットを記録(エアプレイ中心のラジオ&レコーズでは「フィジカル」は1位にならず、ビルボード、キャッシュボックスで「フィジカル」に抑えられ2位どまりだったフォリナーの「ガール・ライク・ユー」が逆に1位を独走していた)。最終的にこの曲はビルボードにおいて、1980年代の全米チャートで最もヒットした曲となった。当時のフィットネスブームを意識し、ミュージックビデオではレオタード姿でエアロビクスを踊るという強烈なイメージ戦略があたり、オリビアのセールスはこの頃にピークを迎えた。しかし、その意味深な歌詞のせいもあって、保守色の強い州南部などの一部の放送局では、この曲の放送を自粛する動きも見られた。

トラボルタと再度共演した『セカンド・チャンス』のサントラ曲「運命のいたずら」、「ディスペレイト・タイムス」といったヒットを挟み、1985年のシングル「ソウル・キッス」がミディアム・ヒットに終わってセールスが一段落すると、ポーランド人のダンサーであるマット・ラッタンジーとの結婚生活に入り、音楽界と若干の距離を置く。その後、環境保護活動などに取り組みはじめ、ユニセフ親善大使もつとめた。1992年には乳がん闘病中と公表、以後はがん治療の啓発活動にも力を入れるようになった[2]

1994年の音楽界復帰後は定期的なライブツアーを行なうほか、2000年シドニーオリンピック開会式で「Dare To Dream」を披露した。近年のオリビア(2012年)

2012年、約35年ぶりに、ジョン・トラボルタと共演したデュエット・アルバム『ディス・クリスマス』をリリース[4]。自身が鬱病との闘病生活を送っている事を告白。

2017年、がんが脊髄に転移していると公表[2]

2021年秋に、日本政府より『日本国の音楽文化の発展及び友好親善に寄与した功』により旭日小綬章が授与された[3]

2022年8月8日、長い闘病ののち南カリフォルニアの自宅にて死去(73歳没)[2][5]。翌年の2023年2月26日に故郷のメルボルンで国葬が行われた。
その他

グリース』で共演したジョン・トラボルタとはその後も良き友人である。また、カーペンターズカレン・カーペンターとも友人であった。

オリビアを聴きながら」 - 作詞・作曲が尾崎亜美で、杏里が最初に歌った楽曲で、歌詞に「Making Good Things Better」と出てくるのはオリビアの歌「きらめく光のように (Making A Good Thing Better)」を複数形にしたもの。
闘病中も歌手活動はできるだけ続けた(2017年ビニャ・デル・マール音楽祭にて)

1992年に乳癌と診断され、2013年に再発し肩に転移し闘病しながら活動していたが、2017年に3度目となる脊髄の癌を発病した[6]


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