エンタープライズ_(スタートレック)
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その後、退役までの間に142もの星系の探索と星図の作成を行い、さらに17の文明とのファーストコンタクトを成し遂げたとされている[注 13]
性能

当艦は通常のエクセルシオール級宇宙艦ではなく、第2船体のバルジやインパルスエンジン、バサードラムスクープなどが増設された、俗に「強化型エクセルシオール級」と呼ばれる数少ないタイプの宇宙艦である。大のエクセルシオール嫌いとして知られるモンゴメリー・スコット大佐も、このB型艦はすばらしいと述べている。強化型エクセルシオール級宇宙艦を目にする機会はあまりないが、『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』第83・84話「地球戒厳令(前後編)」に登場するU.S.S.ラコタがそれにあたる。
デザイン

エクセルシオール級宇宙艦であるB型艦は歴代エンタープライズの中で唯一「エンタープライズとしてデザインされた宇宙艦」ではないものの、マイナーチェンジがされた強化型エクセルシオール級宇宙艦となっている(エクセルシオール級のデザインコンセプト自体は「有能だが杓子定規な日本人がエンタープライズを設計したらどうなるか」というものである)。なお、『新スタートレック』放映当時からB型艦はエクセルシオール級宇宙艦であるという設定は存在しており、D型艦の会議室にある歴代エンタープライズを記念したレリーフにエクセルシオール級のものを見ることができる。ただし、このレリーフは強化型ではなく標準型である。

強化型エクセルシオール級宇宙艦はビル・ジョージが手掛けたU.S.S.エクセルシオールを元に、ジョン・イーブスとハーマン・ジマーマンの手を経て完成した。撮影用模型はILM社が手掛けたU.S.S.エクセルシオールの撮影用模型を改造したものである[8]。一部の場面にILM社が手掛けたCGIも用いられている。劇場版第7作にはエネルギーリボンによって第2船体に亀裂が入る場面があるが、第2船体に張り出したバルジ部分を設けることで、亀裂を入れてもU.S.S.エクセルシオールの撮影用模型が無傷で残るように工夫されていた。ところが、バルジ部分の接着に用いた接着剤があまりに強力で、剥がそうとするとU.S.S.エクセルシオールの撮影用模型も損傷することが明らかとなり、結局原状復帰はされなかった。そのため、後の作品に登場する強化型でないエクセルシオール級宇宙艦は、すべて新造された撮影用模型かCGIである。
U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-C

基本情報
艦級
アンバサダー級
建造所マッキンリー基地(地球[注 14]
運用者惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就役期間2332年-2344年
現状ナレンドラ3号星にて撃沈喪失(2344年)
艦長レイチェル・ギャレット(英語版)
要目
全長525.8m
全幅321.9m
全高133.2m
最高速度ワープ8.4
デッキ数36
乗員数530
登場作品
新スタートレック

来歴

新スタートレック』第63話「亡霊戦艦エンタープライズ"C"」に登場。歴代エンタープライズで初の女性艦長となるレイチェル・ギャレット大佐の指揮の下就役したアンバサダー級宇宙艦の3番艦である。デッキ数36、乗員数530名と、同型艦のU.S.S.アデルファイNCC-26849らと並び、2330年代当時の最大規模の宇宙艦であった。ギャレット艦長は33歳の若さで当艦の艦長に就任し、12年間指揮を執った。

2344年、当艦はロミュラン帝国とクリンゴン帝国の紛争において、ナレンドラ3号星のクリンゴンのコロニーが4隻のロミュラン艦の襲撃を受けた際にたった1隻で救援に向かうが、奮闘もむなしくロミュラン艦に撃沈されてしまう。名誉を重んじる誇り高きクリンゴン帝国は当艦の犠牲を知り、惑星連邦を勇気ある「名誉ある者」として信頼するようになり、逆に防衛手段を持たないコロニーを襲撃したロミュラン帝国を卑怯な「恥ずべき者」とし憎むようになる。この一件はクリンゴン帝国と惑星連邦の友好関係を決定的なものとし、同時にクリンゴン帝国とロミュラン帝国の決裂をも決定的なものとした。

実はこの際、ロミュラン艦との激しい交戦によって時空の裂け目ができており、著しい損傷を受けた当艦が時空の裂け目に逃げ込んだ結果、22年後の2366年に時空移動、次世代のD型艦に遭遇してしまうという異常事態が発生した。さらに当艦の消失によって世界線が変わり、惑星連邦はクリンゴン帝国と同盟関係どころか戦争状態に至り、加えて400億人もの死者を出し敗戦寸前という悲惨な状況になってしまっていた。D型艦に乗艦するエル・オーリア人のガイナンは、C型艦が出現した瞬間からマンデラ効果による激しい違和感を覚え、ジャン=リュック・ピカード艦長にC型艦を時空の裂け目に戻すべきだと強く説得する。ギャレット艦長と生き残った当艦の125名のクルーもまた、様変わりした惑星連邦の惨状に事態を重く受け止める。そして元の時代に戻れば自分たちが生き残れる可能性がゼロであることを知りながら、勇敢にも自ら時空の裂け目を通って元の時代に戻っていった。これにより世界線は元に戻り、惑星連邦とクリンゴン帝国は同盟関係と平和を維持した。

なお、この時の異常な世界線ではD型艦にクリンゴン人クルーのウォーフ大尉がいない代わりに、第23話「悲しみの星に消えたターシャ」で殉職した戦術主任ターシャ・ヤー大尉が生存していた。正しい世界線では自分がすでにこの世にいない存在であることを知ったヤー大尉は、当艦への転属を希望し、二度と戻れない死地であることを承知で22年前の世界に移動する。後日談として、第100・101話「クリンゴン帝国の危機(前後編)」ではヤー大尉と同じデニーズ・クロスビー演じるロミュラン人のシーラ司令官が登場し、自身がヤー大尉の娘であると告げる。


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