オリバー・ストーン
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ストーンは、ベトナム戦争の従軍体験から映画『プラトーン』を製作した40歳頃までは、「神話」(原爆正当論)にとらわれていたとも述べた[17]

田原総一朗ヘンリー・キッシンジャーに対して日本への原子爆弾投下についてインタビューしたことがあり、「あなた方は広島と長崎に原爆を落とした。そしてまったく何の罪もない一般市民を大量に殺した。この責任をアメリカはどうとるつもりなのか」と質問したら、キッシンジャーは「広島と長崎に原爆を落とさなければ日本は本土決戦をやるつもりだった。本土決戦で何百万人、あるいは一千万人以上の日本人が亡くなるはずだった。原爆を落とすことでその人数をかなり減らしたんだから、むしろ日本はアメリカに感謝すべきだ」と答えたという。ストーンは「キッシンジャーの見方は私たちの見方とはまったく違います。私たちは広島・長崎への原爆投下は必要なかったと思っていますし、キッシンジャーは何もわかっていない人だと思います。彼はノーベル平和賞を受賞しましたが、同時に南米各地でのアメリカの残虐行為に関わったということで、戦争犯罪人として入国できない国もたくさんあるようです」と述べた[18]

フランクリン・ルーズベルトが1943年1月にカサブランカでドイツ、イタリア、日本への「無条件降伏」を要求したことで、「無条件降伏」という「致命的な文言」が戦争終結の障害になったと批判している[19]。また、ストーンは「天皇制を保障すれば1945年5月に降伏しただろう」と述べている[20]。実際に国務次官だったジョセフ・グルーは、皇室維持条項を含む最後通告を1945年5月の段階で発していたなら、日本は6月か7月に降伏していたので原爆投下は必要なかったと述べている[21]

2016年に、ストーンはカズニックとともにロサンゼルス・タイムズに「広島への原爆投下は世界を変えたが、戦争を終結させてはいない」という記事を寄稿した。その内容は「トルーマンはソ連の侵攻により日本の敗戦が決定的になることを理解していたが原爆の投下を決断した」という内容である。

ストーンは自身の著書で広島原爆で被爆したアメリカ人について触れており、「日系アメリカ人二世」と「アメリカ人捕虜」が広島原爆で被害を受けていることを著書で述べている [22]
主な作品
監督

邪悪の女王
(英語版)邪悪の女王 Seizure(1974) - 兼脚本

キラーハンド The Hand(1981) - 兼脚本

サルバドル/遥かなる日々 Salvador(1986) - 兼製作、脚本

プラトーン Platoon(1986) - 兼脚本

ウォール街 Wall Street(1987) - 兼脚本

トーク・レディオ Talk Radio(1988) - 兼脚本

7月4日に生まれて Born on the Fourth of July(1989) - 兼製作、脚本

ドアーズ The Doors(1991) - 兼脚本

JFK JFK(1991) - 兼脚本

天と地 Heaven & Earth(1993) - 兼製作、脚本

ナチュラル・ボーン・キラーズ Natural Born Killers(1994) - 兼脚本

ニクソン Nixon(1995) - 兼製作、脚本

Uターン U Turn(1997)

エニイ・ギブン・サンデー Any Given Sunday(1999) - 兼製作総指揮、脚本

Persona Non Grata(2003) - ドキュメンタリー映画、日本未公開

コマンダンテ Comandante(2003) - ドキュメンタリー映画、兼製作、インタビュアーとして出演

Looking for Fidel(2004) - ドキュメンタリー映画、日本未公開

アレキサンダー Alexander(2004) - 兼製作、脚本

ワールド・トレード・センターWorld Trade Center(2006) - 兼製作

ブッシュ W.(2008) - 兼製作

South of Border.(2009) - ドキュメンタリー映画、日本未公開

ウォール・ストリート Wall Street: Money Never Sleeps(2010)

野蛮なやつら/SAVAGES Savages(2012) - 兼脚本

Castro in Winter(2012) - ドキュメンタリー映画、日本未公開

Mi amigo Hugo(2014) - ドキュメンタリー映画、日本未公開

スノーデン Snowden(2016) - 兼脚本(キーラン・フィッツジェラルドと共同脚本)[23]

JFK/新証言 知られざる陰謀【劇場版】 JFK Revisited: Through the Looking Glass(2021) - ドキュメンタリー映画、インタビュアーとして出演

Nuclear Now(2022) - ドキュメンタリー映画、日本未公開

テレビ

オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 The Untold History of the United States(2012
Showtimeドキュメンタリー番組、兼製作、脚本

オリバー・ストーン オン プーチン The Putin Interviews(2017 Showtimeドキュメンタリー番組、兼製作、脚本

製作・製作総指揮

ブルースチール Blue Steel(1990)

運命の逆転 Reversal of Fortune(1990)


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