オビ=ワン・ケノービ
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クローン戦争に巻き込まれるまではジェダイの関わる範囲外のことに関しては比較的ドライに受け止めており、徐々にパルパティーンとの関わりが目立つようになるアナキンに対し、オビ=ワンは一貫して「所詮、政治家は信用できない。」というスタンスを通している。親しい友人であったパドメですら例外ではなく、特別視しようとするアナキンに対し「彼女も政治家だ。」と語っている。

EP2とEP3の間の物語である『クローン・ウォーズ』ではこの頃にナイトへの昇格を果たしたアナキンへの指導は一区切りとなり、師弟よりも共に戦場を駆ける戦友としての関係に近くなる。そしてアナキンもまた師として弟子であるアソーカ・タノの指導に当たることとなり、オビ=ワン自身も孫弟子に当たるアソーカをアナキン同様に強く気に掛け、成長を見守っていた。しかし彼女がジェダイを抜ける原因となったジェダイ聖堂爆破事件の冤罪騒動において再び弟子たちへの情と評議会の板挟みに合い、既に自身が評議会に名を連ねていたこともあって結局最後まで表立ってアソーカを庇うことも彼女に謝罪することも出来なかった(アソーカが去る際にアナキンと共に彼女を追おうとしたもののアソーカの恩人であり評議員でもあるプロ・クーンに引き留められている)。後にアナキンとの会話の中でオビ=ワン自身もこの件について「評議会が間違っていた。」と認めて後悔の念を吐露したが、結果としてこの事件がアナキンとの溝をより深め後の悲劇に繋がる大きな要因の一つとなってしまった。

クローン大戦では将軍としてクローン軍を統率し銀河系を転戦した。飛行技術に長けた弟子アナキンとの華麗な連係プレーも功を奏し、数々の戦場で戦功を上げ一躍戦争の英雄となる。直属の部下であるクローン・トルーパー、コマンダー・コーディとは特に深い信頼関係を築いており、単なる上下関係を超えて戦友として互いを認め合う間柄だった。しかしグリーヴァス将軍討伐に赴いたウータパウにてパルパティーンが発したオーダー66に従ったコーディは躊躇なく部下にオビ=ワンへの砲撃を命じ、戦車砲の直撃は免れたものの砲撃のあおりを受けたオビ=ワンは崖から水面へと転落した。不幸中の幸いか水に落ちたことで無傷でジェダイ狩りを逃れることに成功し、ウータパウを離れたオビ=ワンはこちらも難を逃れていたヨーダに合流し、混乱の中で情報収集にあたった。

突然のクローン戦争終戦の後、それに代わってジェダイ狩りが始まった。パルパティーンによる体制転覆と議会召集の混乱に紛れて聖堂に戻ったオビ=ワンはアナキンがシスに寝返り、暗黒卿ダース・ベイダーになっていたという驚愕の事実にショックを受ける。最愛の弟子であり、家族同然のアナキンを取り戻すため皇帝となったパルパティーンを討ち取ると息巻くオビ=ワンだったが、ヨーダは「お前の力では敵わん、相手が強すぎる。」と制止されてしまい非情にも堕落したアナキンの抹殺を言い渡されてしまう。皇帝の暗殺をヨーダに任せると、オビ=ワンはアナキンの動向を探るためアナキンの恋人であると薄々感づいていたパドメに真相を告げ、動転したパドメの宇宙船に忍び込んでアナキンのいるムスタファーに向かった。パドメの乗った宇宙船からオビ=ワンが姿を現したことに憤慨するアナキンはパドメが自身を殺すためにオビワンを連れて来たと誤解。オビ=ワンの行動はアナキンがフォースグリップによって最愛の人であるはずのパドメに危害を加えるという最悪の事態を招いてしまった。

壮絶な戦いの末、かつての弟子であり愛する弟でもあるアナキンを始末するというジェダイとして最も非情な任務を果たした。しかし自らの手でとどめを刺すことはできず、両足と左腕を斬り落とされ憎悪に満ちたアナキンが溶岩で焼かれるのを断腸の思いで振り切ったオビ=ワンはアナキンのライトセーバーを拾うと力なくムスタファーを去った。アナキンへのショックで生きる気力を失ってしまったパドメを惑星ポリス・マサに運び込み、アナキンの遺した双子の出産に立会うと力尽きたパドメの死を看取った。

全てが絶望的な状況の中、オビ=ワンはヨーダ、ベイル・プレスター・オーガナと今後の方針について協議した後、ヨーダからかつての師クワイ=ガンがフォースの冥界から戻ったと聞かされる。クワイ=ガンは「生き返った」わけではなく死後フォースと一体になりながらも意思を保っており、そのクワイ=ガンの意思と交信できるようになったということである。生まれたばかりのルーク・スカイウォーカータトゥイーンのラーズ家に預けると、自身もルークの成長を見守るべくその地で隠遁生活を始めた。

その後ほどなくしてムスタファーで倒したアナキンが生きており、サイボーグの暗黒卿ダース・ベイダーと化していたことを知る[1]

約20年の隠遁生活の間も修行を積み、フォースと一体となった亡き師と交信する術を体得して自身も死後フォースと一体になる術を身に付けた。この隠遁生活の間、“ベン・ケノービ”と名乗っていた。その後レイア・オーガナからの救援要請を受け取り訪れたルーク・スカイウォーカー一行を引き連れ、モス・アイズリーの宇宙港へ赴く。そこでハン・ソロチューバッカの二人をルークと巡り合わせた。一路オルデランへ向かうも惑星オルデランはすでにデス・スターの攻撃を受け消滅していた上、彼らの乗るミレニアム・ファルコンも拿捕されてしまう。その後首尾よくデス・スターの内部に侵入し、牽引ビームの電源を切った後かつての弟子ダース・ベイダーと因縁の再戦を果たす。決闘の末、ルーク達を逃がすために自ら防御を解き敵の刃にかかるとフォースと一体化することで肉体を消し去った。霊体化の秘技によってその後も声や霊体を通しルークに助言を与え導いた。来るべき決戦に備えルークに惑星ダゴバに住むヨーダの下で修業をこなすよう命じ、オビ=ワン自身の魂もヨーダと共にルークの成長を見守り続けた。だが唯一度だけフォースで予見したレイア達の危機を救うべくダゴバでの修行を後にして彼女達の救出に向かうルークに対し「そのつもりなら協力出来ない。」と宣告しており、宣告通りルークがライトセーバーでベイダーと対決する時は終始彼への助言を行わなかった。またルークが皇帝のフォースライトニングを撃たれて窮地に陥った際にも助言をすることは無かった。

やがてルークがベイダーを暗黒面から救い出したのと同時に皇帝を倒して銀河に平和が訪れると、オビ=ワンは霊体となったヨーダ、アナキンと再会を果たすのだった。
師弟関係

エピソード5/帝国の逆襲』でヨーダを「私の師だ。」と語っているが、ヨーダからオビ=ワンに至る間にはドゥークー伯爵とクワイ=ガン・ジンを介しており一対一の師弟関係はない。しかしジェダイ候補生たちは『エピソード2/クローンの攻撃』で描かれたように幼少時にヨーダからフォースの手解きを受ける。さらにオビ=ワンの場合、師クワイ=ガンの死後はヨーダに直接助言を受けることも多く隠遁生活に際してヨーダに訓練を与えられていることから弟子と言っても過言では無い。
略歴・各作品での活躍
エピソード1以前

ヤヴィンの戦いの57年前に惑星スチュージョンで生まれたとされている。生後まもなくジェダイの素質を認められ、コルサントにあるジェダイ聖堂で育てられる。

レジェンズ(非正史)ではジェダイはジェダイ候補生としての期間を経て普通13歳までに特定のマスター(師匠)のパダワン(弟子)にされるのだがオビ=ワンの場合マスターがなかなか見つからなかったため、惑星バンドメアにあるジェダイ・アグリカルチャラル・コープス(農場)に送られた。しかしクワイ=ガンのかつての弟子でフォースの暗黒面に触れ堕落したダーク・ジェダイザナトスの陰謀を協力して解決したことを機にクワイ=ガンの弟子となる。エピソード1の前日譚に当たる「偽りの仮面」ではクワイ=ガンと共にテロ組織「ネヴュラ・フロント」と通商連合の紛争の謎を追う他、エピソード1の直前を描いた「ダース・モール 闇の狩人」では行方不明となったパダワンのダーシャ・アサント捜索任務に就く。
エピソード1?3

スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』ではまだ生意気な若い頃が描かれた。この頃はまだジェダイ・ナイトではなくクワイ=ガンのパダワン(弟子)であった。クワイ=ガンと共に通商連合ナブーの紛争を解決すべく派遣され、通商連合の裏で暗躍するシスの暗黒卿ダース・モールと戦う。オビ=ワンはこの戦いで敬愛する師を失いながらも一瞬の隙をついてダース・モールを倒し、その功績が認められたことで晴れてジェダイ・ナイトへと昇格する。また、クワイ=ガンの遺言によりアナキンのマスターとなる。

その10年後を描いた『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』では一人前のジェダイ・ナイトとして弟子のアナキンを指導する立場になる。無鉄砲で反逆児的なアナキンに対してジェダイの秩序に忠実なオビ=ワンはついつい窘める側に回っている。とはいいつつパダワン時代からの旧友である惑星マンダロアの公爵サティーン・クライズや、レジェンズ(非正史)では同期のジェダイ騎士シーリー・タチといったオビ=ワンに思いを寄せる女性達もいた。劇中でオビ=ワンもサティーンへの愛を首肯している。クローン・トルーパーを発見し、クローン戦争最初の戦いジオノーシスの戦いにも参加した。

スター・ウォーズ クローン大戦』や『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』とそのTVシリーズではジェダイ・マスターとなりジェダイ評議会の一員となっている。共和国軍の将軍としてクローン戦争で活躍した。また上述の通り基本的には政治家嫌いであるものの、この頃に銀河元老院の議員であるベイル・オーガナと友人となりエピソード3以降まで続く信頼関係を結ぶ。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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