オセロ_(ボードゲーム)
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同年4月25日[55][50]に三越本店と伊勢丹本店で販売を開始し、4月29日[57][58]に全国で「オフィシャルオセロ」が発売された[注釈 15]。ツクダの商品企画部門の責任者だった和久井威によると、当時玩具に対してキャラクター以外のロイヤルティーを払うという意識が業界にはほとんどなく、オセロについても特許権実用新案権は取得されていなかった[注釈 16]が、ツクダのオーナーは「おもちゃはアイデアだから」と支払を認めたという[17]。玩具業界には子供向けのボードゲームは4人以上で遊べるべきという意識があったため、2人用ゲームであるオセロは大人をターゲットとして、パッケージ表面にはたばこライターを写したデザインが採用された[53]。価格は2200円に設定された[17][59]

初期ロットは在庫を残さないよう3,000個で、経費の都合でテレビCMも打たなかったものの、百貨店の店頭などで実演販売をすると着実に売れていった[17][59]。これに自信を得た和久井がその年の年末商戦に向けてテレビCM[注釈 17]を製作したところ、オンエア後の10月からの3か月間で38万個、翌1974年に120万個以上[注釈 18]、1975年に280万個が売れる大ヒット商品となった[17][59][60]。『日経流通新聞』(現『日経MJ』)のヒット商品番付では、1973年、1974年と2年連続で「大関」に選出された[59]

1977年にアメリカ合衆国でも発売され、その年のうちに100万個が売れたという[59]。この年から、世界オセロ選手権大会も始まった[28]

ツクダの玩具製造部門は1974年からツクダオリジナルとして独立。2002年、ツクダオリジナルはバンダイの子会社となり、2003年3月には和久井が経営するワクイコーポレーションと経営統合してパルボックスとなった。さらに2005年には、パルボックスはバンダイの子会社メガハウスに統合され、2020年現在はメガハウスがオセロを販売している[6]。なお、アメリカ合衆国ではゲイブリルが最初の販売元だったが[59]、その後数社の変遷を経て、2007年時点ではマテルが欧米での販売権を所有している[59]

和久井によると、2007年時点でもオセロは年間40から50万個は売れ続けているという[17]
オセロとリバーシ
オセロとリバーシの違い

オセロとリバーシの違い(再掲)ゲーム名最初期の文献(出典)開発年・開発者・発売元石の色盤面の形状初期配置複数石挟み着手不能時着手回数制限
リバーシ(19世紀)Reversi and Go Bang
(1890年)
[26]1883年(ロンドン)
ルイス・ウォーターマン
ジャック・アンド・サン

黒白

黒赤

赤白
8×8の正方形オリジナル全部裏返すパス32手
リバーシ(20世紀)世界遊戯法大全
(1907年)[27]1900年頃
不明
多数

黒白

黒赤

赤白
8×8の正方形

クロス

パラレル

オリジナル
全部裏返すパス無制限
オセロオセロの打ち方
(1974年)[10]1970年頃(東京)
長谷川五郎
ツクダ黒白8×8の正方形クロス全部裏返すパス無制限

リバーシの初期配置(再掲)

abcdefgh
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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