エンタープライズ_(スタートレック)
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スタートレック:ピカード』第26話「バウンティ」では、2401年時点のエイサン・プライム軌道上の宇宙艦隊ミュージアムにU.S.S.ディファイアント NX-74205やU.S.S.ヴォイジャー NCC-74656等とともに、第2船体が追加された改装型NX-01が展示されているのが確認できる。また、『スタートレック:ストレンジ・ニュー・ワールド』第17話「大昔のサイエンティスト」では、2381年からタイムトラベルしてきたボイムラー少尉とマリナー少尉が宇宙艦隊ミュージアムでNX-01を見たことがあると述べており、2381年時点ですでに展示されていることがわかる。
性能

『スタートレック:エンタープライズ』の舞台は惑星連邦の設立以前であるため、当艦に搭載されている各種装備はどれも試行錯誤の段階で、後年と比べると非常に未熟である。ワープ5センターがワープ2の壁を突破したのは2143年であり、ワープ5エンジンを搭載した当艦の起工が2148年であることから、かなりピッチの早い造船であった。重力子技術に関しては、進行方向のスペースデブリを除去するデフレクター盤の技術と艦内の人工重力の技術はあるものの、トラクタービーム、防御シールド、フォースフィールド、ホロデッキといった高度な重力子技術はない。防御に関しては防御シールド技術がないため、分極メッキによる装甲モード「防御プレート」を備え、外部隔壁を分極化フィールドによって質的に変えることで防御力を上げる。一方でアンドリア艦やクリンゴン艦には防御シールドが搭載されており、地球の技術が遅れていることがうかがえる。加えて防御シールドがないということは転送に対して無防備ということでもあり、転送技術を持つ異星人の艦内への侵入や、クルーの誘拐などをごく簡単に許してしまう事態が頻発した。牽引に関しては、トラクタービームではなく直接ワイヤーを飛ばすグラップラーフックを装備している。船体隔壁が裂けた際に艦内を保護する緊急フォースフィールドはなく、加えてワープ負荷から船体構造を守る構造維持フィールドに代わり、艦内は鉄骨のような補強隔壁が剥き出しになっている。またタンパク質再配列機はあるもののレプリケーターはない。そのため備品や機械部品を安易に作ることができず、船体にある一定規模以上の被害を受けると恒星間宇宙になす術なく漂流するという危険性を常にはらんでいる。

ワープドライブの技術はダイリチウムを利用したワープ5エンジンにより最大速度ワープ5(光速の125倍)を実現しているものの、この当時のバルカン艦の最大速度がワープ7(光速の343倍)であることから、やはり他の主要種族から比べると遅れをとっている。航行速度は通常時ワープ3(光速の27倍)程度、緊急時にワープ4.9(光速の117倍)といった運用がされていた。『スタートレック:エンタープライズ』第23話「追放された者への祈り」でマザール人の追跡から逃れるために初めてワープ5を記録、第88話「バベル1号星」ではロミュラン人から逃れるために、ワープ5の壁を越えワープ5.06(光速の129倍)に達した。そして、第91話「クリンゴンの苦境」と第92話「優生クリンゴン」では、クリンゴン人による破壊工作のためワープ5以下にまで速度を落とせなくなり、やむなくワープ5.2(光速の140倍)で航行する。インパルスエンジンは24世紀のものと差はなく、フルインパルス速度は光速の0.25倍である。

武装に関しては、弾頭兵器の空間魚雷と素粒子ビーム兵器のフェイズ砲を装備している。これらは航路上のデブリの排斥には充分な威力ではあるが、地球より技術の進んだクリンゴンやズィンディらとの交戦には明らかに力不足であった。そのため、就役3年目に危険なデルフィック領域へ赴く際、新兵器である反物質弾頭の光子性魚雷(吹き替えでは「光子魚雷」)を搭載した。ただし驚くべきことに当艦は宇宙艦隊最初期の宇宙艦であるにも関わらず、転送装置を搭載していた。当時、転送技術はかなり高度で、防御シールド技術を持つアンドリア人をはじめとした多くの異星人は所持していなかった。アーチャー船長は転送装置のアドバンテージを活かして、数々の戦術において優位な戦況を作り上げた。ただし24世紀の転送技術ほど完成されたものではないため、人間を転送するのはやむを得ない場合のみで、惑星上陸やランデブーした他の宇宙艦へ移動する際はシャトルポッドを使用していた。なおこの当時のシャトルは非常に小型で2?3名しか搭乗できず、かつワープ推進能力はない。また24世紀の宇宙艦隊所属艦では当たり前のように可能であった数百人の同時転送、サイト・トゥ・サイト転送(転送機を直接経由しない転送)、動くシャトルをまるごと転送収容する動点ロック・大質量転送といった技術はない。
デザイン

デザインはダグ・ドレクスラー、CGIはファウンデーション・イメージング社による。最大の特徴は第2船体がないことであり、第1船体から紡錘形の構造物が二本左右並列に伸び、その後端から左右を繋ぐ構造物とワープナセルを支えるパイロンへと続く、後世においては簡略タイプとされるデザインで、24世紀のアキラ級宇宙艦に酷似している。そのため、第1船体の大きさが初代エンタープライズとほぼ同じであるにもかかわらず小さな船に見える。ワープナセルは正円筒形で初代エンタープライズのそれに近い形状をしているが、22世紀の未成熟な技術を表現するかのようにワープナセルにはワープフィールドグリルがなく、内部のワープコイルが剥き出しである。デフレクター盤は第1船体の先端にあり、青色に発光する長方形の切欠きにパラボラアンテナ型の皿が設置されている。

第5シーズン開始時に改装して第2船体を追加し、後の初代エンタープライズに近い見た目になる計画があり、実際にデザインもなされていたが、番組が第4シーズンで打ち切られたため実現せず、後にカレンダー等の媒体で公開された。『スタートレック:ピカード』第3シーズンの宇宙艦隊ミュージアムに展示されている当艦も、この改装後のデザインとなっている[4]
U.S.S.エンタープライズ NCC-1701

基本情報
艦級
コンスティテューション級[注 8]
建造所サンフランシスコ造船所(地球
運用者惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就役期間2245年-2285年
現状ジェネシスにて自爆喪失(2285年)
船長[注 6]ロバート・エイプリル(2245年-2250年)
クリストファー・パイク(2251年-2264年)
ジェームズ・T・カーク(2265年-2270年)
ウィラード・デッカー(2272年)
スポック(2281年-2285年)
要目(改装前/改装後)
全長288.6m/304.8m
全幅127.1m/141.7m
全高72.6m/71.3m
最高速度ワープ9(旧ファクター/光速の729倍)
デッキ数23/21
乗員数430/500
登場作品
宇宙大作戦
まんが宇宙大作戦
劇場版第1作
劇場版第2作
劇場版第3作
スタートレック:ディープ・スペース・ナイン


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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