オスカー像
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第96回(2023年)の『君たちはどう生きるか』で長編アニメ映画賞を受賞したスタジオジブリは監督の宮崎駿用、プロデューサーの鈴木敏夫用、回覧用として計3体を発注している[9]。
受賞した俳優やフィルムメイカーが死去した場合は配偶者が、配偶者も死去している場合には最年長の子が所有者となるのが慣習である[10]。
なお、オスカー像は受賞者から競売に出されて売られた事もあったが、アカデミー賞を選定している映画芸術科学アカデミーは1951年にノミネート対象者に対して、「もし受賞した場合は譲渡・売買を禁ず」と同意を取っている。売りに出されたオスカー像は全て1ドルでアカデミーに譲り渡さなければならない[5][10]。しかし、1950年以前の像は規定が適用されず、たびたび市場に出回った。
1992年に第19回(1946年)を助演男優賞を受賞したハロルド・ラッセルは、妻の医療費を工面するため競売にかけられ、65000ドルで売却された。
1999年に第12回(1940年)を作品賞を受賞した『風と共に去りぬ』のオスカー像が競売に出され、マイケル・ジャクソンが154万2450ドル(約1億6000万円)で落札した。死後、行方不明になっていると遺産管理者が公表した。
映画監督のスティーヴン・スピルバーグもこれまでに3体のオスカー像を競売で落札したことがあるが、これは映画界の遺産が売買されることを防ぐためだという。1996年にはクラーク・ゲーブルの主演男優賞のオスカー、2002年にはベティ・デイビスの主演女優賞のオスカー2体を落札。いずれの像もアカデミーに寄付されている[5]。
2011年3月1日に放送された『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京制作)において、第33回(1961年)を受賞した『スパルタカス』のオスカー像が鑑定に出された。鑑定の結果、本物と認められ、転売を禁じる前述の規定により「1ドル」の値が付く結果になってしまった。同番組において、日本円ではなく米ドルが鑑定額となった唯一の事例と見られる。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ かつては'The winner is...'としていたが、ノミネートされて選ばれなかった人々は'loser'(敗者)かという配慮があって、他の多くの賞でも'...goes to...'というようになっている。
出典^ a b c d e “OSCAR STATUETTE”. Oscars.org. AMPAS (2019年). 2024年3月6日閲覧。
^ “アカデミー賞(第86回、2014年)”. イミダス. 集英社 (2014年3月19日). 2024年4月6日閲覧。
^ a b “オスカーって誰のこと? アカデミー賞についてやさしく解説!”. SCREEN ONLINE (近代映画社). (2021年2月5日). https://screenonline.jp/_ct/17429087 2024年4月6日閲覧。
^ a b 平川陽一編『今さら誰にも聞けない500の常識』廣済堂文庫 p.203 2003年
^ a b c d The GLOBE(朝日新聞2015年2月15日)。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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