オックスフォード大学University of Oxford
モットーThe Lord is my light
種別古大学
オックスフォード大学(オックスフォードだいがく、英語: University of Oxford)は、イギリスの大学都市、オックスフォードに所在する総合大学である。11世紀の末に大学の礎が築かれていることから、現存する大学としては世界で3番目に古く、英語圏では最古の大学であり、ケンブリッジ大学と共に「オックスブリッジ」としてイギリス最高峰の大学として並び称される。各種の世界大学ランキングで1位の大学に選ばれるなど(例えば「タイムスハイヤーエデュケーション」では、2017年から5年連続で1位)[1]、ハーバード大学、ケンブリッジ大学、マサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学と共に世界トップ5大学として知られる。
多くの政治家や学者を輩出し、政治家では28人のイギリス首相[2]、30人以上の各国元首、73人のノーベル賞受賞者、150人以上のオリンピックメダリストなどがオックスフォードの出身である。6人のイギリス国王が学び、日本からも今上天皇、皇后雅子、秋篠宮文仁親王らの皇族が留学なさっている。
学生数(2019年時点)は、学部生が1万1930人、大学院生が1万1813人で、160カ国・地域からの留学生が4割を占める[2]。
「オックスブリッジ」として並び称されるケンブリッジ大学は、オックスフォードから多くの教師と学生が1209年にケンブリッジに移住した出来事に端を発する[3]。両校とも英語圏の古大学、欧州内の中世大学群に属し、イギリス伝統のカレッジ制を特徴とする大学である。入学式と卒業式はラテン語で行われる[2]。
オックスフォード大学法学部(Oxford Law)は、ケンブリッジ大学、ハーバード大学、イェール大学と共に世界最高峰のロースクール(法科大学院)として知られている。公共政策大学院のオックスフォード大学ブラバトニク行政スクール(Blavatnik School)における社会政策・管理(Social Policy & Administration)分野でも、ハーバード大学、ケンブリッジ大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスと共に世界最高峰を誇る。オックスフォード大学医学部(Oxford Medicine)は、ハーバード・メディカル・スクール、ケンブリッジ大学医学部と共に世界最高峰のメディカルスクール(医学大学院)として知られている。また、オックスフォード大学サイード・ビジネス・スクール(SBS)は、ロンドン・ビジネス・スクール(LBS)、マンチェスター・ビジネス・スクール(AMBS)、ダラム・ビジネス・スクール(DBS)と共に、イギリス最古のビジネススクール(MBA提供校)の一つとして名高い。 運営の最高責任者は総長(Vice-Chancellor)[注 1]であり、2019年時点の総長はルイーズ・リチャードソン
概説
設置形態は、英語圏では公立大学であると認識されている。法的根拠がイギリス国王の勅許状により設立された自治団体であること、大学財政審議会(UFC)を通じて国家から国庫補助金の配分を受けており、大学規模や文科・理科の配分比率がUFCにより決定されていること、法的性質が明らかに違うバッキンガム大学などの私立大学が近年新設されたことによる。ただし、自然発生的な創立の歴史や高度な大学自治、独自の財産と安定収入のあるカレッジの存在、日本でいう国公立大学とは解釈が異なる。
オクスフォード大学と表記されることもある[4]。 オックスフォード大学の創立時期はよく解明されていない。大学としての正式な創立年は1167年と言われているが、全ての施設が一気に構築されたのではなく、長い年月をかけて徐々に形成されたものと考えられている。最古の記録として、1096年にオックスフォードで講義が行われていたという公式の記録が存在しており、少なくともこの時期に大学の前身となる教育施設が築かれていたことは確かであると考えられる。
歴史
1167年、ヘンリー2世によって、イギリスの学生がパリ大学で学ぶことを禁じられたことをきっかけにオックスフォードに学者が集まり[5]、パリから移住してきた学生たちによって大学が形成された[6]。この時期から初期のホール(寮)が設立された。