オッペンハイマー_(映画)
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脚本脚色)、監督、共同での製作を務めたクリストファー・ノーラン

『オッペンハイマー』(英語: Oppenheimer)は、2023年より公開されているアメリカ合衆国の映画。世界初の原子爆弾を開発した「原爆の父」として知られる理論物理学者ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた伝記映画である。

カイ・バード(英語版)とマーティン・J・シャーウィンによる伝記オッペンハイマー 「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇』(American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. Robert Oppenheimer)[注 1][注 2][6][7][8][9][10]映画化であり、クリストファー・ノーランによる脚本監督・共同製作で、製作費約1億ドルを投じた3時間の大作である。

原作"American Prometheus"の映画化は刊行後の15年間にサム・メンデスオリバー・ストーンの名が挙がったが果たされず、映画化権を購入したJ.D.ワーゴが数人に執筆を依頼した脚本も進捗が無かった。コロナ禍に入ってワーゴは俳優のジェームズ・ウッズとともにプロデューサーのローヴェンと会談し、"American Prometheus"のコピーを手渡し、ローヴェンを経由してノーランの手に渡る。ワーゴとウッズは映画化権保有者として本作に関わる事になった。

ノーランはスティングの歌でオッペンハイマーを知って以来長年オッペンハイマーの伝記映画を構想しており、『TENET テネット』では核爆発による大気・海洋発火説に言及するセリフも書いた。同作撮影の現場で出演者のロバート・パティンソンからオッペンハイマーのスピーチ集を贈られたことも、映画化を後押しした。

作曲家のゴランソン、撮影のホイテマ、編集のレイム、視覚効果のアンドリュー・ジャクソンDNEG)、音響監督のリチャード・キングといったノーラン監督作品の常連スタッフ、複数のノーラン作品に出演した俳優も招集された。マンハッタン計画について残された多くの記録映像を参考に、メイクアップ技術で俳優を実在の姿に似せる努力がされ、プロダクション・デザイナーのルース・デ・ジョン(英語版)[11]により小道具からロスアラモスの建物や爆縮型原子爆弾に至るまで緻密に再現されている。トリニティ実験の爆発はCGIの使用を控えるノーランの方針を尊重し、燃料と火薬の爆発を高速度撮影し、デジタル合成を組み合わせて表現した。オッペンハイマーが見る量子力学の幻にも、合成を使わず現場で同時に撮られたものが多い。

ユニバーサル・ピクチャーズ配給により、2023年7月21日に全米で公開。公開約一年前の2022年7月28日からカウントダウンを伴ったティーザー予告編が公開され、ノーランは完成直前に70mmプリントをスティーヴン・スピルバーグに見せて助言を得ている[12]。2023年7月11日パリでワールド・プレミア、2日後にロンドン、6日後(7月17日)にアメリカでプレミアが開催された。

ユニバーサルが配給するため地球をモチーフにした社標で始まる。本編の最後にも地球が映し出される。

興行収入は、公開から16日後の8月6日の発表で推定5億ドルを突破。9月第3週末時点には9億1200万ドルを記録し、伝記映画としては『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)や『アメリカン・スナイパー』(2014年)を抜いて歴代1位、第二次世界大戦を扱った映画としても歴代1位となった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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