財務相在任時には、金融取引税の導入に取り組んだ。しかし専門家の中には、小規模な投資家に影響を与えうるとして、ショルツが策定した原案を部分的に批判する声があった[44][45][46][47]。2019年12月に、ショルツは欧州連合(EU)加盟10か国で2021年に導入を目指す金融取引税の原案を公表。原案では、時価総額10億ユーロ(約1200億円)以上の大企業の株式を取得するに、購入額の0.2%を課税することが示された。導入対象となる10か国のうちドイツ以外には、ベルギー、ギリシャ、スペイン、フランス、イタリア、オーストリア、ポルトガル、スロベニア、スロバキアが含まれ、対象となる大企業は合計500社超となる。この金融取引税により年間約15億ユーロの税収が見込まれ、基礎年金の財源として充てられることが計画された[48][49][50]。
法人税の国際的な最低税率導入にあたっては、各国との合意形成で積極的な役割を果たした。アメリカのイエレン財務長官が、最低税率の設定をG20に働きかけた際には、「この法人税に関する取り組みが世界的な税率引き下げ競争に終止符を打つことを期待している」と発言している[51]。 2021年5月に、気候変動対策のための共通の基準や規則を策定して加盟国と連携する「気候クラブ」の創設を提案した。ドイツがG7の議長国となる2022年の新年演説では「議長国として、G7を気候中立、公平な世界に向けた先駆者にする」と述べた[52]。 かつてのニックネームは「ショルツォマット」。ショルツ(Scholz)と、ドイツ語で「自動販売機」「機械」などを意味する「automat(オートマータ)」の合成語、これは同国のメディアが命名した、感情を排した官僚的なスピーチなどを揶揄した表現である。海外の一部メディアには「退屈な人物」などと評されている[53]。 趣味はジョギング。2023年9月2日にはジョギング中に転倒し顔を打撲。3日に予定していたヘッセン州での選挙応援などの活動は全て中止した[54]。4日に眼帯を付けている写真をX(旧Twitter)に投稿し、「ミームを見るのが楽しみだ」などと記した[55]。
環境・気候変動
人物
脚注^ “Olaf Scholz Bruder: Warum Jens Scholz in Paris beruhmt
^ Gymnasium Am Heegen (geschlossen)